同世代の圧倒的支持を集める加藤ミリヤと清水翔太。彼らのコラボスタイルは“ミリショー”と呼ばれ、特に2009年にリリースした「Love Forever」は当時230万ダウンロードを記録。オリコンチャートでもロングヒットとして上位にに食い込み、まさに新世代の神曲となった。その後、清水翔太×加藤ミリヤ名義で「FOREVER LOVE」（2010年）をリリース。そこからさらに1年後の今――再び彼らがタッグを組んだ。2011年7月13日に加藤ミリヤ×清水翔太名義のシングル「BELIEVE」をリリース、彼らならではのリアルなメッセージを発信した。
必然的に彼ら自身の成長や歴史を振り返るキッカケとなった今回のシングル、実は8月にリリースされる加藤ミリヤの初ベストアルバム『M BEST』につながる要素を持っている。というわけで、今回は「BELIEVE」について、そして後日、改めてベスト盤『M BEST』のインタビューを掲載しよう。2回にわたり、じっくりと加藤ミリヤ自身の思いをお届けするので、お楽しみに。

EMTG：加藤ミリヤ×清水翔太のコラボ曲として、この「BELIEVE」は久々のシングルになりますね。今のタイミングで再びコラボしようと思ったのは？

加藤ミリヤ：キッカケは最初に「Love Forever」（09年）でコラボした時と同じというか、前々から計画したわけでも、特に意気込んでいたわけでもないんです。“そろそろやろうか”みたいな感じで（笑）。そもそもこのプロジェクトって、最初から1回きりじゃないってお互いに思っていたし、いつかまたやるだろうなっていうのは あったんですよね。ただ、一番の理由としては、ファンの子達がミリショー（＝加藤ミリヤ×清水翔太）を望んでくれていたっていうのが大きいと思います。「Love Forever」から2年経ったし、そろそろ……っていう感じでしたね。

EMTG：なるほど。自然なタイミングだったんですね。ところで、今回はタイトルが「BELIEVE」っていう、すごくシンプルでメッセージ性を感じる言葉なんですけど、テーマはどのように決めたんですか？

加藤ミリヤ：行程としては、どんな楽曲にするのかを最初にミーティングするんですよ。で、“加藤ミリヤ×清水翔太”の時は私が主導で“清水翔太× 加藤ミリヤ”の時（10年の「FOREVER LOVE」）は逆でっていう感じで。このシングルは私主導だったので、まず音の方向性としてバラードなのかそうじゃないのかっていう部分からザックリと決めていきましたね。そこから音が出来上がるまでに歌詞の方向性を考えるんですけど、私も翔太も“今回は恋愛ソングじゃないな”って何となく思ったんです。こういう（震災があった）時期だからこそ、信じる力――自分達が思い描く未来に向かって進んでいくために、自分の未来や自分自身を信じる ことは、私達にとってすごく大切だなって思えたんで。その中で彼氏でも彼女でも家族でも、自分以外の誰かの存在があることで、自分自身がさらに強くいられることができて、さらにその相手を信じることができたら、自分がもっと前に進めることができるんじゃないかって気がして。その信じる力を 持って、力強く歌うふたりの姿が、自分でも見てみたかったんです。

EMTG：なるほど。そのメッセージは、すごく伝わってきますね。逆にカップリングの「My love goes on」はラブソングですね。

加藤ミリヤ：どうしても「Love Forever」の時みたいに、みんなの期待に応えたいなっていうのはあったから、自分のソロ作品以上に慎重に「BELIEVE」を作ったんですよ。だから、カップリングはリラックスしながら自由に作ろうかと。

EMTG：じゃあもうサクサクと仕上がった感じですか？

加藤ミリヤ：そうですね、割とすんなり（笑）。あと、男女で歌うわけだから、ラブソングが映えるじゃないですか。男性の目線でも女性目線でも感じられる曲だし。

EMTG：ちなみに、前回コラボした時と比べて変わったことってありますか？やっぱりお互いの成長は感じました？

加藤ミリヤ：すごく感じました！　最初のコラボの時は、ふたりとも二十歳ぐらいで、そこから2年経ってふたりとも22歳になったんですけど、その間にアーティストとしても成長できたんだなっていうのは、一緒に曲を作ってみて、すごくわかりました。言葉でどういう風にって説明するのは難しいんですけど、まずは人として大人になったな?とは思いました（笑）。二十歳って、どうしても十代を引きずっているところもあるけど、そこから大人としての自覚が出てきたのは感じましたね。あと、キャリアを積んだことによる意識の高さも出てくるし、翔太に関しても歌の録り方変えてきたな、とか自宅作業の部分がバージョンアップしてるなとか、いろいろ感じました。

EMTG：そこはお互いの刺激になりそうですね（笑）。

加藤ミリヤ：なりますね！　翔太も歌入れが早いし。

EMTG：そして、これからもお互いがまだまだ成長し続けるわけですしね。今後、このコラボがどう変化していくのか、引き続き気になります（笑）。そしてカップリングの3曲目は、先ほどから話題に出ている「Love Forever」のリミックスですが、このトラック、すごくいいですね！アガります！

加藤ミリヤ：私も大好きなんです（笑）。

EMTG：リミックスはリミキサーの方に「こんな感じで」とかオーダーするんですか？

加藤ミリヤ：リミックスは基本的におまかせです。リミックスって、頼んだ人に御願いした段階で、その人のテイストに染めてもらうってことなんで。だから結果が見えているようなものなんですよね。まず翔太がジブリ好きなんですけど、DAISHI DANCEさんはジブリのリミックスもされているし、私と翔太ともリンクするところがあって、いつかリミックスをお願いしたいなと思ってたんです。

EMTG：すごく……個人的な感想なんですけど、このトラックは新宿二丁目のクラブで聴きたいですね？。

加藤ミリヤ：ぜひ夏のイベントとかで流して欲しいです（笑）。

EMTG：ホントに3曲3様で、ホントに密度の濃い作品になった気がします（笑）。

加藤ミリヤ：なりましたね~（笑）。ぜひ全曲じっくり聴いてほしいです！

【 取材・文：海江敦士 】

＊次回はベストアルバム『M BEST』についてのインタビューをお送りします。掲載は８月上旬を予定しておりますので、お楽しみに!