フルベスト盤「M BEST」後初のシングル「ROMAN」リリース!

加藤ミリヤ | 2011.12.14

EMTG:ベストアルバム『M BEST』のリリース後、何か心境に変化はありましたか?
加藤:『M BEST』より前に気になっていたことは、自分の中で完全に“過去”っていう感じになってますね。それよりも、目の前にある今の自分と、その先にある未来の自分への興味が強いから。『M BEST』はデビューから7年間のキャリアを総括したもので、今は気持ちも切り替わってますし、ベストまでの自分は “別物” っていう感じです。
EMTG:『M BEST』に収めていた書き下ろし曲「Me」は、「本当の私をわかって」っていう思いから作った曲でしたが、わかってもらえたとか、伝わったという手応えはありますか?
加藤:伝わっていてくれるといいですよね。今までは、「わかってよ!」みたいな(笑)、そういう感じだったんですけど、そんなことすら今は浮かんでこない。それくらいの強さを手にした感じがしますね。
EMTG:今回の新曲「ROMAN」はいつ頃書いたものなんですか?
加藤:この曲はツアー(今年10月に始まった「M BEST TOUR 2011」)に入る前に曲のストックを作りたいと思って、スタジオに入って録った曲のひとつなんです。そのときはシングルを作るっていうことも考えてなくて、ただ自分がいいと思ったモノをある程度形にしておこうと思って。
EMTG:この曲は、ベスト盤をリリースしてファンからの愛情や支え、またはファンとの絆を確信し、それに対する返信の気持ちを書いた、という風に受け止めたんですが。
加藤:歌詞はツアーに入ってから全部書き直したんです。だから、ベスト盤というよりライブで感じた気持ちですね。ツアーに出ると精神状態がいつもと違ってくるんですよ。たとえば自分がステージに出ただけで号泣してくれる子がいたりとか、そういう光景を目の当たりにすると、みんながあっての自分なんだなっていうのを改めて感じるし、ツアーはそういうファンの思いに応えたいという気持ちがすごく強くなる期間で。今回はベスト盤あけで気合いが入ってたし、ここからもう一回、新しい自分を作りたかったから、弱い部分とか切ない部分は一切要らないと思っていて。ファンに会うときはとにかく力強い存在でありたいと、いつも思ってるし、そんな強い自分を感じてもらいたくて書いたんです。
EMTG:「ROMAN」っていうタイトルはどんな思いから付けたんですか?
加藤:男のロマンって、よくいうじゃないですか。それと同じ感じで、女のロマンっていうか、私なりのロマンっていうことなんです。ロマン=生き方の美学、みたいなことだと捉えてるんですけど、あなたのことを理解してるよ、とか、あなたのすべてを私は受け入れるよっていう存在があるだけで、私は安心感を得て強くなることができる。私は何も気にせず、前を向いて歩き続けることができる。これから私が理想に向かうために敢えて困難な道を選んだとしても、そういう思いの人達が少なからずいてくれるし、その人たちとわかり合いながら、寄り添いながら、力強く進んでいくっていうのが、私の求める生き方の美学=ロマンなんだっていう。そういう意味を込めたんです。
EMTG:今回のジャケット写真やミュージックビデオの衣装は、どんなコンセプトなんですか?
加藤:ギリシャ神話です。オリンポスの12神っていうのがギリシャ神話に出てくるんですけど、そのトップにいるゼウスっていう神が主に天を司ってる神で。そこからのインスピレーションで、雷と雲をキーワードにビジュアルを作って行こうと思ったんです。
EMTG:ずばり、ミュージックビデオの見どころは?
加藤:監督の曲に対する愛と理解力!
EMTG:それ、ちょっとわかりづらいです(笑)。
加藤:あはは。でも、監督のカット割りが本当に凄かったんです。死ぬほど曲を聴いてくれるんですよ、撮影中もずっと。だからこそ、「そこ、聴いてたんだ!」っていうカット割りがあるし、画面の切り替えが音とか言葉にハマってるから見ていてすごく気持ちいい。それと、CDジャケットとリンクさせて雷のバック紙を用意してもらったり、世界観には相当拘りました。今回も踊ってる部分があるので、そこもポイントですね。
EMTG:2曲目「Baby tell me」は、キラキラしていてスウィートな感じがあるラブソングですが、歌詞はどんなテーマで書いたんですか?
加藤:歌詞は小悪魔ソングって感じですね、自分的には。
EMTG:確かに。好きな男の子にイジワルして、そのときの戸惑った顔を見るのがうれしいっていう女性が描かれてる。
加藤:自分も含めて、今の自分たちの恋愛観はこういう感じじゃないかなって。たとえば男性に「かわいい」って言うのは正解なのかな?って思ってたところがあったんですけど、最近、男性も「かわいい」って言われるのがイヤじゃないっていうことがわかって(笑)。まあ、人にもよると思うんですけどね。でも、私はわりと「かわいい」と言っちゃうし、そう言われることに喜びを覚えてくれる男性がいいなっていう理想もあるんですよ。
EMTG:肉食系女子の歌とも言えますが、歌詞に「愛を食べて生きる」っていう一節があって、本当に「食べる」という表現を使っているのが面白かったです(笑)。
加藤:あはは。そこは、パクッとお菓子みたいに食べてる絵が浮かんだんで、そのまま書いたんですけど。なんか、ライブの前におにぎり一個食べたい、そうすると2時間持つ、みたいな。そういう感覚なんですよね、その「食べる」っていうのは。
EMTG:なるほど。おっきい愛をガツガツ食べ尽くすというんじゃなく、さくっとつまみ食い、みたいな感じなんですね。普段の生活でふと感じる恋の充足感をエネルギーにして今日も頑張ろう、みたいな。
加藤:そうです、そうです。なんかパクッと食べて、全力疾走!みたいな。そんな小さな喜びでもウキウキする女性を描いたラブソングなんですよ。

tag一覧 シングル 女性ボーカル 加藤ミリヤ

リリース情報

ROMAN

ROMAN

2011年12月14日

SMR

ディスク:1
1. ROMAN
2. Baby tell me
3. RAINBOW -T.O.M. REMIX-
4. RAINBOW -MIDNIGHT ROMANCE REMIX-
ディスク:2
1. ROMAN -Music Video-
2. ROMAN -Behind the Scenes-

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