クリープハイプがメジャー1stシングル「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」をリリース!
クリープハイプ | 2012.10.03
クリープハイプのメジャー1stシングル「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」は、切ないポップ。♪歌声 歌声 でも君は 泣いていたんだね 泣き声 泣き声 僕は気づけなかった♪と独特のハイトーン・ボイスで尾崎世界観(vo/g)が歌うと、いつも自分が聴いている歌のすべてが「泣声だったのかな?」とドキッとさせられる。そんな日常に隠れている悲鳴や、見過ごされる焦燥を、クリープハイプは見事にすくいとって歌ってくれるのだ。
今年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でデビューしていきなり注目を集め、この夏のフェスでも各地のオーディエンスの胸に忘れられない傷を残したクリープハイプは、ライブバンドとしての評価も高まっている。カップリングの「転校生」と「明日はどっちだ」も印象的なメロディと、ポップでひりひりするリリックで、タイトル曲に並ぶ人気曲になりそうな気配だ。
とはいえ、6月に終わったツアーの最中に制作されたシングルで、メンバーは大変な思いをしたらしい。まさにメジャー・デビュー後の環境の変化が生んだ名曲3曲と言えそうだ。そして、彼らのこの対応力は頼もしい。
尾崎、小泉 拓(dr)、小川孝慈(g)、長谷川カオナシ(b)の4人に、インタビューしてみた。
- EMTG:まず、夏前のツアーはどうだったのかな?
- 小泉:初めてのワンマンツアーで、全部ソールドアウトで嬉しかったですけど、ワンマンの長いライブをやる中で、自分がスロー・スターターだって気が付きましたね。身体があったまってからの方が、精神もアガる。歯がゆかったです。レッドブル飲んだりもしたんですけど(笑)。次回からは、早くエンジンかけるのが課題です。
- 長谷川:セットリストが同じでも、お客さんによって全然反応が違うから、1本目で反省してもその反省が2本目に役立つとは限らなかった。そういうことも含めて、ひとつのセットリストを完成させていくツアーだったです。
- 小川:ワンマンツアーを今までやったことがなかったから、やってみたかったことに挑戦できたツアーだった。満員だったから、ステージですごい湿気を初めて味わったり、1本1本噛みしめてライブしてきました。自分の好きな「手と手」がセットリストの最後で、こみあげるものがありましたね。
- 尾崎:今までは満員じゃない会場と闘って、お客さんとお客さんのスキマに向かってライブをやってきたんだけど、今回はお客さん全員が味方だった。でも逆に、自分たちに足りないものが浮き彫りになったりもした。だから、恵まれてることに対する感謝と、悔しさが半々でライブやってましたね。バイクに乗って走ってるのと同じで、ライブの最中に“止まってた景色が動く”っていう瞬間を何回も経験できたのがよかったです。
- EMTG:いいツアーだったんだね。でも、その最中に今回の3曲を作らなきゃいけなかった(笑)。
- 尾崎:そうなんですよ。正直、辛かった。ライブが終わってから作らなきゃいけないっていうのは、初めての経験。でも、話には聞いてたから、ちょっと嬉しかったりもして(笑)。「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」のメロはツアー2本目で出来上がってたんだけど、オーケーが出たのはラスト2本前の大阪でした。
- EMTG:じゃあ、そこから歌詞を書いたの?
- 尾崎:はい。「転校生」と「明日はどっちだ」は、まあまあ歌詞はあったんだけど、「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」は全部最初から書かなきゃいけなかった。歌入れが迫ってもなかなか出来なくて、このままだと初めて自分で納得がいかないうちに歌うことになるのかなと思って……。
- EMTG:ピンチだね。
- 尾崎:で、いろんなことをやってみた。今までよく歩いてた場所に行ってみたり、人に会ってみたり。そのとき、「ここでバンドやめたら、どうなるんだろう?」って、ふと思った。
- EMTG:おいおいおい、それはダメでしょ(笑)。
- 尾崎:「これが最後の歌だったら」って思ってる自分を、外から客観的に見たらどうなのかって考えて書いたのが「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」です。
- EMTG:そうか、歌声、泣き声っていうのがすごくリアルなのは、そういうことだったんだ!
- 尾崎:実際、フェスで歌ってみたら、ライブでもこの歌が自分の中にすっと入ってきて、不思議だけど、すごく気持ちよかったです。
- EMTG:ギリギリで書くって、すごいね。
- 尾崎:そういう意味で言うと、“時間がないから出来たシングル”かもしれない。メジャーに丸め込まれたっていう(笑)。
- EMTG:そんな言い方しなくても(笑)。いっそ、前にストックしてあった曲を出そうとは思わなかったの?
- 尾崎:いつかそんな時が来るかもしれないですけど、今は新しい曲を作らないと自分が許せないですね。みんなに聴いてもらえる状況があって、せっかくのチャンスだから。
- EMTG:忙しくても新しい曲を作りたいっていうのは、アーティストとしてとてもいい状態だと思う。
- 尾崎:ありがとうございます。
- EMTG:メンバーは「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」をどうとらえたの?
- 小川:シングル曲の持つパワーを、すごく感じた。それに引っ張られて、イントロのギター・フレーズはすぐ出てきましたね。
- 長谷川:ギターのコードと歌のメロだけで初めて聴いたんですけど、サビが始まって2秒で覚えられるくらいキャッチ―だった。
- 小泉:みんなで合わせてみたときに、自分の中で感情が爆発して、驚きました。
- EMTG:どんなレコーディングだったのかな?
- 尾崎:今までは、曲ができた後、じっくり練習してからレコーディングしてたんだけど、今回は時間なかったんで、ちょこっと合わせてすぐレコーディングだった。でも満足してるんですよ。自分たちだけでやってると、いじり回してしまって、どこがいいのか悪いのかわからなくなる。それが 今回は時間がないことで、いい意味で見切りがつけられた。こんなにアッサリ決まるんだと思ったところもあって。このペースに慣れていけば、やれるなと。時間がない幸せっていうか。
- EMTG:強気なこと言ってるー!(笑)
- 尾崎:ツアー・ファイナル直後の歌詞とアレンジの詰めは、地獄でしたけどね(笑)。
- EMTG:そして11月は東京・大阪・名古屋のツアー「アンコールはどうする?」が待ってるね。
- 尾崎:東京はキネマ倶楽部でやります。実際、行ったことないんですけど、元キャバレーっていいなと思って。僕がやりたかった場所、実家も近いし(笑)。
- EMTG:行ったことないのかい(笑)。メンバーは?
- 全員:行ったこと、ないッス。
- EMTG:あははは、楽しみにしてまッス!
【取材・文:平山雄一】
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ビデオコメント
リリース情報
お知らせ
●小泉 拓
クリープハイプ
件数増えてるし、嬉しいコメントばっかだし(笑)。
●小川孝慈
ボリュームペダル
「転校生」をライブでやるときに必要なので。
●長谷川カオナシ
オンライン 目覚まし
今まではいつもケータイで起きてたんですけど、壊れたので、何回も鳴るやつを探しました。
●尾崎世界観
確定申告
ちゃんとした領収書じゃなくて、レシートでもいいんですかね?
■ライブ情報
FM SENDAI 30th Anniversary
“MEGA★ROCKS 2012”
2012/10/06(土) 仙台Rensa
REDLINE TOUR 2012
2012/10/13(土)渋谷クラブクアトロ
※尾崎世界観のみ、弾き語りでの出演
法政大学 多摩キャンパス学園祭
2012/10/14(日)法政大学 多摩キャンパス
社会学部棟前センタープラザ 特設イントレステージ
J-WAVE「THE KINGS PLACE」LIVE vol.1
2012/10/15(月)恵比寿LIQUIDROOM
BOROFESTA 2012
2012/10/20(土)京都 KBSホール
夢チカLIVE VOL.81
2012/10/27(土)札幌 KRAPS HALL
野外音楽堂ロックフェス in TOKAI(東海大学建学祭)
2012/11/02(金)東海大学湘南校舎 野外音楽堂
尾崎世界観の日
2012/11/5(月)下北沢Daisy Bar
※尾崎世界観のみ、弾き語りでの出演
東名阪ツアー「アンコールはどうする?」
2012/11/23(金/祝)東京 キネマ倶楽部
2012/11/24(土)東京 キネマ倶楽部
2012/11/30(金)名古屋CLUB QUATTRO
2012/12/02(日)梅田CLUB QUATTRO
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。