レビュー
キューン20イヤーズ&デイズ | 2012.05.17
「キューン20イヤーズ&デイズ」とは?
2012年4月1日に設立20周年を迎えたキューンレコードが、会社名をキューンミュージックに改めました。それを記念して同レーベルに所属するアーティストや、レーベルと所縁の深いアーティストが参加して4/7?30の20夜に渡り恵比寿のライブハウス「LIQUIDROOM」でライヴイベントが行われました。
通例ならば、なかなか実現しないであろう対バンライヴ形式で、出演各アーティストを身近な距離と空間で体験できる同イベントは、その稀少性も手伝い、連日大盛況を収めました。
ベテランアーティストから人気アーティスト、はたまたデビューしたばかりや、これからデビューする新人アーティストの中から、EMTG MUSICが気になった6公演をピックアップしてレポートしました。
- 4月7日 真心ブラザーズ/ゴスペラーズ
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このイベントのキックオフを飾ったのは、ゴスペラーズと真心ブラザーズ。真心はレーベル創始時からの生え抜き、ゴスペラーズも所属歴15年以上。キューンの歴史とともに、音楽を鳴らし続けてきたアーティストたちです。歌に、MCに、抜群のエンターテインメント性で満員のオーディエンスを魅了。お馴染みの曲を交え、レーベルの歴史と共に自らの歴史もキチンと伺わせるセットリストには、"さすがはベテラン"と感服させられました。
- 4月13日 RHYMESTER/ねごと
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レーベルのアニバーサリー・イベントだからこそ実現した、他ではお目にかかれない“そそる”組み合わせが、開催中、多数ブッキングされていた「キューン20イヤーズ&デイズ」。その中でも、異彩を放ったのが、4月13日のRHYMESTERとねごと組み合わせかもしれません。 “ライムスター先輩と共演したい!”という、ねごとからのラブコールにより実現した、この日の競演。リキッドルームには、開演前から “なんか、いつもと違うことが起こりそう”という期待が充満していました。
- 4月21日 LAMA/Chara
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エピック育ちで、現所属はキューンという共通項を持つLAMAとChara。90年代より、簡単にカテゴライズさせない個性を武器に第一線で活動を続けてきた両者は、しなやかでタフなポップネスを掲げて、メインカルチャーとサブカルチャーの架橋となったキューンの矜持にとても似つかわしく、一見遠いところにいるようにみえながらも、実は似た者同士だったりするのです。そんなの2組みの共演をレポートから是非感じ取って下さい。
- 4月25日 ユニコーン/TOTALFAT
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ストロング・スタイルのメロディックバンドTOTALFATと、ユニコーンという異色の組み合わせだった、この日。ユニコーンのニューシングル「Feel So Moon」や、バンド内バンド電大の「炎のモーニングコール」は本邦初演。ロックなライブにエンジンがかかったと思ったらハズしてくる無茶苦茶なセットリストと、程良いグダグダ加減も実にユニコーンらしく、レーベルのお祝いライブと化した一夜でした。
- 4月26日 チャットモンチー/NICO Touches the Walls
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NICO Touches the Wallsの「日本を代表するバンドになる」と、チャットモンチーの「2人でも自分達の音楽を鳴らし続ける」。ベクトルは違えど、両者の揺るぎない決意や意気込みがぶつかり合った、この日の公演。アンコールでは2組が「ニコットモンチー」として共演。キューンミュージックの先輩である電気グルーヴの「Shangri-La」を、オール人力のバンドサウンドにアレンジしたカバーも飛び出しました。
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4月29日 ASIAN KUNG-FU GENERATION/Dr.DOWNER
supported by only in dreams
オープニングアクト:キューン20イヤーズオーディション グランプリ受賞KANA-BOON) -
イベントの方もいよいよクライマックス。この日は、ASIAN KUNG-FU GENERATIONを始め、そのボーカルの後藤の主宰レーベル「only in dreams」のバンド、Dr.DOWNER、キューン20イヤーズオーディションにてグランプリを獲得し、この日のオープニングアクト権を手にしたのKANA-BOONの3組が登場。フェスメニューでも、アルバム単位のセットリストでもない、バンドの現在の充実ぶりが前面に出たASIAN KUNG-FU GENERATIONのライヴパフォーマンスが満員のオーディエンスを魅了した一夜でした。
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