期待の個性派バンド、Applicat Spectraがミニアルバム『スペクタクル オーケストラ』でメジャーデビュー
Applicat Spectra | 2012.04.04
デビュー前から、エレクトロとギターサウンドが混ざり合ったトラックに繊細なボーカルがからまり、独特のキラキラ・サウンドで、デビュー前から話題となっていたApplicat Spectra。一度聴くと、強烈に耳の奥に残るメロディーは、時に優しく、時に鋭く響いてくる。その彼らが4月4日、ミニアルバム『スペクタクル オーケストラ』で、待望のメジャーデビューを果たした。4月と5月には、東京(4.30 Shibuya WWW)と地元の大阪(5.12 OSAKA MUSE)でワンマンライブも決定しており、成長期ならではのパフォーマンスが期待できそうだ。そんな彼らがEMTG MUSICのインタビューに初登場!音源やデビューについて語ってくれた。
- EMTG:ついにメジャーデビューアルバム『スペクタクル オーケストラ』がリリースされましたが、3月にリリースしたニューシングル「神様のすみか」も好評でしたね。リリース時期が近いので、アルバムはシングルの制作と同時だったんですか?
- ナカノシンイチ:はい、一緒です。実は「神様のすみか」はシングルにする予定ではなかったんです。まぁ、シングルになったからといって、録り直したりはしてないんですけど。
- EMTG:ちなみに、ニューシングル曲以外の曲は、ライブでもやり続けてきた曲ばかりですよね。ある意味、現時点までの集大成という感じでいいのかな?
- ナカノシンイチ:はい、そうです。
- EMTG:バンドになじんできた曲だとは思いますが、いざレコーディングして気づいたことなどはありますか?
-
ナカノシンイチ:こういうレコーディングをした方がいいっていう方法がまだわかっていなかったので、ドラムの音はどうしようとか……音をさがすところにまず時間がかかりましたね。
- ナカオソウ:普通のコードを弾くだけのことでも、ちゃんと録るのは難しいんだなって思いました(苦笑)。いつもは、さほど気にしないようなことでも、気にして弾くようになって。それがすごく勉強になったし、意識が変わったと思います。あと、ギターの音作りもスタッフさんと時間をかけて――もちろん、ベース、ドラムもそうですし、そういう音作りというものに対して、もっとキッチリ考えないといけないなって。でも、結果的にこのバンドに合うのは、たぶんこんな感じだろうなみたいな、大まかな道筋はできたと思うので、次回以降のレコーディングやライブにも、それが活かせていけたらいいなと思いました。
- ナルハシタイチ:今まで何度かドラムのレコーディングはしてきたんですが、テックさんに入っていただいて音を作ってもらう機会がなかったんです。今回はテックさんに入っていただくことで、僕も音に対する考え方は変わりましたし、そこで劇的に音が変わるんやなって思いました。
- イシカワケンスケ:僕は逆にナチュラルでした(笑)。ギターもアンプも普段と変わらないものを使いました。たまたま、それがハマッたんですかね。他のパターンも試したんですけど、結局もとに戻ってしまって。
- ナカノシンイチ:僕もベースには全く苦労しなかったです。僕が苦労しているところを見せると、メンバーのテンションも下がるんですよね(笑)。だから、できるだけ苦労を見せないように努力してました。
- EMTG:オトナですね(笑)。
- ナカノシンイチ:でも歌入れはものすごく苦労しました。「イミテーションブルー」と「ねこと笑うノスタルジア」の2曲は、なぜかすごく時間をかけて録ったんです。
- EMTG:どんなこだわりが?
- ナカノシンイチ:単純に自分の中のホントの自信作というか、表向きのわかりやすさとか一切抜いて、このバンドでやりたかった音楽だったからという思い入れがすごく強くて。
- EMTG:なるほど。7曲目の「イロドリの種」にも感じましたけど、ある種Applicat Spectraのシリアスな部分というか、実は強いメッセージがあって、問題提起をするような曲ですよね。
- ナカノシンイチ:他の曲の倍以上の時間がかかってますね。たぶん、今言った2曲を好きになってくれる人って、ホントにウチのバンドのことを好きになってくれる人だと思います。となると、ホントに手が抜けないというか。どうしてもいいものが作りたいと思って、わがままを言って何度も録り直しました。
- EMTG:どのくらい録ったんですか?10回くらい?
- ナカノシンイチ:10回とかじゃないですね、もう。もっとです。20~30回録った中で、一番いいのを選んだみたいな。
- EMTG:そんなに?そこまで歌ったら声が出なくなりますよ!
- ナカノシンイチ:エンジニアさんも僕の気持ちをわかってくれたので、ずっとつき合っていただいて。1日かけて1曲を延々と歌ってました。とにかくすっごく歌いました。
- EMTG:実際、本番で使われたのはどのテイクだったんですか?
- ナカノシンイチ:割と最初の方のテイクでしたけどね(笑)。
- EMTG:やっぱり(笑)。さて、いよいよ4月にデビューを迎えたわけですが、実感というのは現時点でいかがですか?
- ナカノシンイチ:僕は特に変わらないです。やるべきことをやるだけっていう感じです。
- ナルハシタイチ:僕はドラムを始めた頃から音楽をずっとやっていきたいと思っていて。だからデビューが決まった時はすごく嬉しかったですね。今は、これまで通りがんばろうって思ってます。
- ナカオソウ:僕は今までに増して、ちゃんとギタリストとしての役割を見つめ直さなきゃいけないなって実感してます。バンドをやれている喜びもあるんですけど、それプラス、ちゃんとギターと向き合っていかないといけないなって意識が芽生えてますね。これまでも真剣にやってきたんですけど、真剣の度合いが違うっていうか。そんな風に最近、思うようになりました。もっとがんばらないといかんなって思ってます。
- イシカワケンスケ:僕は浮かれてました(笑)。むしろ小躍りしてました……っていうのは冗談ですけど(笑)。やっぱり今まで以上に自分達の出す音に責任感は感じるようになってきましたね。
- EMTG:ではこの先、こんな活動をしていきたいという理想があったら教えてください。
- ナカノシンイチ:まずは押しつけがましくないバンドでいたいっていう思いがあって。かと言って、こびを売るバンドでもいたくないので、そこら辺のバランスがとれたバンドでいたいです。以前から人が聴きたい音楽で、なおかつ自分達のやりたい音楽を作りたいと思って活動してきたんですけど……2年経ってカタチにならなかったら、ヤメようと思ってました。
- EMTG:潔いね。
- ナカノシンイチ:ただ、自分の好きな音楽で世の中をかえてやろうとか、そういうのもないんです。だって結構押しつけがましいじゃないですか。ホントに僕らの音楽が好きな人達から好きって言ってもらえたら嬉しいですね。
- EMTG:さりげなく「こういう音楽やっているので、よろしければ……」みたいに?(笑)。
- ナカノシンイチ:はい。そんな感じで(笑)。
【取材・文:海江敦士】
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■ライブ情報
Applicat Spectra ONEMAN LIVE
「SPECTACLE ORCHESTRA」
2012/04/30(月/祝)渋谷WWW
2012/05/12(土)OSAKA MUSE
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
Applicat Spectra ONEMAN LIVE
「SPECTACLE ORCHESTRA」
2012/04/30(月/祝)渋谷WWW
2012/05/12(土)OSAKA MUSE
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。