メジャー第3弾のアルバム『RATED-FT』を6月12日にリリースしたFTISLAND。毎回、サウンド面で多くのチャレンジを果たしてきた彼らが、本作でも大きな成長を遂げている。積極的にオートチューンを取り入れたり、ボーカルのホンギが作詞作曲に挑戦した楽曲も初収録されるなど、音楽性の幅をさらに広げてきた。6月15日からは宮城公演を皮切りに全国アリーナツアーもスタート。よりパワーアップした5人に会えるはず。ここでは、アルバムの話を中心に、ライブへの意気込みや夏フェスへの思いなどを、ラフに語ってもらった。

EMTG：まず、ニューアルバム『RATED-FT』というユニークなタイトル名についてですが、なぜこのタイトルをつけたんですか？

ジェジン：スタッフからのアイデアを参考にしてつけました。最初に僕らで話していたのが、前のアルバム（＝『20［twenty］』）と似た感じだったんですね。“This is FTISLAND”とか……そういう感じでアイデアを出していたんですけど、“それよりも『RATED-FT』はどう？”って言ってくれて。それで、このタイトルに決定しました！

EMTG：タイプの違うシングル曲も何曲かありましたけど、うまくアルバムの中に収まってますね。曲順は悩みませんでしたか？

ジョンフン：雰囲気的に次の曲につながるかどうかで決めていきました。

EMTG：アルバム制作以外にもミュージカルや映画に関わったメンバーもいたし、レコーディングのスケジュールは大変だったんじゃないですか？

ミンファン：でも、レコーディングしたのは少し前だったんです。結構前から準備したので、そんなに忙しくなかったです。

EMTG：ジェジンさん作曲の新曲（＝「Time To」）も収録されていますね。作曲で特に苦労した点はありますか？

ジェジン：今までと違って、アメリカっぽいサウンドで作りたいと思っていて。

EMTG：具体的にどんな感じの音をイメージしたんですか？

ジェジン：ストレートな感じの曲です。曲がストレートだから、歌詞も攻撃的で前にいくようなものにしたくて作詞しました。

EMTG：そういう曲を書きたくなったのはどうして？

ジェジン：最近ハマっているのが、アメリカンロックなんです。去年の夏くらいからアメリカンロックを聴いているんですけど、ラフな感じが好きです。ひと言で“ロックだろ！”みたいな。僕ら、カナダとかアメリカに行ってライブをした時も、現地のスタッフさん達が“ロックバンドでしょ？　だったら普通に楽しめばいいよ”みたいなことを言ってくれたんです。

EMTG：そういう意見、刺激になりますよね。そして、ジョンフンさんは「Hold My Hand」という曲を書き下ろしてますね。

ジョンフン：速いテンポの曲を書くのは初めてなので、まだまだ60パーセントくらいの出来です……。

EMTG：そうなんですか？　聴いている方は、全然そんなこと感じないですよ。勢いもあるし、カッコいいロックサウンドになっていると思いますよ。

ジョンフン：いやいや、まだまだタマゴの状態です（笑）。

EMTG：理想はもっと高いところにあるということですね。ということは、アルバムは完成したばかりですけど、すでに次の作品についても考えているのかな？

ジェジン：次に何をしようかというより、次の次はどうしようかって考えてますね（笑）。

EMTG：もうそんなに先のことを？（笑）

ジェジン：作品にはその時の気持ちを込めて作りたいんですけど、韓国でもアルバムを出したりするので、スケジュールを考えると先のことを考えなきゃいけなくて・・・。だから、今も曲はどんどん作ってます。

EMTG：今回はホンギさん作詞作曲の曲が2曲ありますね。映画の撮影もあったと思うんですが、曲はいつ作ったんですか？

ホンギ：曲を作った時は、そんなに忙しくなかったんです。

EMTG：2曲とも、ドラマチックな曲だという印象だったんですが、そういうタイプの曲はお好きなんですか？

ホンギ：そうですね。あと、テーマがないと曲は作らないんです。テーマを決めてから楽器やフレーズを決めて、そのあとにメロディーを作ります。メロディーが先に出る曲もありますけどね。

EMTG：アルバム最後の「オレンジ色の空」は、映画『フェニックス?約束の歌?』のエンディングテーマにもなっていますが、映画の内容は意識されたんですか？

ホンギ：そうです。もとは違う歌詞だったんですけど、映画のタイアップが決まってから映画を見て、そこからまた新しいテーマを決めました。

EMTG：間もなくツアーもスタートしますが、ファンがビックリするような演出はあるんでしょうか？

ジョンフン：ありますね！　新曲はもちろんですけど、新しいことをするかもしれません。

EMTG：どのくらいビックリしますかねぇ？

ミンファン：ええ?????っ！　できるのぉ?？（裏声の大声）……ぐらい（笑）。

EMTG：気になります……。

ジョンフン：それは見てのお楽しみですね（笑）。

ホンギ：実際、まだどんなライブになるかはわからないんですけど、全体的に休むところがないライブになると思いますね。

EMTG：アルバムからの曲もライブではたくさん聴けると思いますが、実際に演奏するのが楽しみな曲はどれですか？

ミンファン：僕はやっぱり「FREEDOM」です。

ジェジン：僕は「BEAT IT」ですね。

EMTG：なるほど。アルバムでも1曲目だし、勢いのある曲なので盛り上がりそう。

ジェジン：ライブでも1曲目です。

EMTG：ホントですか？

ジェジン：ウソです（笑）。ホントかウソかは、見に来てもらわないとわからないです（笑）。

スンヒョン：僕は全部楽しみですけど、やっぱり「FREEDOM」ですね。あとは「BEAT IT」とか、今までライブでやったことのない曲も楽しみです。

ジョンフン：僕は「Beloved」です。クールに演奏するので、セクシーでカッコいいと思います。今回のツアーは重いか、セクシーか、キラキラか……っていうものになると思いますね。

EMTG：ちょっとオトナっぽい雰囲気のライブになる……のかな？

ジョンフン：ロックです！　バンドの演奏中心に聴かせることになると思います。

ホンギ：僕は「Time To」ですね。結構、楽しいリズムで、ぐるぐる回れる感じ？　なので、はやくライブでやってみたいです。

EMTG：最後に夏も近いので、フェスのお話をききたいんですが、今年は3年ぶりに【SUMMER SONIC 2013】に参加しますね。海外アーティストたくさん参加しますが、楽しみにしていることはありますか？

ジェジン：やっぱりフェスで一番楽しいのは、ふだんYouTubeで見ているようなアーティストを実際に見てカッコいいかどうかを確認する楽しみもあるし、他のバンドのファンにも自分達の音楽を聴かせることができるのも楽しいと思います。

ミンファン：3年前、大阪でSUMMER SONICに出た時、オリアンティを見たんですよね。実際に見てすごくよかったです。今度、機会があったらDREAM THEATERを見たいですね。3年前、（大阪のサマソニの）楽屋が僕らと近かったんですけど、メンバーの人達がケータリングの水とか飲みに来たりしてて、ビックリしました（笑）。

ジョンフン：MUSEが好きなので、さいたまスーパーアリーナにも見に行ったことがあるんですけど、今度は野外で見てみたいです。

EMTG：ただ、今回はスケジュール的にMUSEのステージは見られないんですよね。残念！

スンヒョン：僕はFTISLANDのステージを見てみたいです。客席から（笑）。

EMTG：気持ちはわかりますが物理的にムリかと（笑）。では最後にホンギさん、どうぞ。

ホンギ：フェスは楽しいイベントですよね。僕らを知らない人にもFTISLANDを見せたいっていう気持ちが大きいです。

EMTG：期待してます！

【取材・文：海江敦士】