「VAMPARK FEST」開催は“使命”。HYDEに緊急インタビュー
VAMPS | 2015.02.16
- EMTG:「VAMPARK FEST」の構想はいつから?
- HYDE:構想としてはずいぶん前からありましたね。2年くらい前からだったかな。でも実際やるとなると、同じ時期に自分の好みのアーティストを呼ぶっていうのも難しいから、なかなか実現できなかったんだけど、今回、本腰を入れてやったって感じです。
- EMTG:日本では毎年多くのフェスが開催されています。そういうフェスシーンをHYDEさんはどうご覧になっていました?
- HYDE:シーンが盛り上がるのはいいなと思います。でも実は僕らが出るフェスがあんまないっていう(笑)。そういう意味では、ちょっと偏見があるのかもしれないなと感じている部分もありますね。正直に言うと……サウンドそのものじゃなくイメージや歴史などから、僕たちは呼ばれにくい気がする。でも海外だと全然そういう偏見がない。だからすごくフラットに活動できるんです。ただの新人なんで。
- EMTG:出演アクトのセレクトはどのように?
- HYDE:最初にSIXX:A.M.が決まったんで、そこをメインに、お客さんがつながるようにって考えていきました。似た匂いがあれば、他のバンドも悪くないなって思ってもらえるんじゃないか、と。
- EMTG:今おっしゃった“匂い”というのは、サウンドはもちろん、アーティストとしてのスタンスや歴史なども含んでのこと?
- HYDE:そうですね。
- EMTG:SIXX:A.M.といえばニッキー・シックス。モトリー・クルーのベーシスト&リーダーでもあります。HYDEさんの考える彼のカッコ良さとは?
- HYDE:絵に描いたような……SEX、BLOOD……あ、違う(笑)。
- EMTG:(笑)。SEX、BLOOD、ROCK ’N’ ROLLは、VAMPSのテーマですね。
- HYDE:そう(笑)。絵に描いたようなSEX、DRUG、ROCK ’N’ ROLLの人。しかもクレバー。……言葉を選ばずに言うと、ただジャンキーな人は山ほどいるけど、その大半はクレバーじゃない。でもそこを両立しているのが、モトリー(・クルー)のいいところで、影響力もあったしね。それでいて、不良を貫きとおしたから。本当にヒーローだと思いますね。僕も、モトリー・クルー、高校生の時に大阪厚生年金会館までライヴを観に行きましたからね。
- EMTG:ちなみに、席はどのあたりだったんですか?
- HYDE:すっごく後ろの席でしたね。あの頃は、どうすれば前の方の席をとれるのかわからなかった。今でもわからないですけど(笑)。当時、普通に発売日に並んで買いました。
- EMTG:そうだったんですね。そういうアーティストと同じステージに立つことになりましたが、どんな気持ちです?
- HYDE:んー……想像できないですね。実際に会わないと、自分がどういう感じになるのか、ちょっとわからない。
- EMTG:例えば“同じステージに立つアーティストとして負けたくない”という気持ちもあったり?
- HYDE:もちろん。今回はこうやって1日4バンドを包み隠さずお客さんに見せるわけだから。前のアクトと絶対に比べるじゃないですか。お客さんがそこを冷静に品定めするのは、いいことだと思うんですよね。ここはいいけどあそこがダメとか、それぞれいろいろあると思うし、そこを見てもらうのが面白い。イベントやフェスの醍醐味だとも思うしね。だから自分たちも負けたくない。日本武道館という場所には格闘技のイメージもあって、アメリカ勢と日本勢が勝負するってイメージなんですね。まぁ、勝ち負けはファンが勝手に決めることなんだけど。
- EMTG:ところで、VAMPSが主宰しているフェス規模のイベントと言えば「HALLOWEEN PARTY」がありますが、そことの明確な差はありますか?
- HYDE:「VAMPARK FEST」の方が……使命としてやらなくちゃいけないことだと思うんですね。楽しさとかもあるけど、そこがメインじゃなくて、これによって今後が変わっていくのが重要。「VAMPARK FEST」をやらないと僕たちは海外でなかなか闘えない。だから今やらなくちゃいけない使命感がある。「HALLOWEEN PARTY」は真逆で。ハロウィンは身内のパーティーがでかくなっただけだから、極端に言うと、楽しければいいやっていう。そこを逆に死守してるんですよね。
- EMTG:個人的に「VAMPARK FEST」で楽しみにしているところは?
- HYDE:一緒に共演できたらいいなと思ったアーティストにオファーしているので、当日、何かしらあるといいなと思ってます。まぁ、セッション的なことも出来たらいいな、と。
- EMTG:ワンマンライヴとイベントのライヴ、テンションのもっていきかたやモードは違いますか?
- HYDE:イベントって短期集中で盛り上がる曲を入れることが多いんで、やっぱり少し攻撃的になるところがありますかね。ちょっと過激な方向にいきがち。過激っていうか、こう……ハッスルするっていう感じが(笑)。
- EMTG:そんな中、VAMPSとしては全国のZeppを回る籠城型ツアーが終わり、アリーナツアーが始まっていますね。
- HYDE:ニューアルバム(2014年10月発売『BLOODSUCKERS』)がすごく浸透している状態でのアリーナツアーなんで、今までにないVAMPSを表現できてると思う。さらに濃厚になったなって感じますね。メロディアスなところはよりメロディアスに、攻撃的なところはもっと攻撃的になってると思います。あとは広い場所ならではのサウンドになっているというか。例えばバラードだったら、オーケストラの音量をライヴハウスの時よりも大きくしたり。そういう方法で、スケール感を出したりしてる。曲によっては表情がまったく違ってきてると思うから、ライヴハウスに来てくれた人も、また違った楽しみ方が出来るんじゃないかなと思いますね。
- EMTG:さいたまスーパーアリーナも発表になりましたしね。楽しみにしています。では最後の質問。今回の「VAMPARK FEST」というチャレンジを筆頭に、ライヴを中心としたフレキシブルな活動展開の継続、英語の発音のスキルアップ、デザインやサウンドのクオリティーなど、VAMPSは常にハイスペックなバンドだと思うんですね。そこを維持するモチベーションの根源となっているものは?
- HYDE:人生1回しかないんで、やれるときにやらないとって思ってることですかね。こうやって、たくさんの人を動かしながら大きなことを達成するのは、今じゃないと出来ないな、と。人は年齢を重ねていくと、どうしても安定に入ってしまうと思っていて。僕自身は、まだそういう時期じゃないと思ってるんですけど。でも、せっかく1度切りの人生なんだから、やれるときにやっておかないと、取り返しがつかない。で………仕方なくやってます。
- EMTG:え? 仕方なく?
- HYDE:(笑)。
- EMTG:ある意味“やるなら今しかない”ということですよね。では、そういう思いは、20代の頃からありましたか?
- HYDE:あぁ、それは今の方がリアルかもしれないですね。目標が明確な分、本当にリアルに考えてます。僕、ここ2~3年が、自分のピークだと思ってて。だからこの間にやらないといけないことは、自分にとって本当に重要なんです。今以降も、例えば皆がやっているようなことは、いくらでもできる。だけど海外に行くとなると、そうはいかない。ノウハウがない中で時間も労力もかかるし、すごくシビアな話になっちゃうけど、ある程度の資金も投入しないと現実的にならない。当たるかどうかわからない宝くじを買うような。でも買わないと当たらない、みたいな、ね(笑)。こういう気持ちって、何年も続かないと思うから、やれる時に集中してやろうと、そこが自分のモチベーションになってますね。
2月18日、19日に日本武道館で開催されるVAMPS主宰のフェス「VAMPARK FEST」。VAMPSはもちろん、モトリー・クルーのニッキーシックスのプロジェクトSIXX:A.M.など、2日間で国内外7アーティストが出演する。このフェスについて質問をぶつける中で、HYDEははっきりこう言葉にした。
「(このフェスは)使命としてやらなきゃいけないことだと思う」
誰に課せられたわけでも無い、自らが課した使命である。ストイックだと思う。しかしながら大切なのは、この責任感だけではない。それは何か。この使命感の向こうに、彼の夢があることだ。
「VAMPARK FEST」のこと、2月上旬からスタートしたVAMPSのアリーナツアーのこと、そして前述した“HYDEが描いている夢”について、本人に緊急インタビュー!
【取材・文:伊藤亜希】
リリース情報
ヒカリノアトリエ
発売日: 2017年01月11日
価格: ¥ 1,389(本体)+税
レーベル: TOY’S FACTORY
収録曲
1. ヒカリノアトリエ <NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」主題歌>
2. つよがり (Studio Live)
3. くるみ (Studio Live)
4. CANDY (Studio Live)
5. ランニングハイ (虹 Tour 2016.11.7 FUKUI)
6. PADDLE (虹 Tour 2016.10.14 KUMAMOTO)
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ビデオコメント
リリース情報
BLOODSUCKERS(初回限定盤A)[CD+Blu-ray]
2014年10月29日
ユニバーサル ミュージック
01. REINCARNATION
02. ZERO
03. LIPS
04. AHEAD
05. EVIL
06. GHOST
07. VAMPIRE’S LOVE
08. DAMNED
09. GET AWAY
10. REPLAY
11. BLOODSUCKERS
12. THE JOLLY ROGER
13. INSIDE MYSELF
[Blu-ray]
AHEAD - Music Video -
REPLAY - Music Video -
GET AWAY - Music Video -
THE JOLLY ROGER - Music Video -
VAMPIRE’S LOVE -Music Video - ※日本語 Ver.
お知らせ
VAMPARK FEST
2015/02/18(水)日本武道館
出演:[Alexandros] / Gerard Way / NOTHING MORE / VAMPS
2015/02/19(木)日本武道館
出演:Buckcherry / sads / SIXX:A.M. / VAMPS
VAMPS LIVE 2015“BLOODSUCKERS”
2015/02/28(土)大阪城ホール
2015/03/01(日)大阪城ホール
2015/03/14(土)セビオアリーナ仙台
VAMPS LIVE 2015“BLOODSUCKERS”-FINAL-supported by uP!!!
2015/05/30(土)さいたまスーパーアリーナ
2015/05/31(日)さいたまスーパーアリーナ
VAMPS LIVE 2015 NY
2015/05/01(金)Best Buy Theater(アメリカ・ニューヨーク)
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。