先日、「安室奈美恵のライヴツアー『namie amuro PAST＜FUTURE tour 2010』が12月15日の名古屋を持ち、無事終了した」と、音楽/芸能情報ニュースが一斉に報道した。

アジア5カ国でNo.1を記録し、上半期アルバムチャートでも堂々の1位を記録したニューアルバム『PAST＜FUTURE』と共に行われた同ツアー。その数は追加公演も含めて80公演、約8ヶ月にも及ぶロングなものであった。自己最多本数となり、総動員数約21万人、しかも、各会場チケットは早期のソールドアウトを記録した同ツアーの最終日に、早くも「あの場」を再提供してくれるライヴDVDが届けられた。

　東京は国際フォーラムAにて行われたライヴが、MCを除きアンコールも含めまるごと収録された同作品。アルバム『PAST＜FUTURE』収録の曲を全て歌ったのに加え、他にも最近の代表曲が多数収められている。

　ビジョンに映し出されたオープニングのコミカルな人形劇から始まった白熱のステージは、マリーアントワネットを彷彿させる中世の貴族の衣裳をアレンジしたコスチュームと、ゴージャスな寝室と階段にて、ダンサーたちと一糸乱れぬダンスを披露してくれた「FAST CAR」、ディータ・ヴォン・ティースばりのバーレスクな衣装にて、前のめりなノリの良いビートの上、会場を魅了した「ROCK STEADY」や「COPY THAT」、ライヴならではのブレイクアレンジも満載だった「Sexy Girl」、LOVEの巨大文字のオブジェを上手く利用し、歌われている「Bad Habit」「WILD」と、アッパーでノリの良いダンスナンバーを中心に、間には感情移入たっぷりのバラード「think of me」「The Meaning Of Us」、アンコールでは、最新シングル「Break it」「Get Myself Back」も収められている。また、合間合間のはしやすめ的な人形劇や、都度都度、「おおっ!!」と声を上げたくなる演出/衣裳転換も見どころ。

　歌やダンスにグイグイと惹き込むパフォーマンスと生バンドをバックに作品以上の臨場感やグル―ヴを再度体感できる今作。彼女の現行の凄さを是非、この1枚で体感して欲しい。

【池田スカオ和宏】