フラカンがニューシングル「夜空の太陽」をリリース!

フラワーカンパニーズ | 2013.08.22

 悔しくて、悲しくて、あんなに泣いたから、夢を見つけたんじゃないのか。しょぼくて、むしゃくしゃしてるのは、夢を諦めているからじゃないのか。まるで自分自身の心を映しているような夜空の満月。アニメ『宇宙兄弟』の新エンディングテーマ曲となった、フラワーカンパニーズの新曲「夜空の太陽」は、そうやって夢を目指す日々を、優しく厳しく照らし出す。『モテキ』のコンピレーション・アルバムで披露された橘いずみのカヴァー曲「失格<2013Mix>」も収録。いつまでも変わらず、ちっぽけな毎日を歌い続ける。そんな彼らこそ、夜空の太陽のようじゃないか。
EMTG:「夜空の太陽」はアニメ『宇宙兄弟』のエンディング曲になりました。
鈴木圭介:じつはオープニング曲を狙ってたんですよ(笑)。プレゼンにデモ音源を出したら、エンディングに採用されて。原作の『宇宙兄弟』は幅広い層に支持されてるから、勢いがあって、明るくて、わかりやすい曲がいい。それでテーマを“月”にしました。
EMTG:夜空の太陽は“月”のことだったんですね。
鈴木圭介:そうそう。最初はね、“兄弟”のほうで行こうかなとも思ったんですけど、自分の兄弟のことを書き始めたら、ものすごく長くなっちゃって(笑)。10年ぐらいの確執とか、上京してからの仲直りとか。
グレートマエカワ:それ、面白いじゃん! それでアルバム作ろうよ(一同笑い)。
鈴木圭介:はははは。それで月はね、たまにしか見ないけれど、悩んでる時とかに見ると癒されるなぁって。眩しくて直視できない太陽と違って、月はいくら見ててもいいし。
EMTG:だから夜空の太陽は“冷たくて優しい”という歌詞に。
鈴木圭介:月は優しいかな、太陽よりは。太陽は自信持ち過ぎって感じであんま好きじゃないです(笑)。あと、レベッカの「MOON」もそうだけど、月は何でも知ってるようなところがある。ずっと変わらず、ずっと見ていてくれてる。アニメのテーマソングでもありつつ、フラカンの曲としても成立するように、そうやって、自分に近づけて書いていきましたね。
グレートマエカワ:鈴木色と言うか、フラカン色も出さないと絶対ダメだよね。特にシングルの場合は、これで初めて聴く人も多いわけだから。
竹安堅一:うん。ガツンと行ける、ちょっと派手な曲をシングルでやれたのも嬉しかった。もがきながらも夢に進むという歌詞も、ちゃんとフラカンの流れにあるものだし。
ミスター小西:“あ、かっこいいね!”っていうギター・リフで始まる曲は、シングルではしばらくやってなくて。でもそれは僕らの基でもある。ライヴでも化けていく曲になったんじゃないかなと。
竹安堅一:あのイントロは王道って感じ。たまには王道もいいっすね。
鈴木圭介:あそこはオアシスだから、オアシス。あと、僕らの王道といいつつ、じつはストリングスや同期モノが入ってたり。
ミスター小西:ドラムの裏にパーカッションを敷いたり、場所場所で仕掛けもあるし。
グレートマエカワ:エンジニアさんの小技が効いとるね。
竹安堅一:ギターも王道なリフとは言え、半音移動を上下にやったり、パッド(シンセの音色)を入れたりして、ちょっとサイケデリックな感じも出してます。
EMTG:♪逃げても逃げても?というコーラスは?
鈴木圭介:あれはクイーンみたいにしようって(一同爆笑)。
グレートマエカワ:全部言うな…全部言うなっ!!(笑)あのコーラスもポイントだね。
竹安堅一:テレビではあのコーラスは聴けないから、やっぱり買ってもらわないと(笑)。
鈴木圭介:そうそう。だってギター・ソロも聴けないだろ? あれは「ハイウェイ・スター」だもんな?
グレートマエカワ:全部言うなぁ??(一同笑い)。
鈴木圭介:今回は遊べたよね。先方の反応も“あ、いいんじゃないですか?”って感じだったから、こっちも自由にやらせてもらえたんですよね。
EMTG:2曲目は「アンテな」。こういう曲、本当に上手いですね。
グレートマエカワ:久しぶりにギターとベースのユニゾン曲やったね。70年代のブリティッシュ・ハード・ロック。昔からそうだけど、俺ら、カップリングって伸び伸びやるから。
竹安堅一:結果、楽しいことになる。
ミスター小西:それが音にも出てるんじゃないかと。
鈴木圭介:ライヴではカップリング曲のほうが長生きしてるね。
グレートマエカワ:でもね、「夜空の太陽」はライヴの1曲目にも、どエンディングにも行ける。来年の結成25周年に向けて、いろいろなツアーをやるけど、これは本当に使いやすい。なかなかないですよ、俺らのシングルでこういう曲は。
EMTG:そして3曲目が橘いずみさんのカヴァー「失格」。超かっこよかったです!! 改めて、いいなぁと思ったところは?
グレートマエカワ:やっぱりチャカ・カーンのくだり…(笑)。いつ聴いても、あそこはいいよ。
鈴木圭介:いいよねぇ。俺はね、“車にはねられた人を見過ごしたことがあるかい?”(笑)。
EMTG:なかなかないですよね?(笑)
鈴木圭介:それはない! 本当にぶっ飛んでる! 女の人の歌だから、自分とは別物として歌えるところが面白いですよね。驚きの連続ですもん。女の人ってこうなんだぁって。“父親に若い女いても私は構わない”とか、そんな気持ち、わかんないもん!
グレートマエカワ:俺らの父親にはないもん、絶対(笑)。
鈴木圭介:あっ、うちの父親はファンと飲みに行ったりしてるから、あるかもしれないけど(一同爆笑)。
EMTG:(笑)。聴き応えありましたね。「夜空の太陽」で始まり、「失格」で終わる。
鈴木圭介:「アンテな」「失格」の歌詞、めちゃめちゃ暗いですからね(笑)。
グレートマエカワ:そういう面も見せておかんとな?
鈴木圭介:本当はこういうバンドだっていうことをね。
EMTG:「アンテな」「失格」のような曲が必要な時って、絶対にありますよね。まさに“冷たくて優しい”シングルでした。
グレートマエカワ:なるほど。うん。こういう曲がないとダメですよ、世の中に。絶対。

【取材・文:柳村睦子】

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夜空の太陽(初回生産限定盤)[CD+DVD]

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2013年08月28日

SMAR

1. 夜空の太陽
2. アンテな
3. 失格 (2013 Mix ver.)
4. 夜空の太陽 -TV edit-

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「DRAGON DELUXE 2013」

2013/09/21(土)名古屋クラブダイアモンドホール

フラワーカンパニーズワンマンツアー
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