レビュー

GRAPEVINE | 2012.09.19

 今年デビュー15周年を迎えたGRAPEVINEが、ベストアルバム『Best of GRAPEVINE 1997-2012』を9月19日にリリース。これまでカップリング集やシングルコレクションのリリースはあったものの、15年という長きに渡るキャリアの中で「ベストアルバム」という名目がつく作品は、今回が初めてである。

 本作を制作するにあたって、リスナーから収録してほしい楽曲のリクエストを募集し、それをランキングにして発表(ちなみに、1位は[DISC1]に収録されている「光について」)。その結果を踏まえて楽曲を選考し、最終的にデビューミニアルバム『覚醒』から最新作『MISOGI EP』まで、彼らの15年という歴史を幅広く網羅したものとなった。

 そういった選曲方法だからだろうか。本作は、1曲目こそデビュー作のタイトル曲であるものの、ベスト盤によくある“過去から現在へ、もしくは現在から過去へ向うようにリリース順通りに収録”したものではなく、様々な時代の彼らが渾然一体となっている。歴史を辿るというよりも、バンドそのものを感覚で受けとめるというニュアンスと言えばいいのだろうか。GRAPEVINEの世界観をより深く堪能することが出来る、本当の意味での「ベストアルバム=作品集」になっている。

【文:山口哲生】

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リリース情報

Best of GRAPEVINE 1997-2012

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Best of GRAPEVINE 1997-2012

発売日: 2012年09月19日

価格: ¥ 2,762(本体)+税

レーベル: ポニーキャニオン

収録曲

ディスク:1
1. 覚醒
2. 君を待つ間
3. 遠くの君へ
4. 会いにいく
5. ナツノヒカリ
6. リトル・ガール・トリートメント
7. Our Song
8. 望みの彼方
9. here
10. 白日
11. スロウ
12. アナザーワールド
13. 風待ち
14. 光について
15. Everyman,everywhere
ディスク:2
1. 真昼の子供たち
2. Glare
3. 放浪フリーク
4. Darlin’ from hell
5. RAKUEN
6. 小宇宙
7. CORE
8. GRAVEYARD
9. 指先
10. Silverado
11. エレウテリア
12. 豚の皿
13. 超える
14. 棘に毒
15. FLY

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