フラワーカンパニーズ、『新・フラカン入門』をリリース!

フラワーカンパニーズ | 2013.10.23

 初心者も、経験者も、どちらも大歓迎。テクニックも知識も必要ない。熟練者にはお馴染みの曲が、新鮮な感動で蘇るという嬉しい驚きまでついてくる。メジャー復帰した2008年から2013年まで、フラワーカンパニーズの濃密な5年間から、厳選された15曲で贈るニュー・アルバム『新・フラカン入門(2008‐2013)』。表紙(ジャケット)はもちろん偉大なる石ノ森章太郎先生だ。まずは鈴木圭介とグレートマエカワを招いて、『新・フラカン入門』の入門篇をお贈りしよう。これを手に取った時から、君の新しい人生が始まる。それは苦くて、美しくて、忘れられない人生に寄り添う、彼らとの未来の始まりである。

EMTG:曲順がもう本当に良くて。「日々のあぶく」で号泣です。
グレートマエカワ:正解! 正解ですよ。今回はこの充実した5年間のベスト盤だから、いい曲の中のいい曲を選んだわけですよ。それを一枚のアルバムとして聴いてほしくて、曲順にはこだわりましたね。「日々のあぶく」は“これは来た!”と思った曲。もう一回注目してほしかったから、新しい曲の次に持ってこようと。
鈴木圭介:これね、ブルース・スプリングスティーンなんですよ。『Born to Run』(『明日なき暴走』)と『闇に吠える街』が再発されて、思いっきりハマッて出来た曲だから。
EMTG:それは意外ですね。とにかく“過去を忘れたくない”ということを未来の記憶なんて消してもいいって表現するなんて!
グレートマエカワ:鈴木っぽいですよね、確かに。
鈴木圭介:もしかしたら、この先はいいことなんて一個もないかもしれない。だったら今まであったいいことを思い出してるほうが、いい眠りにつけますよね。昔話する人を“終わっちゃってるな”とか言うけど、それはちょっと嫌なんだよなぁ。そうではないんだよと。そこにも価値があるんだよと。だから、この曲に関しては“後ろ向きだと思われても全然いい”ぐらいの気持ちなんですよね。
EMTG:さらに驚いたのは「この胸の中だけ」の後に、東日本大震災をテーマにした「エンドロール」を選んだこと。
グレートマエカワ:ここがアルバムの核なんですよ。夢の後に現実がドーン! と来る。「この胸の中だけ」はね、最初はフラカン用に作った曲じゃなかった。
鈴木圭介:そうそう。僕がソロの弾き語りライヴ用に作った曲。
グレートマエカワ:それを観に行って“なんて曲を作ったんだ!!”と。最初はちょっと恥ずかしかったんだけど(笑)。
鈴木圭介:俺もメンバーに観てほしくなかったもん、恥ずかしくて(一同笑い)。
グレートマエカワ:そうね(笑)。あの語り始めるアイデアがすごくて。奇跡の一曲ですよ。それと「エンドロール」はやっぱりど真ん中に置きたかった。今はまだ「エンドロール」の後があるわけだから、アルバムの最後ではないなと。落とし前はついてないんだけど、鈴木の中では自分なりの落とし前をつけないといけなかった。
鈴木圭介:ちゃんと曲に落とし込まないとダメだなって。もちろん決して晴れやかな気持ちにはなれないけど、自分の気持ちを曲として出すことだけはできた。それに「この胸の中だけ」と「エンドロール」は全然違うものじゃないしね。
EMTG:そうですよね。しかもその後が「たましいによろしく」。
グレートマエカワ:そうなんです。これが正解なんですよ。「たましいによろしく」は、生きている人も死んでしまった人も一緒と言うか…。すごく広いところに向けて歌ってる曲だと思うんですね。その優しさも含めて、「エンドロール」の後は、大きなテーマの「たましいによろしく」を絶対に置きたかったんですよ。逆に「深夜高速」はどこに置いてもいいかなとも思ったし、「ロックンロール」はガチでここしかない。しかも新曲で「ローリングストーン」が出来ちゃって。これはもう締めに頂くしかないでしょうって、歌詞を見た瞬間に思ったからね。
EMTG:“失くしたものを捜すのはやめない”と歌う「ローリングストーン」は、一曲目の新曲「ロスタイム」の答えにも聴こえます。
グレートマエカワ:これでなかなかいいサンドウィッチが出来ました。こんなにたくさん具のあるサンドウィッチが。このバンズの部分は強いよ!
鈴木圭介:はははは。いいバンズを使ってる!
グレートマエカワ:しかも「ロスタイム」はタイトルが最高。人生があと何10年あるかわからないけどさ、でもロスタイムはチャンスがすごくある時間だから。歌詞と曲とタイトルですごくいい三角形が出来たと思う。
EMTG:今回の新曲も最近の「ビューティフルドリーマー」「夜空の太陽」もメロディがいいんですよねぇ。
グレートマエカワ:メロディいいんですよ。それがこのアルバムのテーマでもあるね。
鈴木圭介:メロディのことね、あんまり言われないんですよねぇ(一同笑い)。歌詞とか、元気だねとか、結成24年の芸歴とか、ライヴのことはよく言われるんだけど(笑)。
グレートマエカワ:だからこれがちょうどいい機会なの。鈴木はね、頑張ってるんだよ(笑)。
EMTG:そして「春色の道」で歌うように、裸になってくれるから泣けるんですね。ノーガードで無防備で。
グレートマエカワ:もちろんね、前よりはガードしてるとは思うけど、たぶん俺らはノーガードなままで来てるほうだよね(笑)。
鈴木圭介:ノーガードって、『あしたのジョー』で言うところの両手ブラリ作戦だよね。矢吹丈はその試合でずっと劣勢で、叩かれても叩かれても、最後の最後に一発を狙ってる。僕らもそう。最後のクロス・カウンターを狙ってる。一発だけでもやりますからね。かっこいいこと言っちゃったな…。
グレートマエカワ:そうだな(笑)。俺らはまだそれを狙ってる最中。ロスタイムの間で狙い続けとるわけだな。

【取材・文:柳村睦子】

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リリース情報

新・フラカン入門(2008-2013) (初回生産限定盤)[CD+DVD]

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新・フラカン入門(2008-2013) (初回生産限定盤)[CD+DVD]

発売日: 2013年10月23日

価格: ¥ 3,143(本体)+税

レーベル: SMAR

収録曲

[CD]
1. ロスタイム
2. 夜空の太陽
3. ビューティフルドリーマー
4. 心の氷
5. 日々のあぶく
6. 元少年の歌(Album ver.)
7. この胸の中だけ
8. エンドロール
9. たましいによろしく
10. 感情七号線
11. 大人の子守唄
12. 深夜高速(25th Anniversary Mix)
13. ロックンロール
14. ローリングストーン
15. 春色の道(Live@WWW)

[DVD]
Music Video(2008-2013)

リリース情報

[DVD]フラワーカンパニーズライブ2013(渋谷WWW&日比谷野外大音楽堂)

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[DVD]フラワーカンパニーズライブ2013(渋谷WWW&日比谷野外大音楽堂)

発売日: 2013年10月23日

価格: ¥ 6,477(本体)+税

レーベル: SMAR

収録曲

DISC 1
Premium Live“Beautiful Dreamer”
(2013年1月23日 渋谷WWW)

DISC 2
ワンマンツアー“ハッピーエンド 2012-2013”追加公演
(2013年4月21日 日比谷野外大音楽堂)

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お知らせ

■マイ検索ワード

●鈴木圭介(Vo)
中年、和英

最初、「ロスタイム」は「中年時代」って仮タイトルだった(笑)。それから“中年”を和英の翻訳サイトで検索したら“ミドルエイジ”と出て、それを歌詞に採用。結局「中年時代」は歌詞にハマらないので没にしました。

●グレートマエカワ(B)
財前直見

俺が見た有名人の中で歴代一位の美人。15年くらい前、六本木のお店で見かけて「なんちゅう美人だ!」と。最近、朝ドラの『ごちそうさん』を観て検索。朝ドラはずっと大好き。“あまロス”も全然大丈夫です!


■ライブ情報

フラワーカンパニーズワンマンツアー
「上京20才まえ」

2013/10/23(水)大阪:umeda AKASO
2013/10/30(水)東京:LIQUID ROOM
2013/11/09(土)福岡:BEAT STATION
2013/11/10(日)熊本:Django
2013/11/15(金)新潟:CLUB RIVERST
2013/11/23(土)札幌:PENNY LANE 24
2013/12/01(日)盛岡:Club Change WAVE
2013/12/14(土)京都:磔磔
2013/12/15(日)京都:磔磔
2014/01/18(土)仙台:darwin
2014/01/19(日)仙台:darwin

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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