「東北にもっともっと光を!!」――東北ジャム2013で17組が石巻に集結!

AIR JAM | 2013.11.25

「東北にもっともっと光を!!」をスローガンとした「東北ジャム2013 in 石巻」が11月23日(土)、24(日)に、宮城県石巻Oneparkで開催された。チケットを持っていなくても楽しめるアウトドアフリーエリアでも、細美武士やHUSKING BEEのアコースティックライブ、地元バンドのライブも行われ、東北の名物が味わえる屋台、東北ライブハウス大作戦やキッズブースなども充実し、たくさんの人で賑わった。

このイヴェントは、2012年に宮城県で開催されキッズ達に感動と希望を与えた「AIR JAM 2012」の意思を引き継いだもので、地元石巻の有志と共に企画運営され、毎年東北で継続していくことを目指している。この会場となった、Oneparkには、震災で設備が流された工場跡地に、その「AIR JAM 2012」で使用されたスケートランプが設置されており、地元のキッズの遊び場として親しまれている。

フリーステージも含め、1日目のライブには、KEN YOKOYAMA、MAN WITH A MISSION、locofrank、JESSE and THE BONEZ、coldrain、細美武士、ANCHOR、under the yaku cedar、2日目はBRAHMAN、NAMBA69、THE BAWDIES、RHYMESTER、SiM、JASONS、HUSKING BEE、RIP ADDICTION、MIKE HINOの17組のアーティストが出演し、それぞれが、この特別なステージでの熱いライブと、東北へのメッセージを届けた。

1日目のトリで登場した、KEN YOKOYAMAは、「復興は進んだが心の傷はなかなか癒せないと思う、戦うのは“東北に住んでいる方々”自分自身しかない、だけど、自分たちアーティストもやれることはやる!」と、熱く語った。また途中、Hi-STANDARDのメンバー難波章浩をステージに呼び、「できればまたHi-STANDARDでAIR JAMをやろう!」と投げかける、ファンとしてはたまらない一幕も。そして最後に「みんながんばれよ!」と心からのメッセージを送り1日目を締めくくった。

2日目、難波章浩はNAMBA69ライブの冒頭で、「素晴らしいイベント、素晴らしい祭。みんなで力を合わせると素晴らしいことになる」と2日間を振り返った。途中、アウトドアフリーステージにも登場した石巻出身バンドANCHORに自身の楽器を渡し、大勢の前で、地元バンドが1曲演奏という夢のようなサプライズをプレゼント。最後は、「輝いていこう!東北が輝いていくのを見ていこう!東北にもっともっと光を!!」という力強い言葉のあと、 「STAY GOLD」を演奏。会場は最高潮に盛り上がった。

2日間のトリであるBRAHMAN。冒頭から、東北ジャムというスペシャルな場所で、RHYMESTERとのスペシャルセッションを2曲披露。MCでは、いつも自分のMCにでてくる被災した人、亡くなった人への思いを語り、実際に今日この会場にその被災した人がたくさんいることを伝えた。観客は改めてこの場所が被災地だということ、ここで悲しい事がたくさん起こったという事を深く感じ、多くの人が涙を流していた。最後に、「政治家、実際にこのようなイベントに参加し復興活動に動いているバンド、このOneparkを作った人。自分の目、耳で確かめろ。耳をかすべきは誰だ?」と観客に問いかけ、2日間を締めくくった。

震災から2年以上経ったが未だに復興と呼ぶには程遠い地域もある。だが、石巻はいつまでも被災地じゃない、新しい街になろうとしている。何にも無くなった石巻でも面白いことができる、悲しいことばかりではない。もちろん悲しみを拭えない人も多くいるが、ここから全国に発信することによって、震災の痕跡を見てもらい、肌で感じえもらい、風化を抑制出来るならここから発信したい、と願う石巻有志と、心から復興を願うアーティストの思いが1つになった熱い2日間であった。

【撮影:sokuramochi】


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