フラカン、2年ぶりとなるアルバム『ハッピーエンド』リリース!

フラワーカンパニーズ | 2012.10.01

 あの日、あの時刻、ロックンロールが止まった。すべての表現者がどうしようもない無力感と葛藤を抱えた瞬間、フラワーカンパニーズもまた例外ではなかった。未曾有の震災と向き合い、もがきにもがいた一年間。その中で、彼らは必死になって新たな宝物をつかみ取ったのである。題して『ハッピーエンド』。14枚目のオリジナル・アルバムとなる本作は、心燃えるロックンロールがある。これぞフラカン節という曲も健在だ。そして、まだ芽吹いたばかりの“未来”にも気づくはず。スキマスイッチ常田真太郎と組んだ傑作「エンドロール」を筆頭に魂を震わせる13曲。ロックンロールは再び動き始めたのだ。

EMTG:ロックンロールが止まった時、つまり震災当時のことから教えてください。
鈴木圭介:僕、個人的にですけど、震災が起こって音楽を聴かなくなったんです。頭の中の脳内ロックンロールも鳴らなくて本当に止まっちゃった。歌なんか歌っていいのか。何を歌えばいいのかって……。でも今までも自分の半径1メートルのことを歌ってきたし、震災も自分の身のまわりのことなんだ。3ヶ月くらいかけて、そう思うようになったんです。
グレートマエカワ:それは書けないだろうなって。でも、俺らはこの23年間、鈴木圭介という詩人に賛同してサウンドを作ってきたし、それを信じて待つしかなかった。
鈴木圭介:最初にできた曲は「246」。どストレートにその瞬間(2時46分)を歌った。それでも、そこから進まなくて……曲もできなかった。そもそも難しい曲を作ろうなんて思ってない。俺、転調とか駆使する曲が大嫌いなんですよ。「スタンド・バイ・ミー」みたいに循環コードだけで行く曲があればいい。なのに、それすらも出てこない。
グレートマエカワ:歌詞が出てこないから曲のイメージも湧かなかったんだろうね。言葉が出てきてからは、時間はかかったけど、いい曲が揃ってきたから。
EMTG:その中で自分でも意外だった曲は?
鈴木圭介:「また明日」。これには初めて覚えたコードが3つほど……俺、曲できなくてコード・ブックを買ったんですよ(一同爆笑)。
グレートマエカワ:お前……(笑)、ギター始めて3ヶ月の人じゃないんだから!
鈴木圭介:これ、初めて言いました(笑)。あと『ブルース・ギターの弾き方』『ビートルズ譜面』とかも。それで新しいコード使いたくなって……「また明日は」はナインス(コード)?
竹安堅一:ナインスだね(笑)。「また明日」は“来た!”って曲だったんですよ。コード覚えてこれができたなら、すごくラッキー。
グレートマエカワ:素晴らしい。メンバーが新しいことに挑戦すればこっちも燃えるし。
鈴木圭介:いや、42歳の人がビートルズの譜面集なんて買わないでしょ(笑)。ブックオフで安かったからつい……。
グレートマエカワ:中古で買うところがまた泣ける!(笑)これこそブルースだよ!
EMTG:そうですね(笑)。「天使」の場合は? とても浮遊感のある曲でした。
鈴木圭介:これは最初からこんな感じにしようって。
竹安堅一:あえて煮詰めずに。ほぼ一発録りでね。緊張感持ってやれたね、この長い曲。
鈴木圭介:長いし、歌の内容的にも救いようない感じだし、予選落ちギリギリだったのを、俺が「頼むから入れてよ」って押して。
ミスター小西:お尻の長さも決めずにね。どこで抜くか、そればっか話してましたね。
EMTG:これが一発録りなんて意外です! そして「エンドロール」……。
鈴木圭介:ずっと、震災に正面から歌う曲があったほうがいいと思ってて。で、震災の一年後、『NHKスペシャル』の震災特番を観てて“シラフじゃ見られない……”と久々にお酒飲んだんです。そしたら吐いた。正直、麻痺してた。復興なんて全然進んでないのに、いつの間にか麻痺してた……だから実話に近いんです、これ。
グレートマエカワ:これは避けて通れない曲なんだと、アルバムの核になる曲なんだとわかってはいたけど、曲ができんからどうしようと。そこで共作という話になって。
鈴木圭介:それで思い出したんですよね。常田(真太郎)君のことを。そもそも隣の中学出身で、「一緒に仕事ができたらいいね」という話をしてた。しかもプロとして結果出してるし、恐ろしく人柄もいい。
グレートマエカワ:最初にひと言。「圭介さん、すごいですね……。突き刺さります」ですよ。
鈴木圭介:それで俺、ご機嫌になっちゃって!(笑)でも、そこから「ここの時系列は?」と。赤ペン先生。進研ゼミ。アレンジでもホワイト・ボードにバッとコード書いて常田講座が……(笑)。でも常田が言うなら転調もアリだな(一同笑い)。
グレートマエカワ:鉄クズみたいなループ音も彼のアイデアだし。
鈴木圭介:ア・カペラは俺のアイデアだよ?
グレートマエカワ:だから、お互いのアイデアの融合が成功した。最初の打ち合わせから「これは絶対にうまくいくぞ」と思ったね。
EMTG:素晴らしかったですね! バンドとしても転機となったアルバムなのでは?
グレートマエカワ:うん。今回は「エンドロール」は別にして、全部4人でやってるわけです。結果、ライヴも見えるし、『ハッピーエンド』というタイトルに関わらず、まだまだ続いていけるという内容になった。バンド・アンセム的なアルバムになりましたね。
竹安堅一:自分達の生きてる世界には、うまくいかないこともつらいこともある。震災の歌もその延長にある。だからこそ最後はハッピーエンドにしたい。そういうことの繰り返しなんだなって。その強い歌に強い音をつけることができた。強いアルバムです。
ミスター小西:優しく聴こえる曲も、ライヴではかなり攻撃的な曲になるかもしれない。今回、アッパーな曲が多いわけではないので、余計にその可能性が高いですね。
鈴木圭介:俺は……今回に限っては「もうこれ以上のものはできないな」って。だから一番ナーバスかもしれない。もう自分の全部を出しちゃったから。
グレートマエカワ:鈴木、大丈夫だよ。また新しい教則本買えばいいんだから(笑)。

【取材・文:柳村睦子】

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ビデオコメント

リリース情報

ハッピーエンド初回生産限定盤(CD+DVD)

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2012年10月03日

SMAR

1. また明日
2. ロックンロール
3. エンドロール
4. 旅待ち
5. 人生GOES ON
6. SO LIFE
7. 夏のにおい
8. なれのはて
9. 246
10. ひとつだけ
11. 煮込んでロック
12. 宛てのない歌
13. 天使

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■ライブ情報

GOING UNDER GROUND×フラワーカンパニーズ
2012/10/06(土)酒田MUSIC FACTORY
2012/10/07(日)秋田Club SWINDLE

フラワーカンパニーズワンマンツアー
”ハッピーエンド2012-2013“

2012/10/21(金)渋谷公会堂
2012/10/27(土)和歌山GATE
2012/10/28(日)徳島GRIND HOUSE
2012/11/03(土)青森QUARTER
2012/11/04(日)岩手CANGE WAVE
2012/11/10(土)新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE
2012/11/11(日)外山SOUL POWER
2012/11/17(土)宮崎SR BOX
2012/11/18(日)大分T.O.P.S Bitts Hall
2012/12/08(土)京都磔磔
2012/12/09(日)京都磔磔
2012/12/15(土)北海道PENNYLANE24

2013/01/19(土)福岡BEAT STATION
2013/01/20(日)長崎STUDIO DO
2013/01/26(土)愛媛SALON KITTY
2013/01/27(日)高知X-pt.
2013/02/02(土)宮崎darwin
2013/02/03(日)茨城LIGHT HOUSE
2013/02/10(日)奈良NEVERLAND
2013/02/11(月)滋賀U-STONE
2013/02/16(土)沖縄桜坂セントラル
2013/03/02(土)長野CLUB JUNKBOX
2013/03/03(日)石川AZ
2013/03/09(土)広島CLUB QUATTRO
2013/03/16(土)愛知DIAMOND HALL
2013/03/17(日)静岡sunash
2013/03/30(土)なんばHatch

縁舞-vol.5-
2012/11/13(火)梅田クラブクアトロ

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。橋

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