CHiCO with HoneyWorksが時代を照らす! 『瞬く世界に i を揺らせ』に宿るパワーとは?

CHiCO with HoneyWorks | 2020.09.16

 ボカロとアニソン特化型の全国区オーディション「ウタカツ!」でグランプリに輝いたCHiCOと、動画投稿サイトを中心に活動し、関連動画総再生回数7億回を超えるクリエイターチームHoneyWorksによるコラボユニット、CHiCO with HoneyWorks。2014年のデビュー以来、『アオハライド』や『銀魂』シリーズ、『ハイキュー!! TO THE TOP』といった人気アニメのテーマソングも多く担当し、中高生を中心に絶大な支持を得ている通称・チコハニが、9月16日に3rdアルバム『瞬く世界に i を揺らせ』をリリースした。作品に満ちているのは、先の見えない時代を明るく照らすパワー。インタビューに応じてくれたボーカル・CHiCOの言葉からも、ポジティブマインドがひしひしと伝わってきた。

――アルバムとしては約2年半年ぶりの作品となる、3rdアルバム『瞬く世界に i を揺らせ』。胸揺さぶられる楽曲たちには、困難な時代でも希望を持って前に進んでこう、と思える力をもらえます。
CHiCO:ありがとうございます! そう感じていただけてうれしいです。
――チコハニらしいポジティブロックに加え、新たな息吹も感じられる作品でもありますが、メンバーとしてはどんなことを大事にしたかったのでしょうか。
CHiCO:シングルなりアルバムなり、作品をリリースする際にはなにかしら新しい挑戦をしてきたんですけど、ユニットとして6周年を迎えて、3枚目ともなる今回のアルバムでは、さらなる進化を見せたくて。EDMとか、全英詞とか、歌とアコースティックギターのみとか、これまでに増していろいろな楽曲を詰め込んだ作品にできたんじゃないかな、と思っています。
――新録曲に注目してみると、リード曲である「幸せ。」はアッパーなパンキッシュチューンであり、子から親へ、親から子への愛と感謝を感じる温かな歌詞にグっときてしまいます。
CHiCO:そうなんですよ。『告白実行委員会』(HoneyWorksの手がけるシリーズプロジェクト)のキャラクター、成海聖奈ちゃん&成海萌奈ちゃん姉妹のお父さん目線の歌詞だったりもするんですけど、子どもへの愛や、家族を持ってあらためて感じる親のありがたみ、そういう温かさに満ちていて。本当に、成海家最強です! レコーディングをする前、仮歌の歌詞をもらった段階で、泣きそうになりましたもん。ミュージックビデオが完成したときには、自分の家族のことも想いながらウルウルしちゃったし……作曲したshitoさんは、「日常にある小さな幸せを感じてほしい」と言っていたりもしました。
――<当たり前が亡くなった時に 人は気づく自分の弱さに><守るものが増えていく度に 人は気づく自分の強さに>という言葉にも、気づきをもらえます。
CHiCO:わかります。私としては、“守るもの”=ファンのみんなのおかげで強くなれていたりもするので、自分とファンのみんなに重ねて歌っているところもあったりして。大好きな曲です。
――「ぐる恋」は、弾むようなポップナンバー。CHiCOさんとGomさんの共作による歌詞では、<好きが止められない>様子がゲームをモチーフに楽しく描かれていますね。
CHiCO:作詞をするにあたり、“ラブソング”というテーマをもらっていたんですけど、自分的にピンとくる歌詞がまったく書けなくて(笑)。悩みまくった末に、一度気持ちをリセットして、男女のラブソングではなく、ゲーム愛とかキャラクター愛にシフトしてみました。
――“推し”への一途な愛を感じます(笑)。
CHiCO:書き始めたら、“推し”への愛が止まらなくなっちゃったんです(笑)。Gomさんにいろいろアドバイスしていただきつつ……サビの<ぐるぐるぐるぐる恋模様>っていうフレーズなんかは、好きなキャラクターに翻弄されたり、ガチャをぐるぐる回したりする様子が伝わったらいいなっていう。リアルの恋愛にも重ねられる歌詞ではあるんですけど、私としては、この曲を聴きながら推しのガチャを引いてもらいたいです!
――運を引き寄せてくれそうです(笑)。EDMな曲調に全編英詞というチャレンジングな「Alive」では、CHiCOさんの流暢な英語にも驚かされます。
CHiCO:ホントですか? よかったです! めちゃめちゃ練習したんですよ。英語曲をカラオケで歌うのは好きだし、発音に関してそこまでヘタではないと自分では思っていたんですけど、Mes(“英語で歌ってみた”シリーズも人気の歌い手)さんにボーカルディレクションをお願いしたら、自分の英語じゃ全然通用しないことが判明してしまって(苦笑)。本番レコーディングまでの間、Mesさんによる発音レッスンをリモートで受けて、本番も、いつもひとりで入るレコーディングブースにMesさんにも入っていただいたんです。本当に、Mesさんに感謝しています。
――そんな「Alive」の歌詞は、生と死に向き合ったものですよね。
CHiCO:まさに、テーマは“生と死”で。CHiCO with HoneyWorksとして、初めて挑むテーマでもあります。余命わずかな主人公は、最初はどうしても希望を持てないわけですけど、残りわずかな時間、やるべきことをしよう、と決意して。2番では、前向きに生きようとするんです。
――光を見出すんですよね。しかし、そうした感情の移ろいを、発音も気にかけながら表現する、というのは難しそうです。
CHiCO:日本語で感情を表現する、ということはこれまでずっとやってきたことですけど、英語で表現するっていうのは、やっぱりすごく難しくて。なので、探り探り歌っていきました。本番では、Mesさんに「今のいいね」っていうOKをたくさんもらいながら、妥協なしで録ることができたので。作曲されたshitoさんが響き方にもこだわって音作りをされていた曲でもあるし、国内はもちろん、海外の方にもたくさん聴いてもらえたらうれしいです。
――チコハニの可能性を、より広げてくれる曲にもなりますね。「Marie」は、哀しみ色をたたえた美しくドラマティックなナンバー。首飾り事件をきっかけに断頭台へ送られることとなったマリー・アントワネットがモチーフになっているのですよね。
CHiCO:そうです。アルバムに入れる新曲に関して、「ヒストリア」みたいなダークでファンタジックな曲があったらいいな、っていうリクエストをしたら、Gomさんがこの曲を作ってくれたんです。本当にいろんな引き出しがあるんだな、っていう驚きがありました。
――“悲劇の王妃”の哀しみややり場のない怒り、凜とした強さ、気高い美しさを、CHiCOさんが歌で見事に表現されていますが、どこか演じているような感覚もあったのでしょうか。
CHiCO:あ、そうですね。マリー・アントワネットになりきって、どうやったら怒りや、女王としての凜とした強さを表現できるか探りながら。<早く返しなさい>というフレーズなんかは、全力の憎しみを込めて歌ったんですよ。
――「幸せ。」や「ぐる恋」とは別人のようです。
CHiCO:ですよね(笑)。振り切って歌うのは楽しかったし、クロスフェードの動画を観ながら、自分ってこんな引き出しもあったんだ、っていう気づきとか驚きもありました。
――そして、アコースティックギターとCHiCOさんの歌声だけで届ける「私を殺さないで」。主人公が集団の中で生き方を模索する苦悩が、伝わりすぎます。
CHiCO:この歌詞には、shitoさんの想いが込められていて。“ ”でくくったところは学生のころの主人公の気持ちで、その下のフレーズはそんな過去の自分に問いかける、今の主人公の気持ちなんですよ。学生のころって、学校でのみんなとの生活が主軸になるわけで……。
――すべてと言っても過言ではありません。
CHiCO:そうですそうです。だから、人間関係や進路で悩むと、どうしても逃げ場がなかったり、息苦しくなってしまったりすると思うんですね。でも、大人になれば、世界は広いし、案外楽しいものだ、っていうことがわかるっていう。shitoさん自身の経験を踏まえた、学生のみんなの背中を押すメッセージソングなんです。
――暗闇でもがく人に、救いをもたらしてくれる歌であり、奏でです。
CHiCO:この曲を聴いて、悩んでいる人の気持ちが少しでも軽くなったらいいな、と思います。
――また、『告白実行委員会』のキャラクターソングである「ワタシノテンシ」、「ヒロイン育成計画」のカバーも素敵な仕上がりで。「ワタシノテンシ」は尊い姉妹愛にほっこりするし、「ヒロイン育成計画」のヒロインを目指して奮闘するかわいさにはキュンとしてしまいます。
CHiCO:私はひとりっ子なので、こんなお姉ちゃんがいたらいいだろうな、って思いながら「ワタシノテンシ」を歌っていましたもん(笑)。「ヒロイン育成計画」はキーが高めで難しさもあったんですけど、ひたすら自主練しつつ……レコーディング本番では、納得いくまで歌いました。
――加えて、既発曲や「胸キュンライト♡~フリフリ隊mix~」もあり、さまざまな表情でとことん楽しませてもらえる作品です。聴きながらワクワクが止まりません。
CHiCO:それはきっと、イラストを描いてくれているヤマコさんが主に考えてくださった曲順のおかげもあるかな、と思います。私も、アルバムを聴いていて何度でもドキドキワクワクできますから。
――Disc2には、初のライブ音源「プライド革命」「サイダー」「世界は恋に落ちている」も収録されていて。めちゃめちゃエモくて、どうしたって高揚しちゃいます。
CHiCO:ライブに来てくれている人たちもきっと高まると思うし、チコハニのライブ未体験の人は絶対にライブに行きたくなると思うし。ヘッドホンで聴いてもらって、ライブを想像しながら楽しんでもらいたいです。
――「Wish Upon A Star」(星に願いを)と題したツアーは、8月中の公演が中止となってしまいましたが、9月27日の東京・中野サンプラザ公演とそのライブ・ビューイングは開催予定ということで。ファンの方たちの期待感も、相当高まっているはずです。
CHiCO:今年はこれまで当たり前にできていたライブができなくなってしまって、歯がゆく、さみしい気持ちにもなったんですけど……9月の東京公演に関しては、できたらいいな、という希望を託して発表をさせていただきました。チコハニとしては、ワンマンライブでライブ・ビューイングをするのは初めてのことなので、いつも通りのライブをしつつ、いつもとはまた違った演出も盛り込んで、映画館で観てくださっている方たちも楽しめるようなものにしたいなと。みんなの顔を見ながら歌える場所というのは自分にとって特別、格別なものですから。無事開催できるように星に願いをかけて、もしステージに立てるなら全力投球したいです。

【取材・文:杉江優花】





CHiCO with HoneyWorks『幸せ。』

CHiCO with HoneyWorks 3rdアルバム「瞬く世界にiを揺らせ」クロスフェード

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リリース情報

瞬く世界にiを揺らせ

瞬く世界にiを揺らせ

2020年09月16日

MusicRay’n

01.決戦スピリット
02.ミスター・ダーリン
03.幸せ。
04.ワタシノテンシ
05.ぐる恋
06.胸キュンライト□ ~フリフリ隊mix~
07.ヒカリ証明論
08.恋人ツナギ
09.Alive(英語詞)
10ギミギミコール
11.Marie
12.ヒロイン育成計画
13.私を殺さないで
14.乙女どもよ。

※6曲目の□はハートマーク

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DIY
特に床なんですけど、「畳をフローリングに変えてみた」みたいなのにすごいはまっています。もともとモノづくりとか、手でいじるのが好きなので。色々と、「DIY」「床」「棚」とか調べたりしています。ベッドとか置いたら畳がへこんじゃうって考えると、畳の部屋ってちょっと使いづらい印象があって……でも賃貸とかってそんなに自由にできないので、何か良い方法ないかなって調べたDIYで、フローリングにする方法がたくさん、動画とかであって。それで「なるほどな~、難しいな~」って思いながら見るのが最近すごくはまっています(笑)。あと、動画を投稿している人によって買ってる素材のメーカーやタイプが違うので、それを見て目星をつけておいて、後からゆっくり実行していこうかな、と(笑)。



■ライブ情報

CHiCO with HoneyWorks
summer tour 2020「WiSH Upon A Star」

09/27(日)東京 中野サンプラザホール

※その他のライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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