Nothing’s Carved In Stoneのニューアルバムは、バンドの一体感が増した傑作!
Nothing’s Carved In Stone | 2013.06.24
- EMTG:アルバムは、4thアルバム『Silver Sun』から約1年ぶりのリリースになりますね。
- 村松拓:そうですね。インディーズで3枚アルバム出して、なんとなく一回りした感じがあったんで、それをちゃんと消化して、今の自分たちの衝動を詰め込んでみようという作り方をしたのが4枚目の『Silver Sun』だったと思うんです。前回のアルバムを作って夏にツアーに出たんですけど、そのツアーに出る前の6月くらいに、今回のアルバムに収録されている「Out of Control」や「Bog」「Predestined Lovers」の雛形は出来てたんですよ。俺たちにしては珍しく、ツアー前に1ヵ月くらい時間が空いたので、せっかくだからここでちゃんと向き合って曲作りするのもいいねってことになって全員で集まって曲作りしてたんです。そのときに、その3曲が出来たんですよ。で、ツアーをまわって、その後でシングルをリリースしようってことになったんで、またシングルのための曲作りに入って、シングルリリースして(2012年11月28日リリース「Spilrit Insplration」)、また制作に入って、またシングルリリースして(2013年3月6日リリース「Out of Control」)、そこからアルバム制作に入って、レコーディングしていってという流れだったんです。とにかくずっとバンド活動してる感じだったというか。前アルバムから今回のアルバムまでずっと、日々Nothing’s Carved In Stone で居たって感じの1年でしたからね。それもあって、“どういうアルバムにする?”っていう話を改めてしたというのはなかったんです。もちろん、新しいモノを作りたいとか、面白いことしたいとか、みんなの心に響くモノを作りたいっていう気持ちはいままで通りあったんですけど、アルバムを作るという意味で、そこに特別なテーマはなかったんですよね、今回。
- EMTG:『REVOLT』というタイトルには、どういう想いが込められているんですか?
- 村松拓:REVOLTって、もともとレボリューションの元の言葉なんですよ。革命とか抵抗っていう意味なんです。今回のアルバムは、テーマを決めず、そのときに自然と出て来た感覚で、自然にバンドらしさを作っていったという感じだったんじゃないかな?って思うんですよね。俺たちの得意なコード進行ってあったりするんですけど、自分たちが作り上げてきた個性に敢えて抗うというか、新しいモノを作り出すためには、そういうことも各々あったと思うので、誰かのためのアルバムというとこではなく、今回自分たちのやったことを表せたらなと思って付けたのが、この『REVOLT』というタイトルなんです。
- EMTG:なるほど。村松くん的に革命が起こせたなと思う楽曲はあります?
- 村松拓:全部になにかしらあると思うんですけど、個人的に今回やれて良かったなって思うのは「Sick」と「きらめきの花」かな。俺、やっぱボーカルなんで、自分で歌詞を書くのが俺のフィールドだと思っているんですけど、今回、「Sick」と「きらめきの花」は真一(生形真一)が書いたんですよ。毎回、何曲か真一が歌詞を書いていたりするんですけど、今回、「Sick」と「きらめきの花」の歌詞を読んで、すごく共感出来たし、自分との共通点を感じたというか。いままでにない新しい感じだったんですよね、俺の中で。いままでは、やっぱり自分の言葉じゃないから、人の気持ちを代弁してる感覚がどこかにあったんですけど、今回の歌詞はすごく自分に近くて。それが、敢えてやろうとして出来たことじゃなく、自然と出来たっていうことに、喜びを感じたというか。やっぱバンドなんだなって思ったんですよね。ここまで一緒にやってきて、こういうふうになれたんだな、だから一緒にバンドがやれてるんだろうなって。こういうメロが来たら、こういう言葉をそこに置きたくなるような感覚が似て来てるのかな?って思えたというか。それがすごく良かったですね。革命を起こそうと思って起こした訳ではなく、自然とそうなれてたっていうことに、この曲たちがやれて良かったって改めて思いましたね。
- EMTG:素敵な呼吸の合い方ですね。
- 村松拓:そうですね。本当にそう感じましたね。
- EMTG:ご自身の書かれた歌詞への変化を感じる部分はありましたか? 前回は、“言葉の向こう側に伝えたい人が居る”というのを意識して歌詞を書くようになった変化もあったみたいでしたけど。
- 村松拓:はいはい。そうなんですよね。『Silver Sun』で、そういうことを意識した歌詞を書けて、それを引っさげたツアーをやったおかげで、より嘘が付けない、ストレートな言葉や歌になったと思うんですよね。バンド自体もすごく感情的なとこにあって、今回の制作の中で上手くいかないこともあったんです。いろんな個々の感情なんかも音に出てるというか。エモーショナルな部分がプレイにも出てて。4年も5年も一緒にバンドやってきているんで、もう言わなくても解るだろうとか、いままでは大丈夫だったことが、なんか大丈夫じゃなくなってきてることだったりとか、そういうことを、ちゃんと一度見つめ直そうかって向き合えたというか、それが、すごくいい方向に作用したって感じだったと思いますね。今回、そんなことを歌詞に書いていたりもするんですよね。俺自身、なかなか歌詞が書けなかった曲もあったし。
- EMTG:それはどの楽曲ですか?
- 村松拓:「村雨の中で」とか、本当に書けなかったですね。書いてる間からキツくて、辛くて、泣きそうになっちゃって。書いてる途中で出かけて、戻って来ても書けなくて、部屋の中うろうろして、また机に向かって書いてみたいな。やっとの思いで書き上げた瞬間に、ぶわぁーって、一気に涙が出て来たりしたんです。
- EMTG:ぼわーんとした幕開けから、アルペジオに繋がって、そっと言葉が入ってくる「村雨の中で」は、音と歌詞が気持ちの奥の方に届く感覚があったというか。とても心地良かったんですよね。
- 村松拓:ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。前のツアーのときまでは、なんとか伝えたいっていう気持ちがあったんですけど、ツアーをやって、そこが今はちゃんと自然と自分の中でベースになっているというか。だから、頑張ってそう思わなくても、もう自然とそういう気持ちで歌えるようになったと思うんです。音も歌も、より生々しくなったんじゃないかなって思いますね。だから、今回のアルバムは、一言で言うなら、【俺たちです!】って感じかな。いままでもそうなんですけど、自分的に、今回は特にそういう印象が強いかなって。
- EMTG:なるほど。いい話ですね。出来上がっていった経緯をもう少しお聞きしてもいいですか? 前回のアルバムのときは、そのアルバム前にリリースされた「pride」は、アルバム作りの中にあった1曲だったっておっしゃってましたよね?
- 村松拓:そうですそうです。
- EMTG:今回もアルバム前に「Out of Control」をシングルでリリースされていますけど、そこも“アルバムの中の1曲”という意識で作られていたモノだったんですか?
- 村松拓:いや、「Out of Control」に関しては、そういう意識ではなかったですね。ただ、時間的に隙間が出来たんで、何か面白い曲作ろうよってとこから生まれた1曲だったので。でも、「Out of Control」は、前回のアルバムからの流れを受けた曲ではあるんです。前回のアルバム『Silver Sun』は音的に打込み要素が少なめになっていて、だいぶバンド要素が強かったんですよ。その反動で、その頃の俺たちからしたら考えられないくらい、いろんな音を詰め込んでいるんですよ。サビとか特に、どこで何の音が鳴ってるのか分からないくらい、いろんな音を詰め込んでいるんで、僕たちの自然の流れの中で作った曲なのかなって思ってますね。
- EMTG:今回、歪んだ音がフックとなっている6曲目の「Sick」と9曲目の「Predestined Lovers」が、とても印象的だと思うんですが、「Out of Control」の中には、「Sick」や「Predestined Lovers」に繋がる音の要素を感じたんですよね。
- 村松拓:なるほどなるほど。まさに、「Sick」のベースやギターは、エフェクターを使ってシンセっぽい音になっているので、エレクトロとロックとの融合みたいな、シンセの音を出しつつ、バンドサウンドでグルーヴを出しつつみたいな、そういうところにNothing’s Carved In Stoneらしさがあると思うんで、そこを今回は突き詰めた感じではあると思いますね。前まで使っていない音色が増えたりしてると思うんですよ。特にベースの音とか。気になってくれた「Sick」も「Predestined Lovers」も、両方ベース始まりの曲ですからね。そういう意味でも今回は、より音にこだわってます。曲作りの段階で、1回みんなでスタジオに集まって音を合わせて、それをまず録音してちゃんと大きいスピーカーで、エンジニアさんにも一緒に聴いてもらって、“ここはこういう音にした方がいいね”って固めていくんですよ。なので音ありきで曲は作りました。「Bog」なんてまさにそうですね。イントロの最初の音を元にして、あそこありきで作ってった曲なんですよ。バンドの音ありきじゃなく、シンセの音ありきで作った曲は、この曲が始めてでしたね。「Bog」は新しい挑戦だったと思います。
- EMTG:なるほど。「村雨の中で」から「Out of Control」への流れと、「Sick」から「朱い群青」への振り切った流れは、すごく特徴的だなと思ったんですよね。音の面でも、すごい振り切り具合だし。
- 村松拓:そこの振り切り具合はたしかに引っかかりますよね。「朱い群青」も、いままでやれてなかったことに挑戦出来た1曲でした。ギターとボーカルがたんたんと届けて、サビで は開けるすごくドラマチックな展開で、いままでにない歌モノだったりしますからね。こういう楽曲も、あがいて作ってた感じだったし。ソリッドというか。音に関しても構成にしても、自分たちがやりたいことに、さらに近づけてる感じはしますね。
- EMTG:3曲目の「You’re in Motion」こそが、Nothing’s Carved In Stone の王道だと思うんですよね。頭っからの疾走感だったり、畳み掛けてくるドラムだったり、サビのカタルシス具合だったりっていうのが、これこそがNothing’s Carved In Stone!って感じたんですが、「朱い群青」の構成や音の重なり具合とかは、すごく新鮮だったんですよね。
- 村松拓:そうですね。たしかに「You’re in Motion」はNothing’s Carved In Stoneらしい1曲ですよね。この曲は、まさに“Nothing’s Carved In Stoneらしい曲を1曲作ろうか”ってメンバーで話し合って作った曲なんです。いままでやってきたことでもあるからこそ、そのままやるんじゃなく、そこも新しくしていきたいよねって意識でいろいろと考えながら時間をかけて作った1曲なんです。新しいNothing’s Carved In Stoneだけど、やっぱりNothing’s Carved In Stoneらしいねって思ってもらえたら嬉しいなって思いますね。「朱い群青」は、1枚目か2枚目のアルバムを作ってた頃からあったコード進行で、俺がよく何気なく弾いてたんですよ。それを、ひなっち(日向秀和)が覚えてて、“あれやろ!”って言って、今回ちゃんと形にしたんです。
- EMTG:1曲目の「Song for an Assassin」は、オープニングSE的なイメージですけど、2曲目の「Assassin」の長めなイントロという感じもしますね。
- 村松拓:ですね。まさにそうなんです。「Assassin」を作ってる段階で、イントロを長くしようっていう話になったのと、もともとSE付けたいねって話もあったんで、イントロを長くして、そこをSEにしようってことになったんです。
- EMTG:すごく流れが気持ちいいですよね。
- 村松拓:同じモチーフが入っているから、自然に馴染んでくれると思いますね。
- EMTG:最後に個人的な話で申し訳ないんですが(笑)、4thアルバム『Silver Sun』も9曲目(「Scarred Soul」)が好きだったんですけど、今回も9曲目(「Predestined Lovers」)がヤバくて。
- 村松拓:あははは。そう言えば前回そんな話をしましたよね(笑)。なんかあるんですかね、“9曲目”に(笑)。でも嬉しいです。ありがとうございます。ライヴでも盛り上がりそうですね、「Predestined Lovers」は。いままでのNothing’s Carved In Stone節とはまた違うとこにある感じの1曲ではありますけど、すごくいいアプローチが出来たと思ってます。
- EMTG:ライヴといえば、7月25日の横浜BAY HALLからツアーも始まりますね。
- 村松拓:はい。すごく楽しみなんですよね。より深くNothing’s Carved In Stoneを見せていけるツアーになるんじゃないかなと思ってますんで、遊びに来てほしいですね。熱いライヴになると思いますんで、ぜひ!
メジャーデビュー作となった4thアルバム『Silver Sun』から約1年。Nothing’s Carved In Stoneからニューアルバムが届いた。『REVOLT』と名付けられたそのアルバムは、自分たちに対して革命を起こした1作になったという。最高傑作を塗り替える最高傑作が出来上がっていった経緯を、ボーカルの村松拓に訊いた。
【取材・文:武市尚子】
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前回は【コリドラス エサ 飼い方】だったんですよね(笑)。ベタのために大きな水槽を買ってあげて、調べた結果コリドラスと一緒に飼えることが 分かったので、コリドラスも飼ったんですけど、結局、コリちゃんは元気なんですけど、ベタ死んじゃったんですよぉ。もう寿命だったみたいなんです よね。ウチに来たときはもう随分歳取ってたみたいで……。なので、スプーンで土掘って埋めてあげました……。ってことで、今、水槽には、コリちゃ んとちっちゃな海老が居ます。とまぁ、そんな近況もありつつ、最近検索したのは、【味噌ラーメン アレンジ レシピ】(笑)。これね、実際調べて 作ってみたんですよ。やってみたのが、汁なし味噌ラーメン。麺を茹でて、よく水気を切って、そこに粉末の味噌を絡めて、上にもやしとキャベツとフ ライドガーリックなんかを乗っけて豪快に食うっていう(笑)。なかなか美味かったですよ。みなさんもどうぞ、やってみて下さい!
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2013/07/25(木) 横浜 BAY HALL
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2013/07/28(日) KLUB COUNTER ACTION MIYAKO
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