Nothing’s Carved In Stone、全国ツアーがZepp Tokyoからスタート!!
Nothing’s Carved In Stone | 2015.10.19
9月にリリースした最新アルバム『MAZE』をひっさげ、“MAZE×MAZE Tour”に乗り出したNothing’s Carved In Stone。聴き応えのあるアルバムの曲達が、ライブでどのように進化するのか……ファンはもちろん、メンバー自身も楽しみにしていたはずだ。さっそく初日である10月8日のZepp Tokyoのレポートをお届けしよう。
満杯の会場が暗転すると同時に、ステージに詰め寄るオーディエンス。SEに合わせて手拍子も起こり、メンバーを迎える準備が整っていく。本編はもちろん『MAZE』からの曲を中心に構成されているわけだが、この日、ライブでは初めてプレイされた曲の多くを、オーディエンスが完璧に受け止めているのに驚かされた。今年の春、3ヶ月連続ライブを行っていた時期とアルバム制作がかぶり、図らずもアルバムにライブ感が盛り込まれた結果なのだと思う。新たな起爆剤になりそうな「YOUTH City」をはじめ、新曲も本当にライブの定番曲かと思ってしまうほどの反応で、ファンがいかに彼らの音楽を愛しているのかがよくわかる。 「お台場~!」と、村松拓(Vo)が呼びかけると、場内のボルテージも急激にアップ。『MAZE』の収録曲の合間には、過去のアルバムの中からセレクトした楽曲もはさんで、ファンの心をくすぐる。前半にはアッパーでライブ映えのするナンバーがまとめられていたが、とにかくスリリングな演奏は圧巻。変則的なリズムを叩き出すドラムの大喜多崇規に激しいグルーヴで絡むベースの日向秀和、そして個性的なリフで曲を束ねていくギターの生形真一。クラウドサーフするオーディエンスも飛び出して、初日とは思えない盛り上がりだ。中盤のMCでは村松が「楽しいです!」と、笑顔を見せる。
中盤ではテンポを落とした曲でじっくり聴かせ、メリハリをつけてくる。 「気持ちがいいです。ありがとうございます! メッチャ気持ちいいです! 僕ら、最高に気持ちいいんだけど、皆さん楽しんでますか? 途中、意識が遠く宇宙にいったりしたけど(笑)、それも含めて楽しませてもらってます」と村松。その発言からも、かなり曲に入り込めている様子がうかがえた。
このMCのあとは後半戦へ。ここぞとばかりに押し寄せるダイバー達。メンバーの表情を見ても、何と楽しそうなことか! 本編が終わると、村松は「お台場ありがとう!」と語りかけてステージを後にした。場内には拍手が響き、フロアからも「ありがとう!」の声が飛ぶ。あまりにも初日らしからぬ一体感に、もちろん観客はアンコールを要求。機嫌良く出てきたメンバーは、ライブの手応えを感じて全員リラックスした表情だ。村松が、「7年目にして、バンド楽しい~!みたいな感じになってるんですよ」と言えば、日向は「部活みたいになってきたよね」と笑顔を見せる。そんなバンドの充実ぶりがうかがい知れる瞬間がこの直後に訪れた。 「新曲が出来そうなんだよね」と村松が言うと、日向のフレーズに大喜多のドラムがイン、そして生形のギターがからんで、セッション風に新曲の冒頭を披露するというサプライズが飛び出した。
「カッコいいでしょ?」とニヤリと観客に視線を投げる村松。まさかのプレゼントにファンは大喜び。きっとスタジオでもこんな感じで曲が生まれているのかもしれない。この日はアンコール最後まで、爽快な空気が流れていた。Nothing’s Carved In Stoneというバンドがファンと築いていた関係性が非常にいい感じで熟している――そんな印象だった。バンドとともに、サウンドを聴いて楽しみ、かつ感情をさらけ出すという観客の作り出す空間がこの上なく心地よい。初日でこれだけのパフォーマンスになったということは、ファイナルにはどうなってしまうのか。この先も活動を楽しむメンバーには、我々も存分に楽しませてもらえそうだ。
【取材・文:海江敦士】
リリース情報
お知らせ
MAZE×MAZE TOUR
2015/10/08(木) Zepp Tokyo
2015/10/11(日) 札幌 ファクトリーホール
2015/10/13(火) 仙台 Rensa
2015/10/16(金) Zepp Namba
2015/10/17(土) Zepp Nagoya
2015/10/23(金) 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
2015/10/24(土) Zepp Fukuoka
Nothing’s Carved In Stone
「円環 -ENCORE-」
2015/11/06(金)豊洲PIT
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。