SPYAIR、待望の2ndアルバム『Just Do It』をリリース

SPYAIR | 2012.09.13

 SPYAIRの『Just Do It』は、メンバーの成長を如実に伝えてくれる待望の2ndアルバムだ。オープニングの「Just Do It」は、KENTAのドラムを中心に置いて、跳ねるリズムが気持ち良い。メロディアスな「Little Summer」は、IKEのボーカルとMOMIKENの書くリリックがリスナーの心にググッと迫る。ラストの「Raise Your Hands」は、ENZEL☆の派手なパフォーマンスが目に浮かぶ大作だ。そしてサウンドをまとめるUZは、しっかりと狙いを定めて、1stアルバム『Rockin’ the World』以上の“バンド感”を演出している。
 この12月18日に今年最速の武道館ライブを発表して活動のペースを急加速させたSPYAIRの、現在の力のすべてを結集した『Just Do It』は、武道館への道を明るく照らす。
 勢いがなければ、武道館はできない。ただし、勢いだけでは武道館はできない。その真実にSPYAIRが、『Just Do It』でまた一歩近づいた。

EMTG:どんな風に『Just Do It』の制作に入ったのかな?
UZ:1stアルバムの『Rockin’ the World』のマスタリング(音の最終調整作業)が終わる前に、オレとプロデューサーで長い時間、2ndアルバムのコンセプトについてミーティングして、オレは『Rockin’ the World』よりバンド・サウンドを前に出したいって言ったんです。もちろん『Rockin’ the World』はSPYAIRのひとつの形だけど、バンドなんだからもっと自分たちが鳴らしてる音を前面に出したいと思った。それも、CDだけではなくて、ライブでもそうしたいと思ったんです。
EMTG:『Rockin’ the World』は、かなりコンピュータの打ち込みのリズムがフィーチャーされていたからね。それにしても、1stアルバムのレコーディングを終えてすぐっていうのがUZくんらしい(笑)。
UZ:(笑)で、メンバーにその話をしたら、みんな賛成してくれて、『Just Do It』をブレずに作ることができました。
EMTG:生音を中心に置こうって言われたら、メンバーは燃えるよね。
KENTA:燃えましたよ! 1stアルバムのレコーディングが終わったぐらいから、自分の出す音への不満が大きくなっていってた。打ち込みがあるから、「ドラムはこの程度でいいや」って思ってた自分がいた。そのとき、UZから「生音を前に出す」って言われて、「自分が行くのは、その方向だ!」って思った。KENTAっていう人物が叩いてるっていうことを、音楽の中でしっかり出すべきだと思ったんです。
EMTG:その意志が1曲目の「Just Do It」から、しっかり出ているね。コンピュータの音でサウンドを埋めていないから、ひとつひとつの音がはっきり聴こえる。
IKE:そうなんですよ。一個一個の音がはっきりしてるから、『Rockin’ the World』よりサウンドに空間がある。その分、ボーカルの重要度が増して、『Just Do It』のレコーディングを重ねるごとに自分の責任が大きくなっていって、大変でした。特に「Little Summer」のサビが歌えなくて、レコーディングを飛ばしたこともあったりして。
EMTG:でも、結果、「Little Summer」の歌は、すごくいいよ。
IKE:よかった! ありがとうございます。そのときいろいろ考えて、自分でも成長したと思います。今まで、どんだけ甘かったんだって。逃げてましたね(笑)。結局、「Little Summer」は最後に録りました。
EMTG:しかも「Little Summer」は、すごくロマンティックなラブソングだし。
UZ:こういうのは、オレの中ではスタンダードなんですよ。『Rockin’ the World』の「BEAUTIFUL DAYS」みたいに、アルバムの中に1曲は心温まる曲を入れたいと思ってる。「Little Summer」はそういう曲です。
EMTG:♪僕のシャツを はぐれないようつかむ手♪っていう歌詞が、照れくさいぐらいロマンティックだし。
MOMIKEN:照れはなかったですよ。ニヤニヤしながら書いてましたけど(笑)。ラブソングって、聴いてる人に伝わりやすいから、こういうものを介して自分の考えを伝えていきたいんですよ。「Little Summer」も、Aメロはラブソングだけど、サビの部分は人生観を書いてる。『Just Do It』の中では、「U & I」が純粋なラブソングです。
UZ:ラブソングでもリーダー(MOMIKEN)の人間性が出て来るのは自然なことだから、歌を通して個人的な思いをぶつけるのは、クリエイターとしていいことだと思う。
IKE:デモテープで歌ってるMOMIKENの声が、低くていいんですよ。どう歌えばいいかっていうニュアンスがよく分かる。
EMTG:そのデモテープ、聴いてみてー!
MOMIKEN:やめてください(笑)。
EMTG:ENZEL☆くんは、『Just Do It』のアルバム・コンセプトをどう考えてたの?
ENZEL☆:みんなの話をボーっと聞いてたんですけど、なんか男らしくていいなと思って。
EMTG:ボーっとしてちゃダメでしょっ!
ENZEL☆:はい(笑)。
EMTG:『Rockin’ the World』の1曲目の「Rockin’ the World」もよかったけど、今回の『Just Do It』の1曲目の「Just Do It」もアルバム全体のイメージを表わしていて、いいね。
UZ:両方とも同じ位置付けですね。ライブのオープニングのSE的な感覚で、その先を聴きたくなるようにイメージしました。
EMTG:「Just Do It」は「Rockin’ the World」よりリラックスしてる感じがした。
UZ:「Rockin’ the World」はガチガチでしたもんね(笑)。「Just Do It」は、いい意味で力の抜けた2ndらしいユーモアのあるオープニングになってると思います。もちろん武道館でも1曲目にやろうと思ってます。
EMTG:それが生音を前面に出した成果だね。
UZ:そうです。
IKE:でもリズムが難しかったぁ。ノリ一発で歌いました。
MOMIKEN:歌詞は「やるっきゃない」っていうのがテーマで。シリアスな現実を描いて、サビで遊んでっていう。
EMTG:♪理想と現実の満員電車♪っていうフレーズが面白かった。
MOMIKEN:東京に来て、満員電車に乗って、「何? この押し寿司!」って思いましたもん。地元の愛知県でも満員電車はあるけど、車社会だからこれほどじゃない。東京は吊り革もベタつくし、「絶対、売れてー」って思いましたもん(笑)。
EMTG:そしてラストの「Raise Your Hands」が壮大にアルバムを締めくくってる。ボーっとしてるENZEL☆くん、この曲についてコメントしてください!(笑)
ENZEL☆:オレですかぁ!
IKE:“空へ手を伸ばす”っていう曲だから、ENZEL☆にピッタリじゃん(笑)。
全員:あははは!
ENZEL☆:ライブの最後にやりたい曲。みんなで手を上げたりしてね。それも、僕らの目指す“野外”ライブで!
KENTA:でかい野外ライブの最後にやりたい曲。
UZ:oasisの『Time Flies...1994-2009』のジャケみたいな景色を妄想して、その中で鳴らしてるイメージ。
IKE:俺ひとりで歌う曲じゃない。みんなに「一緒に歌ってくれ!」って言って歌いたい。この夏、この曲をフェスに行く途中にずっと聴いてた。俺らが目指すのは、やっぱりでっかい野外ライブで、その景色が見える曲ですね。
EMTG:気が早い連中だなあ。その前に武道館だろ!
全員:ですっ!!!

【取材・文:平山雄一】

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ビデオコメント

リリース情報

Just Do It(初回盤A)

Just Do It(初回盤A)

2012年09月19日

SMAR

1. Just Do It
2. Rock’n Roll
3. 0 GAME
4. My World
5. Little Summer
6. No where, Now here
7. Stay Gold
8. Break Myself
9. Naked
10. U&I
11. I want a place
12. Raise Your Hands

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■ライブ情報

イナズマロック フェス 2012
2012/09/15(土)滋賀 烏丸半島芝生広場

SPYAIR LIVE at 武道館 2012
2012/12/18(火)日本武道館

※その他ライブ情報・詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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