EMTGとイープラスが資本業務提携
Fanplus Music NEWS | 2019.02.14
EMTGとイープラスが資本業務提携
~チケット不正転売禁止法への対応&電子チケットの標準化、
ライブ・エンタテインメント&スポーツ市場の活性に向けて~
株式会社エムアップ(東京都渋谷区、代表取締役:美藤 宏一郎)の子会社、EMTG株式会社(東京都渋谷区、代表取締役:冨田 義博)から、電子チケット関連を主たる事業として分割設立した、株式会社エンターテイメント・ミュージック・チケットガード(東京都渋谷区、代表取締役:冨田 義博)は、株式会社イープラス(東京都渋谷区、代表取締役社長:倉見 尚也)を引受先とする同社の第三者割当増資を実施することについて、本日、基本合意を締結したことを下記の通りお知らせいたします。
背景と両社が目指すこと
①チケット不正転売禁止法への対応と電子チケットの標準化
本年6月に施行される「チケット不正転売禁止法」(特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律)への対応として、チケット不正転売の防止を行うとともに、ライブやイベントに行けなくなった人が他の人に安心して簡単にチケットを譲渡(トレード)できる場が必要とされています。他の海外諸国に比べ、日本国内で日常的なチケットトレードが定着しない理由の一つとして、電子チケットが普及していない課題があります。トレードが成立しても、紙チケットの場合は、公演日までに届くかがわからない、公演直前で受取る時間がないなど、利用者に大きな不安が残ります。また、EMTGが発行する電子チケット発券枚数の約10%が「EMTGチケットトレード」に出品取引されており、そのニーズが高いことを強く実感しております。
EMTGは、国内トップレベルの年間200万枚以上の電子チケット発行を行っており、個人間のやりとりがなく、定価で安全にトレードができる「EMTGチケットトレード」を業界に先駆け10年以上運営してまいりましたが、スタンダードなサービスにするためには、音楽ジャンルに限らず、対象となる公演を増やすためのパートナーが必要でした。
一方、イープラスでは、日毎に高まる不正転売への対策には一定の効果を発揮しつつも、行けなくなったチケット購入者が安心してトレードできる場を提供できていないという課題を抱えていました。イープラスは、国内最大規模の年間約10万公演に導入されている電子チケット「スマチケ」を2014年より提供しており、電子チケットのトレードで実績をもつEMTGとのパートナーシップが最善であると考え、この度の資本業務提携に至りました。
まずは、6月に施行される「チケット不正転売禁止法」に向けて、一部制限はありますが、6月よりイープラスで購入したチケットを「EMTGチケットトレード」に出品できるサービスを公演により順次対応し、サービスの改善を行いながら、音楽、スポーツ、演劇、イベントなど幅広いジャンルで拡大してまいります。また、EMTGでは現在、係員が「画面上に表示されたチケットにスタンプを押す」ことで入場管理を行う電子チケットを提供しておりますが、係員が「画面上に表示されたチケットを指でもぎる」電子チケット「スマチケ」(イープラスが提供)に規格を共通化することで、入場係員のオペレーション簡素化も図り、トレードと電子チケットにおける標準化を目指します。なお、実現にあたり、より多くのお客様にご利用頂くことが必要であると考え、他のチケット事業者様との連携も視野に入れております。
②ライブエンタテインメント、スポーツビジネス市場の活性
成長を続けるライブ・エンタテインメント市場において、スマートフォンを活用したビジネス・ニーズが年々高まっています。
●ファンに新たな価値を提供するデジタル・コンテンツの拡充
●イベント会場の利便性を高めるマーチャンダイジング、決済などのソリューション
●ネットとリアルのユーザデータを活用した新たなビジネス
EMTGでは、ファンクラブ事業で培ったノウハウを強みに、記念コンテンツ、ゲームや課金サービス、会場物販向けの電子決済システム、広告・クーポン・ポイント配信などの周辺サービスを強化しています。
イープラスは、1200万人の会員データベースを軸とした独自のデジタル・マーケティング・システムに加え、アーティストやイベントのアプリ内で簡単に専用チケット販売ができるソフトウェア、位置情報を利用した会場混雑緩和、来場者のインタレストデータ活用などの研究開発を強化しています。
両社がパートナーシップを組むことで、ファンに新しい価値や利便性を提供し、アーティストや興行主催者に新たな利益をもたらすサービスをワンストップで提供することを目指しています。
業務提携の内容
●イープラスで購入したチケットがイープラスのIDで簡単に「EMTGチケットトレード」に出品できる(6月から公演により順次対応予定)
●EMTG電子チケットアプリに「スマチケ」のチケットもぎり機能を追加して電子チケット規格を「スマチケ」に共通化(6月開始予定)
●共通化した電子チケット仕様を他のチケット事業者、アーティスト事務所や興行主催者に提供(順次対応予定)
●他のチケット事業者との「EMTGチケットトレード」連携を推進(早々に検討開始)
●電子チケット周辺サービス(ゲーム、課金、電子決済、広告など)をアーティスト事務所や興行主催者に提供(順次対応予定)