人生を常に全力で楽しむMr.FanTastiCの生き様が詰め込まれた2ndシングル「ウィスキーハロウィン」インタビュー
Mr.FanTastiC | 2019.10.16
バンド結成から1年後の今年6月にメジャーデビュー。猛烈なスピードで前進を続けているMr.FanTastiCが、早くも2ndシングル「ウィスキーハロウィン」を完成させた。どことなくホラーな雰囲気が漂うサウンドで、ハロウィンの風景を浮かび上がらせる表題曲「ウィスキーハロウィン」。怒涛の勢いで押し寄せる言葉、エネルギッシュな演奏によって、リスナーの心を熱く鼓舞するカップリング曲「それでも僕らは」――収録されている2曲は、彼らの快進撃をさらに後押しすることになるだろう。メンバーたちにこのバンドの結成の経緯と、最新作の制作エピソードを語ってもらった。
- EMTG:どういう経緯でこの4人でバンドを始めることになったのでしょう?
- メガテラ・ゼロ(Vo):結成理由は……ピザ食べて地球守ったらバンド組みました(笑)。
- ナナホシ管弦楽団(Gt):なんかアメリカンなノリやな(笑)。
- つっくん(Gt):俺、その場におらんかった。
- メガテラ・ゼロ:(つっくんには)電話で「バンドやろや!」って言ったらもう酔ってた(笑)。自分とつっくんは、バンドをいろんな理由があって解散して、「なにクソ!」という状態だったから、何かやりたいと思っていたんです。そんな時にふじゃん(Dr)とナナホシが出会って、紹介してくれたんですよね。それで全員、同い年くらいだから「バンドやるか!」ってなりました。ナナホシもなんだかんだで「なにクソ!」って状態だったし、他のバンドに食らいつくようなバンドをやりたかったんです。
- つっくん:全員熱い感じでしたね。
- ふじゃん:「一花咲かせたろ!」って感じでしたから。
- EMTG:どのような音楽性のバンドにしたいと話し合っていました?
- メガテラ・ゼロ:なんでもやるMR. BIG! MR. BIGみたいなやつらが、なんでもやるバンドを作りたかったんです。
- ナナホシ管弦楽団:「BIG」よりすごいやつらになりたくて、「FanTastiC」なんです。
- メガテラ・ゼロ:「打ち込みは使わずにやろう!」っていうのもありました。自分たちでできることを無限大になんでもやっていく、「生」が好きなバンドっていうことですね。
- EMTG:始動してから約1年でメジャーデビューして、今回の作品が早くも2ndシングルですね。「ウィスキーハロウィン」は、ハロウィンの曲ですけど、このテーマで作った理由は?
- ナナホシ管弦楽団:作ってたらハロウィンぽくなったんです。
- メガテラ・ゼロ:「ダーティな曲を作ろう」となっていて、ナナホシさんのギターのフレーズを聴いた後に「ハロウィンぽいな」ってなったんです。だから、クリスマスっぽいフレーズが出てきたらクリスマスソングができます!
- ナナホシ管弦楽団:たとえそれが夏であろうと?
- メガテラ・ゼロ:うん。リリースする時期はズラすけど(笑)。
- EMTG:(笑)《どうせ地獄と感じる世界ならさ その地獄ですらも楽しまないと 潰れて消えてしまうその前に》という部分が印象的です。メガテラ・ゼロさんの人生観がすごく出ているのかなと感じました。
- メガテラ・ゼロ:人生は楽しいですよ。いいことばっかじゃないから、色々あったからこそ、今、Mr.FanTastiCをやってるんです。「今までの悪いことも楽しんできたぜ」っていう意味もあるかもしれない。後付けですけど(笑)。人生、良いことは2割ですからね。だからこそ「悪いこと全部楽しめたらいいじゃないか」と思う。ただ僕はハロウィンそんなに好きじゃない。
- 全員:(笑)。
- メガテラ・ゼロ:街で騒いでる姿をテレビで見ながら、酒を飲むことにしてます(笑)。
- EMTG:(笑)この曲、ロカビリー、サイコビリー的なサウンドも大変かっこいいですね。お化けに仮装した人が大騒ぎする様が浮かびます。
- つっくん:ちょっとホラーなサウンドに仕上げた感じですね。もともとハロウィンをイメージさせるような曲調だったところにダークなフレーズを入れてみたり、ドラムで迫りくる雰囲気を演出してみたり。仕掛けはいっぱい仕込みました。
- メガテラ・ゼロ:CDのディスクのところにメイクをしたふじゃんの顔をどーんと載せればよかったな?(笑)。
- つっくん:ケース開けたら、「おお!」ってなるね?
- メガテラ・ゼロ:「ハロウィンや!」ってなるし。
- つっくん:今回のシングルに関して、そこは思い残しですね(笑)。
- EMTG:(笑)この曲を聴いて察したんですけど、みなさんはお酒を飲むのが好きですよね?
- メガテラ・ゼロ:はい。みんなお酒は好きです。酒癖に関しては、他のメンバーは「寝る」とか「笑う」とかだけどナナホシさんだけ、「キレる」です。いいメンバーだけの飲みの席だったら気持ちよさそうに酔ってるけど、そうじゃない人がいると切れる(笑)。酒飲んで、一番感情が出るのは、ナナホシさんなのかな? 怒るだけじゃなく、すべての感情が出る。嬉しかったら嬉しそうにするし。
- ナナホシ管弦楽団:まあでも、普段はみんな適度に飲むっていう感じなのかな。
- メガテラ・ゼロ:一番量飲めるのは僕かも。飲んでも中身が変わらないのは、ふじゃん。物腰が柔らかくなるけど。
- ふじゃん:顔だけ赤くなるくらいかな。
- メガテラ・ゼロ:笑って相手を気遣ってるから、ふじゃんが酒に強くて一番優しい。
- つっくん:ちゃんとセーブできてる感じするよね。
- EMTG:この曲のタイトルを「ウィスキーハロウィン」にしたということは、みなさんが好きなお酒はウィスキーなんでしょうか?
- メガテラ・ゼロ:そういうわけでもなく、たまたまウィスキーの語呂が良かったんです。
- つっくん:曲に似合うしね。
- メガテラ・ゼロ:実は、ナナホシさんの家にウィスキーがあったっていうのも理由です。
- つっくん:ちなみに、なんのウィスキー?
- ナナホシ管弦楽団:ワイルドターキーかなあ?
- つっくん:俺、I.W.ハーパーが好き。
- メガテラ・ゼロ:ウィスキーよりビールが好き(笑)。僕はまだウィスキーを美味しく飲めないけど、みんな逆にどうやって美味しいと思った? 最初は美味しいと思わんかったやろ?
- ナナホシ管弦楽団:ウィスキーは、コスパがよかった。
- つっくん:酒飲みの発想やん!(笑)。
- ナナホシ管弦楽団:炭酸だと酔う前に苦しくなっちゃうけど、ウィスキーだったらすぐ酔えるから。
- メガテラ・ゼロ:テキーラ飲む人と同じ感覚ですね。効率良くすぐ酔える。
- ふじゃん:炭酸じゃないんやったら、日本酒とかは?
- ナナホシ管弦楽団:日本酒は……糖質がね。焼酎はいける。
- メガテラ・ゼロ:酔いやすかったらOKなんですね。
- ナナホシ管弦楽団:早く酔いたいから(笑)。
- EMTG:(笑)カップリングの「それでも僕らは」も、いい曲ですね。「現実をかなり知ってしまった大人だからこそ大きな夢を見て、力強く理想を抱いていきたい」という誓いの曲として受け止めました。
- メガテラ・ゼロ:この曲は、早口で歌いたかっただけです(笑)。
- つっくん:僕が聞いた印象としては、出てくる言葉をひたすらダー!って言ってるんやなっていう感じ。
- ナナホシ管弦楽団:洪水みたいな?
- つっくん:そうそう。考えたっていうよりあふれ出してる。
- メガテラ・ゼロ:ほんとはもっと言葉数多かったけど、削ってるんです。とにかくどんな風に捉えられても大丈夫な曲なので。「好きなことやってるよ」っていう想いだけですね。
- つっくん:俺、夢とか目標って、持ったことない。毎日一生懸命生きてるだけなので。今もないです。今日できるベストをやるだけなので。
- メガテラ・ゼロ:オールイズベストデイ?
- つっくん:オールイズベストデイ!(笑)。これが俺のマインドなんですよ
- メガテラ・ゼロ:とにかく全力で?
- つっくん:うん。上ばっか見るとしんどくなるので。まさにこの曲の歌詞。自分のことかと思ったもん。
- メガテラ・ゼロ:《無理やり上を見上げなくても ただがむしゃらに前を見れば 空は見えるだろ》っていうところね。
- つっくん:うん。「ほんま、俺がいいたいことを歌詞にしてくれてるな」って思った。
- メガテラ・ゼロ:そうなんや!
- つっくん:あざすー!
- ふじゃん:俺は夢に関しては、「楽しい方に自分を置く」っていうことくらいですかね。したいことをやる。計画してもその通りにはいかないから、ぼんやりと目標がありつつ寄り道しながら行く。
- ナナホシ管弦楽団:目標にずっとフォーカスしてると疲れるから、いったん距離を置いて戻ってくるってことだね。息継ぎ的なことというか。例えば、聴くのがしんどくなってきてそのバンドから離れちゃうこととかもあるけど、いったん離れても、また戻ってこられるのが音楽のいいところ。夢もそれと同じで、ずっと考えるのに疲れたらいったん置いてリフレッシュして戻ってくればいいんじゃないかな。
- メガテラ・ゼロ:ナナホシの夢は?
- ナナホシ管弦楽団:小説を自分で書いてるので、サントラとか作りたい。『TYPE-MOON』的な。
- メガテラ・ゼロ:僕は小学校1年生から歌手になりたいという夢を持ってた。親が音楽をやっていて、歌手と対バンとかしていたので。小学校2年生からは、「音楽で最強になりたい」って思うようになった。それだけでしたね。1回でも諦めることはなかった。これのためだけに人生過ごしている感じなので、ポリープができた時も「歌えないくらいだったら意味ない」と思って、逆に潰して歌うくらいのことはやってたので。
- ナナホシ管弦楽団:夢というか、ある種ライフワークみたいなもの?
- メガテラ・ゼロ:うん。夢に向けてどう走っていくかっていうのは、休憩も必要やし、全力を出すことも必要。夢、目標というよりゴールと思ってる。
- つっくん:俺もそれに近いのかも。
- メガテラ・ゼロ:いろんな人が言う夢って「できそうにないけどこうなったらいいな」っていうものなのかもしれないけど、僕らの場合は「それに向けてどうするか?」っていうことのひとつ。だから「諦める」っていう選択肢はない。諦めるくらいなら人生もなにもかも変わって死んでしまう。なにか大きな出来事がないと諦めることは無理だと思ってます。
- EMTG:では、最後に10月から12月にかけて行われる全国ツアー「今宵も飲みましょ乾杯ツアー」への意気込みをお願いします。
- ナナホシ管弦楽団:形が定まって研ぎ澄まされたような感じになりたいです。対バンも、「ただ一緒にやる」っていうことだけでは終わりたくないから、いいものを全部盗んで、アウトプットできるようにしたいですね。
- ふじゃん:探り探りやりながら自分たちなりのスタイルを確立してきたと思うので、このツアーで何かまた新しいことができたらいいなと思います。
- つっくん:お客さんとの一体感だったり、返ってくる反応っていうのがライブを高めていくスパイスになっていくんですよね。そういうものを経てから作る曲は、今までになかったエッセンスが入るんじゃないかなと思っています。
- メガテラ・ゼロ:僕は、ツアーでジャンプ力を上げていきます!
- つっくん:フィジカルかーい!
- 全員:(笑)。
- メガテラ・ゼロ:ツアーの最初のジャンプよりラストはもっと高く飛んでるよ。会場の天井もどんどん高くなっていくから、最後は自分の身長超すくらい飛びます。それしか目標じゃない(笑)。すべては、そのために頑張ります!
【取材・文:田中 大】
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リリース情報
ウィスキーハロウィン
2019年10月16日
ポニーキャニオン
02.それでも僕らは
お知らせ
Mr.FanTastiC全国ツアー
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10/18(金)大阪・十三GABU
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