レビュー
Mr.Children | 2017.12.20
(C)osami yabuta
[DVD/Blu-ray]Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く
「誰かを喜ばせたい、喜んでもらえることを大事にしたい」――Mr.Childrenの強い想いが刻まれた作品に
この『Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く』は、2016年1月から約17ヶ月間のMr.Childrenの姿がリアルに刻まれているライブ&ドキュメンタリー作品だ。
2016年初頭にメンバー4人だけで入った小さなリハーサルスタジオで、桜井和寿がライブにアコーディオンを取り入れたいという提案をメンバーにしたあと、直接オファーの電話をかけているシーンがある。その桜井の1本の電話が最初の“一色"となり、Mr.ChildrenとSUNNY(キーボード&ボーカル)、山本拓夫(サックス&フルート)、icchie(トランペット)、小春(チャラン・ポ・ランタン / アコーディオン)の総勢8人の「Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く」という名の“バンド"が生まれ、彼らはこの8人でなければ鳴らせない音を響かせ、みんなの心に“虹"を描いてくことになる。
約22年ぶりの全国ホールツアーとなった『Mr.Children Hall Tour 2016 虹』(春&秋)、単独では初の日比谷野外音楽堂、『Mr.Children Hall Tour 2017 ヒカリノアトリエ』からそれぞれ抜粋されたライブ映像と9編のドキュメント映像には、Mr.Childrenというバンドを自分たちの意思を持って動かし続けている彼らがいる。ライブ会場の楽屋で桜井がアコギをつまびきながら曲を作っている様子、名古屋公演をライブの途中で中断するという決断。どのシーンもそれらはもともとバンドの記録用として撮影されていた映像だ。そう、本作が発表されなければ、そこに保存されていたMr.Childrenの姿や表情や言葉を私たちは知ることはなかったのだ。ライブで披露された新曲「お伽話」の歌詞に“泣いても笑っても一度きりのライフ“というフレーズがある。このライブ&ドキュメンタリー作品は、まさに一度きりのライフを生きている彼らがありのまま映し出されていた。
そして、ある日のライブで桜井はこんなMCをしている。「迷惑をかけないような生き方もあるけれど、誰かに喜んでもらいたいからアクションを起こしたい。今、僕は誰かを喜ばせたい、喜んでもらえることを大事にしたい」。この言葉が、彼らの思いが、この映像作品にあるすべてのシーンに、デビュー25周年を迎えたMr.Childrenの今に繋がっているのだということを感ぜずにはいられなかった。
【文:松浦靖恵】
リリース情報
[DVD/Blu-ray]Mr.Children、ヒカリノアトリエで虹の絵を描く
発売日: 2017年12月20日
価格: ¥ 5,524(本体)+税
レーベル: TOY’S FACTORY
収録曲
[DVD]TFBQ-18196
¥5,524+(税)
[Blu-ray]TFXQ-78154
¥6,476+(税)
[Disc 1]
1. Document 1
2. Opening
3. お伽話
4. Document 2
5. Document 3
6. You make me happy
7. PIANO MAN
8. Document 4
9. クラスメイト
10. Document 5
11. MC
12. 妄想満月
13. 虹の彼方へ
14. Document 6
15. しるし
16. こころ
17. MC
18. Document 7
19. ヒカリノアトリエ
20. Document 8
21. メインストリートに行こう
22. 跳べ
23. Document 9
24. 終わりなき旅
25. End Roll
[Disc 2]
1. You make me happy
2. PIANO MAN
3. クラスメイト
4. 優しい歌
5. 妄想満月
6. 虹の彼方へ
7. しるし
8. 彩り
9. ヒカリノアトリエ
10. メインストリートに行こう
11. 跳べ
12. 終わりなき旅