たぶん、今回のAZUの新曲「Woman」のタイトルには、＜少女＞から＜女性＞へと変わる意識と自覚、そして、決意の表れが込められていると思う。

愛しい人に出会い、愛が育まれ、ついには結ばれ、今後は二人で一緒に歩いていこうと歌われ、伴侶感が曲の端々から感じられる、ハッピーさに溢れている今回の彼女の新曲。ほのかな幸せ感に満ちた、心地よいヘブンリーなミディアムでいてチャーム性あふれるトラックの上、ウォームで優しく、スイートとセクシーさを宿したその歌声が、バージンロードや、その先に永遠に続いて行くものへと、聴く者を誘ってくれる。

「ずっとあなたの1番近くで愛していくの　いつも私らしく輝いて　生まれ変わるわ」とのキラーフレーズも、女性なら”こんな歌を歌ってみたい!!”、男性なら”こんな風に歌われてみたい!!”と思わせるところも高ポイント。少女から女性へと、優しく徐々に変化していくさまが手にとるように伝わってき、聴くこちらも釣られて嬉しくさせられる。

もしかしたら、＜少女＞から＜女性＞、＜Girl＞から＜Woman＞への転身は、愛しい人から魔法をかけられた瞬間からではないだろうか？ などと、この曲を聴きながら、周りの急に綺麗になったり、レディに変身した女性たちが、ことごとく恋人ができたり、恋をしたりしたことが機であることに思い当たった。とは言え、その魔法が永遠に続く方もいれば、すぐ解けてしまう方もいる。できれば少しでも永くその魔法を持続させたい。そんな方は、僭越ながら、この曲で歌われていることを常に心に留めおいて欲しい。ずっとこの気持ちさえ持ち続けてくれていれば、きっとその魔法は永く解かれることはないだろう。と、自称＜MAN＞な僕は自分勝手に思うのです(笑)。

【 文：池田スカオ和宏 】