ピロウズ主催、60年代生まれのおっさんバンドが今年は名古屋に集結!
the pillows | 2013.09.02
the pillowsが主催する、同じ1960年代生まれのアーティストTHE COLLECTORS、Theピーズ、TOMOVSKY、怒髪天の対バンライブ「Born in The’60s」が今年も一夜限り「Born in The’60s 2013」として、9月1日に愛知県・名古屋 CLUB DIAMOND HALLにて開催された。今年も2年前の前回同様、5組が一堂にCLUB DIAMOND HALLに集結。チケットはもちろんSOLD OUT。1,200人がこのエネルギッシュで熱い、とてもレアな対バンに参戦した。
今回のトップバッターはTOMOVSKY。「行くぜ!せーのっ!」の合図で「歌う47歳」がスタート。「名古屋すごい来たかったんだよ」と観客を盛り上げつつ、「2013年3月26日に発売予定だったアルバムがあるんだけど、11月ごろに出す予定です」と、新曲「ほうき」を披露。その後は「脳」「我に返るスキマを埋めろ」でライブは一気にヒートアップ。ラストの「スポンジマン~歌う47歳」まで一気に駆け抜けた。最後には前述の今制作中の最新アルバムに「今日のこの1200人の大歓声を入れたい」と、オーディエンスの声と大きな拍手をレコーダーに納め満足そうな表情だった。
2番手は怒髪天。自身の結成30周年を記念した武道館公演が来年1月に決まっている勢いをそのままに「独立!俺キングダム」「濁声交響曲」を披露。「オイッ!オイッ!」とオーディエンスを盛り上げていく。「やってきましたオッサンツアー。出たかったんだ」と話し、実はこの日は他のイベントが決まっていたが、急遽イベント自体が中止になり出演できることになった秘話を語った。「人生は打ち上げ花火だ。どうせ散るならバーンとあがっていこうぜ!」と新曲「どっかんマーチ」を披露。箭内道彦が監督を務めた2012年度競輪CMソング「歩きつづけるかぎり」など全7曲でバトンタッチ。
バトンを受け取った3番手はTHE COLLECTORS。まずは「NICK!NICK!NICK!」「MILLION CROSSROADS ROCK」であっという間にオーディエンスの心を掴む。MCを挟み「プロポーズソング」「夢見る君と僕」のラブソングを2曲披露。結婚相手への熱い気持ちを歌った直球のラブソングを歌い、会場を熱狂させたロックンロールと、しっとりと聴かせるナンバーで会場を魅了。加藤は「残念ながら今日はDVDになりません。キミの瞳に焼き付けてくれ」と煽ると、続けて「トモくんの赤いカツラも俺の衣装もな」と笑いも誘い、「TOCGH」などを経てラストの「世界を止めて」ではオーディエンスも一緒に歌い一体感のあるステージを披露した。
4番手はTheピーズ。大木が「今年も呼んでくれてありがとうございますー!」と叫び、「焼めし」とDr.佐藤シンイチロウのソロから始まる「とどめをハデにくれ」など会場を盛り上げる。「夏にピッタリな曲さ」と「グッタリしたいぜ」を歌唱。ウルフルズが1999年にカバーをした「実験4号」なども披露。9月21日にフラワーカンパニーズ主催のイベントでCLUB DIAMOND HALLに戻ってくることもあり、「何度目のダイアモンドホール?3度目のキネマ!」と叫び2012年6月にリリースしたアルバム『アルキネマ』のオープニング曲「3度目のキネマ」でトリのピロウズにバトンを渡す。
トリのthe pillows。活動休止明け初の名古屋は「LAST DINOSAUR」で幕を開け、会場には大歓声が響く。山中は「Born in The’60s、レギュラーメンバー勢揃いで嬉しいです。良い音楽ばかりで3番目の目が開きそうだ!」と「サードアイ」でさらに盛り上げる。「もうすぐ9月16日でピロウズ24周年になります」というと会場からは大歓声があがる。「本当はもっとオーッとなっても良いんだけど、ピロウズは一番歴史が浅いからな~」と山中がはにかみ、結成日の9月16日に発売する新曲「ハッピー・バースデー」を気持ちを込めて歌うと会場からは万雷の拍手が巻き起こる。最後は「ハイブリッド レインボウ」「Ready Steady Go!」で締め圧巻のステージを見せる。待ちわびたファンには泣き出す者もいた。
アンコールでは前回同様、「LITTLE BUSTERS」を出演者全員で大合唱。他の出演者は踊り、唄い、騒ぎ、会場が一体となった。最後は恒例の人間ピラミットではなく、ピロウズの MCで山中が「あれはやらないよ。だってみんなあれから2年たってんだから」と話してたが、なんと出演者たちの上を山中さわおが飛ぶという馬跳びで、熱いライブを締めくくった。「 Born in The’60s」全員が60年代生まれ、日本のロックシーンを引っ張るオッサンバンド5組が名古屋を熱く盛り上げた。
【撮影:青木カズロー】