YUKI、東京ドーム公演で圧巻のパフォーマンス!
YUKI | 2012.05.22
今年2月にソロ・デビュー10周年イヤーに突入したYUKIが、5月6日に東京ドームで記念ライブ『YUKI LIVE“SOUNDS OF TEN”』を行った。JUDY AND MARYの解散ライブで東京ドームのステージに立ったあの日から、約11年。YUKIはソロ・ヴォーカリストとしてこの大きなステージに再び帰ってきた。
大歓声の中、白い衣装を纏ったYUKIが凛とした姿でステージに現れた。1曲目は「the end of shite」。記念すべきソロ・デビュー曲だ。青いエレキギターをかき鳴らしながら歌ったR&Rナンバー「泣きそうだ」を歌い終えたあと、最初のMCで、「私は今まで“史上初”という冠が付いたことがないんですが、バンドとソロの両方で東京ドーム公演をした女性アーティストは初だそうです。“史上初”いただきました!」と、言った。それだけ実現が難しい快挙を、彼女はソロデビュー10周年という記念すべき年に成し遂げたのだった。
ハープを披露した「愛に生きて」。今やライブの定番曲となった「WAGON」。YUKIの音楽は、どの曲もとてもカラフルで、ライブに良く似合う。9曲目「Rainbow st.」の後、一旦彼女がステージから去った時に流れた映像は、11年前の東京ドーム映像のワンシーンから始まり、この10年間をYUKIが語る言葉が流れた。ソロになってから手探りで音楽制作を始めたこと。不安や孤独を抱えながらも「私には歌がある」と気づけたこと。その映像にはいくつもの大切な言葉があったけれど、中でも「あなたたちがいなかったら私は歌なんか歌っていない」「誰かに必要とされたら、どこにだって行くよ」という彼女の言葉は、約5万人の観客の心に深く響いたに違いない。
軽やかなステップ。しなやかな身体。彼女が動くたびに花びらのようなドレスがふわりと揺れる。緩やかな曲なのに大きな存在感を持っている「舞い上がれ」や「ヘイ!ユー!」。ポップな「ビスケット」、「Home Sweet Home」など、YUKIがソロ・デビュー5周年を迎えた前後に発表した曲が、中盤にはいくつも並んでいた。そこに初期の「66db」やビッグバンド的なスイングが心地いい「恋愛模様」、YUKIのルーツが反映された「うれしくって抱きあうよ」が組み込まれると、彼女がどんな音楽に影響を受けてきたのかが浮かび上がってくるメニューになった。
ドーム会場では大掛かりな仕掛けや演出も見どころのひとつ。会場を飛び交うレーザー光線。メインステージから長く伸びた全長100メートルの花道。その花道のちょうど真ん中あたりには高くせり上がるステージがあり、YUKIが高い位置から歌う場面もあった。また、ダンサーたちと共にショーダンサーのように華麗にダンスを踊る映像は、実際に何人ものダンサーたちをステージに登場させなくとも、映像のみで華やかさを作り出す演出になっていて、この手があったか!と驚かされた。
「ティンカーベル」ではYUKIと5万人が大合唱し、「歓びの種」は、彼女のキャリアの中にあるポイントの一曲であり、大切な歌だった。「ランデヴー」「揺れるスカート」「ワンダーライン」は、今やライブにはなくてはならない存在になった曲。本編最後に選んだ「JOY」は、デジタルなサウンドで“新生・YUKI”を告げた曲であり、今や彼女のライブでは1、2位を争うほど人気の高い曲だ。
アンコール曲には、東京ドーム公演をやると決めた時に作った新曲「プレイボール」、ソロ・デビュー10周年をお祝いするために作った「世界はただ、輝いて」、デビュー当時に函館から上京した時の気持ちを歌にした「大人になって」が並び、この10年間をギュッと凝縮していた。大歓声に包まれながら「10年間、私に起こった全ての出来事に感謝しています。ありがとう」と、涙を流しながら話したYUKIは、「この曲に出会えて幸せです。ずっと歌っていける曲になりました」と言い、記念すべき10周年記念ライブの締めくくりに「プリズム」を歌った。
約3時間半のライブで29曲を歌い切った彼女の「SOUNDS OF TEN」は、この10年間のYUKI自身をまっすぐに伝えたライブであり、彼女がこれから切り開いていく新しい道、彼女にしか描けない未来の扉を軽やかに開けたライブになった。
【取材・文:松浦靖恵】
リリース情報
POWERS OF TEN(初回生産限定盤)
2012年02月01日
ERJ
1. MY HAND
2. the end of shite
3. プリズム
4. 66db
5. スタンドアップ!シスター
6. センチメンタルジャーニー
7. ハミングバード
8. Home Sweet Home
9. ハローグッバイ
10. JOY
11. 長い夢
12. ドラマチック
13. 歓びの種
14. Rainbow st.(super session)
ディスク:2
1. メランコリニスタ
2. ふがいないや
3. 星屑サンセット
4. ワンダーライン
5. 汽車に乗って
6. ランデヴー
7. COSMIC BOX
8. うれしくって抱きあうよ
9. 2人のストーリー
10. ひみつ
11. Hello !
12. 世界はただ、輝いて
13. 大人になって
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セットリスト
- the end of shite
- 惑星に乗れ
- 泣きそうだ
- ふがいないや
- ハミングバード
- 愛に生きて
- ファンキー・フルーツ
- WAGON
- Rainbow st.
- 舞い上がれ
- ヘイ!ユー!
- ビスケット
- 66db
- うれしくって抱きあうよ
- Home Sweet Home
- COSMIC BOX
- 恋愛模様
- ティンカーベル
- 歓びの種
- 長い夢
- 鳴いてる怪獣
- ランデヴー
- 揺れるスカート
- ワンダーライン
- JOY
- プレイボール
- 世界はただ、輝いて
- 大人になって
- プリズム
お知らせ
YUKI TOUR“BEATS OF TEN”
2012/06/08(金)戸田市文化会館
2012/06/13(水)NHKホール
2012/06/14(木)NHKホール
2012/06/23(土)神戸国際会館 こくさいホール
2012/06/24(日)神戸国際会館 こくさいホール
2012/07/04(水)神奈川県民ホール 大ホール
2012/07/05(木)神奈川県民ホール 大ホール
2012/07/11(水)名古屋国際会議場 センチュリーホール
2012/07/12(木)名古屋国際会議場 センチュリーホール
2012/07/19(木)広島市文化交流会館
2012/07/28(土)東京国際フォーラム ホールA
2012/07/29(日)東京国際フォーラム ホールA
2012/08/07(火)新潟県民会館
2012/08/11(土)ニトリ文化ホール
2012/08/13(月)仙台サンプラザホール
2012/08/18(土)グランキューブ大阪
2012/08/19(日)グランキューブ大阪
2012/08/26(日)福岡サンパレス
2012/08/31(金)沖縄コンベンション劇場
2012/09/01(土)沖縄コンベンション劇場
※その他ライブ情報・詳細はオフィシャルHPをご覧ください。