SHISHAMO『君と夏フェス』、宮崎の妄想から生まれたキュンと切ない夏の恋物語

SHISHAMO | 2014.07.17

 SHISHAMOシングル『君と夏フェス』は、夏フェスに行けばこんなカップル絶対いるね、と思わせる切なくハッピーな曲。カップリングの「彼女の日曜日」は恋とオシャレに揺れる乙女心を描き、「脇役」はベースの初の松本彩による作詞。この夏フェスのアンセムになりそうなシングルはどのように生まれたのか、宮崎朝子(VO,G)に語ってもらった。

EMTG:「彼女ができたバンドマンに恋する休日」ツアーが終わりましたけど、手応えはどうでした?
宮崎:ワンマン・ツアーが初めてだったので、無事終わってよかったなあって。
EMTG:そのステージでシングルの新曲を演奏してましたけど、手応えは?
宮崎:シングルの「君と夏フェス」は、やりますっていうと、みんなもう知っててくれてるんで「おーっ!」って楽しみにしてくれてる声はありましたね。「彼女の日曜日」は、あんまり盛り上がったりする曲じゃないんですけど、ちゃんと歌詞を聴こうとしてくれてるなって感じはしますね。だからこっちも、ちゃんと歌詞を聴こえるように歌わないとなって意識してます。
EMTG:「脇役」は? 特に説明も無く演奏してましたけど(笑)。
宮崎:わりとポカンと聴いてる感じもあるんですけど、途中で転調して雰囲気が変わるので、そうするとみんな楽しそうになってくれる。テンポも上がるので照明とかもカッコよくなってて。
EMTG:このシングルの3曲は、いつ頃出来てたんですか?
宮崎:「君と夏フェス」はギリギリですね。シングルとして書くのが初めてで、シングルというのを意識しちゃって、わかんなくなっちゃって。前のアルバムも今まで作って来た曲を寄せ集めて作ったから、シングルを作ろう!って作るのが初めてて、どうしたらいいかわかんなかったですね。
EMTG:どういうテーマが良いんだろうとか?
宮崎:それは、季節的に夏っぽい曲を作ろうってなって。夏って言っても、私あんまり友達いなくて、夏っぽいことをしたことなくて。海に行ったこととかないんですけど。今はバンドをやってるんで、夏と言ったら夏フェスかなと思って、夏フェスの曲になりました。
EMTG:フェスは良く行くんですか?
宮崎:行かないです。
EMTG:じゃ、行きたいフェスとかありますか?
宮崎:アラバキはずっと行ってみたかったです。でも夏フェスじゃないなあ…。夏、暑いので、あんまり行きたいと思ったことないですね。
EMTG:「君と夏フェス」は彼氏と夏フェスに行って盛り上がる女の子の歌ですけど、ああいうストーリーはすぐに思い浮かぶんですか?
宮崎:書いてるうちに、ですかね。歌詞を書いてるうちに、ちゃんと一つの物語にしたいので、最終的にどうなる、というのがないと物語にならないじゃないですか。だから、この後どうしようかなと思いながら書いてった感じです。
EMTG:あの曲に出てくる”真夏のステージでスーツを着たロックスター”って? THE BAWDIESとか思い浮かべたんですけど。
宮崎:THE BAWDIESじゃないです。方向性はミッシェル(ガン・エレファント)とかですかね、どっちかというと。
EMTG:ミッシェルは第2回のフジロックで昼間に出てブレイクしたので、真夏のスーツというのはピッタリですけど、解散して10年も経つバンドですけど知ってたんですか?
宮崎:ちっちゃい時にMステに出たのを見てたり…。
EMTG:こういう物語性のある歌詞を見てると、宮崎さんはコミックとか書いたらうまいんじゃないかと思いました。
宮崎:あ、元々漫画家になりたかったんですよ。ちっちゃい頃から。
EMTG:絵も得意でジャケットやグッズなど全部手描きしてますよね。
宮崎:そうですねー(しかめっ面)。描くのは好きなんですけど、好きな時に好きなものを描きたいんですよ。描かなきゃいけないとなるとちょっと…。
EMTG:ええっ?このジャケットのイラストとかも楽しくなかった?
宮崎:ああ…。でもこの背景というか、CDの盤を取った裏に入ってる、あれはすっごいしんどかったんですけど、すっごい楽しかったんです。夏フェスのイメージを描いてって言われて、人を一杯描いて。
EMTG:カップリングの「彼女の日曜日」は、モデルがいたりするのかしら?
宮崎:いないですね。でもこういう子、今の時代いっぱいいるんじゃないかなって。
EMTG:オシャレ心と恋心が入り乱れる歌詞ですね。
宮崎:もともとオシャレだけの曲にしようとしてて。私、服がすごい好きなんで、前からオシャレについての曲を作りたかったんですよ。でも書いてて、どうしてこんなにオシャレ頑張ってるんだろうとか考えていくうちに、こういう曲になっちゃった。
EMTG:ちょっとシニカルな思いもあるのかなと思ったんですけど?
宮崎:もともとはそういうひねくれた目線で見てたと思うんですけど、レコーディングしてて、歌を録ってる時にすごい哀しくなっちゃって。すごい可愛そうだなと思って。最初はわりと淡々とした感じで歌おうと思ってたんですけど、それじゃダメだなって最後の方で気付いて。だから、ちょっとバカにしてるところもあったんですけど、この子はこの子で大変なんだって思います。
EMTG:「脇役」はベースの松本さんが初めて作詞したそうですが、書くように勧めたりしたんですか?
宮崎:もともと二人には歌詞書きなよって話をしていて。吉川はけっこう書いてくるんですけど、松本はこれが初めてでしたね。でもけっこう前にあった曲で。前のアルバムの頃にはありましたね。
EMTG:この詞は松本さんらしいところが出てたりします?
宮崎:どうなんですかねえ。そこら辺はあんまり。自分のことなのか空想なのかもよくわからないんで。
EMTG:比べるのも変だけど、吉川さんと松本さんそれぞれのキャラが歌詞には現れてると思います?
宮崎:吉川の曲はやりやすいんですよ。なんつうか中身があまりないというか(笑)単純にスラーッと聴いてそのまま入ってくるというか。松本の場合はその奥に何かあるんじゃないかというのを感じるんで、難しかったですね。
EMTG:この夏は、このシングルを携えて各地の夏フェスに出演ですね。抱負は?
宮崎:初めてなんですよね夏フェス。行ったこともないんで、そこで「君と夏フェス」をやって、どれだけいい感じになれるのかっていうのと、秋にツアーがあって、夏が勝負だと思うんで、夏フェス1コ1コ大事にやっていきたいと思います。あと、いろんなライヴを見て楽しみたいですね。

【取材・文:今井智子】

tag一覧 シングル 女性ボーカル SHISHAMO

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リリース情報

君と夏フェス

君と夏フェス

2014年07月02日

GOOD CREATORS RECORDS

1. 君と夏フェス
2. 彼女の日曜日
3. 脇役

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全然着る予定がないんですけど、辛い位(笑)、どうしようかなと思いながら調べました。高校生の頃は、地元のお祭りとか一緒に行く人がいたんで毎年着てたんですけど、今は一人じゃさすがに浴衣は着れないんで。たぶん今年は浴衣を着る機会が1度もないんじゃないかと思って。でもレトロな柄のが欲しいなと思って。あとは目立つヤツですかね。真っ赤な、すごい可愛いのを見つけちゃって。高かったんですけど。


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