レビュー
ONE OK ROCK | 2011.10.03
今夏も各種ロックフェスに出演。その毎、今だ初見のオーディエンスを、その圧倒的なパフォーマンスと吸心たっぷりのMCで魅了へと惹き込んだONE OK ROCK。事実、フェス後、私の周りでも彼らを初体験した者たちから興奮気味に「いやー、イメージしてたのと全然違う!」「凄いステージだ!」「圧巻のライヴだった!」と次々に伝播。”今までどんなイメージを持ってたんだよ”って感じだ(笑)。
もちろん彼らの本質はライヴ。しかし、そのライヴでの一体感や一対一感をよりキチンと伝えてくれるのが、その作品群だったりする。ここ最近はそこに商業的大成功も加わっている彼ら。今年に入りリリースされた「アンサイズ二ア」「Re:mark/NO SCARED」の2枚のシングルは、共にチャートの6位を記録した。
そして、それらを収めつつ、更にグイグイ、ゴリゴリ、ガシッと聴く者をグリップするのが、このニューアルバムだ。
より多くの人への広がりを予見させる今作は、幻想的且つ神秘的なSEとそれをぶち壊す躍動感とダイナミズム溢れる「LAST AND FOUND」、哀愁と疾走、ダンサブルさが同居した「アンサイズ二ア」、スリリングでゴリゴリザクザクな「NO SCARED」、あの頃と今の自分を重ね合わさせる、どっしりとした「C.h.a.o.s.m.y.t.h」、ぐわっと想いを広げる「Mr.現代Speaker」、しっとりと聴かせ、浸らせる「Pierce」、”僕は音楽で大事な何かを今日も守ってんだ!”の歌詞が、聴く者を強く頷かせる「Let’s take it someday」等全11曲を収録。
この作品を携え、秋からはスタンディングツアー、来年早々には横浜アリーナ2Daysも控えている彼ら。会場の大小に関わらず、どれも胸を直撃してくる楽曲が連発されそうだ。そんな中、中核を担うのが今作からの楽曲たち。うぉーっ、早くライヴ映えするこれらの曲で撃ち抜かれたい!!
【 文 : 池田スカオ和宏 】