2月6日にリリースしたソナーポケットのニューアルバム『ソナポケイズム④~君という花~』が、オリコンのウィークリーチャートで初登場2位をマーク。根強い人気を証明した。
収録曲には共感をよぶラブソングも多数収録。もはや、彼らに対する“ラブソングマスター”という称号も全く違和感がない。しかも、アルバム1曲目の「月火水木金土日。~君に贈る歌~」に続き、2曲目も「キミ記念日~生まれて来てくれてアリガトウ。~」というヒットシングルをならべる強気の曲順。他にもデジタルシングル曲「失恋~君は今、幸せですか？~」や「花」などが盛り込まれ、華やかな内容だ。
だが、彼らの持ち味はラブソングだけではない。アルバムならではのオリジナル曲も十分に魅力的なのである。ライブを確実に盛り上げてくれそうな「サマーデイズ！」や「パーティータイム！」でハジケた部分を見せたかと思えば、ハードなロックチューン「NEW WORLD」、ギターをフィーチャーしたキャッチーな「命ある限り」などで、世の中や人間関係のモヤモヤに対するメッセージもサラリと込めてみせる。
女性も男性も、さらには10代から40代以上に至るまで幅広い層に支持されるのは、このナチュラルな視点があるからこそだろう。そして、eyeron、ko-daiの声のよさも強み。声のトーンもボーカルスタイルも異なるふたりゆえ、歌に奥行きが生まれる。本作ではふたりともソロ曲に挑戦し、シンガーとしての自信ものぞかせた。DJのmattyもライブではギタープレイを披露するなど、サウンド面でのメリハリを追求している。
その芸達者なメンバー3人が、初回限定盤収録のDVDでは「ソナポケ ガチンコ生け花対決！ feat. 假屋崎省吾」と称し、華道家の假屋崎省吾氏とコラボして生け花に挑戦。屈託のない表情も見せてくれた。そう、彼らは人々を楽しませるエンターテイナーでもあることも付け加えておこう。

　さて、季節は卒業式や旅立ちのシーズン。出会い、別れの交錯するこの季節、彼らのアルバムは多くの人を励まし、暖かい気持ちにさせてくれるに違いない。3月からは全国ホールツアーもスタートするそうなので、チャンスがあったら、ぜひ人間味あふれるパフォーマンスを体験すべし！

【文：海江敦士】