レビュー

イ・ジョンヒョン(from CNBLUE) | 2016.07.22

 日本メジャーデビュー5周年のアニバーサリーイヤーを迎えたCNBLUEから、ジョン・ヨンファに続きイ・ジョンヒョン(G&Vo)が日本でソロ活動を開始。

 まずは7月27日に1stソロアルバム『SPARKLING NIGHT』をリリースする。ヨンファとともにコンポーザーとしてCNサウンドを支えているジョンヒョンだからこそ、本作は自作曲は4曲に止め、あえて残りの5曲を作家に依頼。そこに、昔から歌ってみたかったといってファンミで披露して大好評だった尾崎豊の「I LOVE YOU」の韓国語カバーを加え、トータル10曲。CNBLUEとは違うジョンヒョンという一人の“ソロシンガー”としての音楽的冒険心にワクワクさせられる1枚を作り上げた。

 今回のソロ活動に向け、彼は真っ先に自身の公式インスタを通じて楽曲提供を受けた曲のなかから「Moonlight Swing」のショートMVを公開。ビシッとブラックスーツで決めた大人っぽいビジュアル、ビッグバンド風のキラキラしたゴージャスなサウンド、華麗にスィングするメロディーに甘い歌声をのせてバックダンサーとともに歌い踊るパフォーマンス、“君と僕だけの幕が上がるのさ”と色気たっぷりに女性を誘いエスコートしていく歌詞など、MVではこれまで見たことがないジョンヒョンの魅力がスパーク!! 本アルバムもまた、冒頭から「SHIN DROP」という軽快で明るいポップチューンで幕を開け、次のトロピカルなカクテルの名をタイトルにした「Pina Colada」は“Cocolada~”のキラーフレーズがいつの間にかクセになるサマーなラテンチューンだったりと、とにかく予想外のナンバーで聴き手を次々と驚かしていく。

 いまの自分と夢描いた理想の自分を照らし合わせたようなリリックが心に響いた「Smile」あたりから、アルバムはジョンヒョンという一人の男性の内面を色濃く写し出していく。ジョンヒョンのファルセットヴォイスが心地よくはまったR&Bテイストの「I just need a...」、ギターもメロディーも歌声も彼がもっとも得意とするブルージーな泣きをフィーチャーした「Nothing」、フィンガークラップで哀愁感をオシャレに仕立て上げた「Hate You」まで、自作曲では女性に翻弄されていく自身の恋愛観を英詞で告白。夜な夜な女性をメロメロにしてスパークしていく大人のモテ男子・ジョンヒョン像とリアルなジョンヒョンの男ゴコロ。色鮮やかなサウンドと歌詞の世界観でシンガー・ジョンヒョンのイメージはどんどん開かれていきつつも、アルバムラスト「Show Me More」では、そんな彼がシンガー・ソングライターとして子供の頃からいままで生きてきた自分の人生を振り返り、自身の普遍的で本質となる生き方に迫っているところがいい。

 本作をリリースした後は、このアルバムを引っさげて8月9日から東名阪でソロコンサート<1st Solo Concert in Japan~Welcome to SPARKLING NIGHT~>開催も決定している。

【文:東條祥恵】

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リリース情報

SPARKLING NIGHT

SPARKLING NIGHT

発売日: 2016年07月27日

価格: ¥ 3,000(本体)+税

レーベル: ワーナーミュージック・ジャパン

収録曲

M-1.SHINE DROP
M-2.Pina Colad
M-3.Moonlight Swing
M-4.Smile
M-5.I just need a...
M-6.I LOVE YOU
M-7.Nothing
M-8.Hate you
M-9.Call Me
M-10.Show Me More

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