奄美大島笠利町に在住、ボーカル＆アコギのタツヒロと、ボーカル＆ヒューマンビートボックスのコウスケからなるカサリンチュ。“「わん、脱いじゃいます！」重大発表しちゃいます！ツアー”にてタツヒロが務めていた製糖会社を退社し、作業着を脱ぐというファン衝撃の発表後、初となるニューシングル「夏が終わる間に」を8月7日にリリース！ “今年の夏こそは！”と気になる女性にアプローチする様が描かれた、サンバのリズムが楽しいアッパーなサマーチューン！ 12月には“あなたの笑顔にやめとま感謝祭2013?千秋楽になっちゃうかも？ツアー”の開催も決定!!

EMTG：今作「夏が終わる前に」は、サンバのリズムが印象的なポップなサマーチューンですね。

コウスケ：“夏っぽい曲を作りたいね”っていうところから、最初にリズムを決めて“夏っぽいね?！”と言いながら作っていきました。

タツヒロ：カサリンチュが今までやったことのないリズムなんですよ。

コウスケ：リズムは凝りましたね。あとこれですね、ピ───ッ!!（首にかけたホイッスルを吹く）。

EMTG：レコーディングもそのホイッスルを使ったんですか？（笑）

コウスケ：そうです！ これテキーラを呑むときとか最高なんですよ！（全員爆笑）

タツヒロ：最近、常に持ち歩いてて、呑み屋に行くとずっと鳴らしてるんですよ（苦笑）。

コウスケ：そうするとみんなテキーラを呑まざるを得ないっていう（笑）。

タツヒロ：だいぶ痛い目にあいました……（苦笑／全員爆笑）。

EMTG：また、恋愛に対して不器用な男性が、“今年の夏こそは！”と気になる女性にアプローチする様を描いた歌詞も面白いですね。

タツヒロ：コウスケが歌ってるAメロは言葉のリズムで遊べる感じにしたかったので、“てるてる坊主”という言葉が出てきてたり……。

コウスケ：ここでキメなきゃ！ っていうところで“暑がナツい”って言っちゃったり、言葉遊び的に面白いかなって。“暑がナツい”って自分も言いがちな言い間違えなんですけど（笑）。

タツヒロ：あと、キャンペーンソングのタイアップの話もあったので、自分なら気になる女性をどこに連れて行きたいかな？ っていうことをイメージしつつ書きましたね。

EMTG：ちなみに、お2人なら気になる女性をどこに連れていきたいですか？

コウスケ：自分だったら奄美大島の景色を写メで送って、“いいでしょ？”って気を惹くとか。

EMTG：なるほど、奄美大島の女性ではないっていうことですね？　地元の景色の写メは送らないですもんね（笑）。

コウスケ：アハハハハ！ まあ２人きりになれる場所がいいんじゃないですかね（笑）。

タツヒロ：僕は、体育館の裏とかですかね、学生的なニュアンスで言えば（笑）。どこって限定しているわけではないので、聴いてくれた人がそれぞれイメージする場所にリンクできたらいいですね。

EMTG：ライブでも盛り上がる楽しい曲になりましたね。

コウスケ：サビの部分を振り付け師の方に振り付けしてもらったんですよ。ライブのときには是非MVを観て覚えて来てもらえたらなおさら楽しめると思います。めっちゃ難しい振り付けなんですけど（笑）、踊れたら楽しいですよ！

EMTG：カップリング曲の「Life is cannen!」と「アランダロ」はそれぞれが書かれたラブソングですね。

タツヒロ：「Life is cannen!」は、「夏が終わる前に」からつながっていくイメージで書きました。素敵な人を見つけた後、その人と一緒にいたいなっていう気持ちですね。“cannen（きゃんねん）”っていうのは“大丈夫だよ”っていう奄美大島の方言なんです。

コウスケ：大好きな先輩もよく使うんですよ。次の「アランダロ」の“アランダロ”も方言で、“それはないぜ”みたいなニュアンスです。バイト先に呑みに来たおっちゃんが、調子良く呑んでて結構な金額になったときに、“いくらになります”って言ったら“アランダロ！”って。“うそ!?”みたいな。喜怒哀楽、全部使います。これも“きゃんねん、きゃんねん”ってよく言う先輩が使ってる言葉なんですよ。

タツヒロ：同じ人が出てくるっていう（笑）。

コウスケ：その“アランダロ”と、奄美大島の道、“Island road”をかけて、シンプルに３コードで作りました。ちなみにハーモニカを吹いてるのはタツヒロです。

EMTG：曲にすごく合ってますね。コウスケさんから何かリクエストはありましたか？

タツヒロ：それはもう厳しかったですよ、何度もやり直しさせられました（笑）。

コウスケ：アハハハ！ “もう１回!?”というテンションがひしひしと伝わってきましたね（笑）。

タツヒロ：あと、コウスケがヒューマンビートボックスをしながらギターを弾くっていうスタイルも珍しいと思います。

コウスケ：恥ずかしいっ！ アランダロ！（照笑）

EMTG：ああ、ここで使うんですね（笑）。

コウスケ：“またまた?”みたいな感じでも使いますね（笑）。

EMTG：４曲目には「白い雲のように」が収録され、改めて新しいカサリンチュが感じられる作品になりましたね。

タツヒロ：そうですね、自分たち自身も新しいことに挑戦したシングルになりました。

コウスケ：「夏が終わる前に」を聴いて、去年いろいろダメだった人にはぜひ夏が終わる前に頑張ってほしいですね！

タツヒロ：上から目線ですね（笑）。

コウスケ：いや、今年は俺もがんばるよ？（全員爆笑）

EMTG：ところで前ツアー“「わん、脱いじゃいます！」重大発表しちゃいます！ツアー”で、作業着を脱ぐという衝撃の発表がありましたね！

タツヒロ：僕は製糖会社で働いていたのですが、兼業ミュージシャンをやめて音楽１本でやっていくことに決めまして。デビューしてからずっと考えていたんですが、“音楽をもっとやりたいな”っていう気持ちが固まったので退社しました。

コウスケ：でも島にいるときには畑をしたり、今まで通りに過ごしているからね。会社員ではなくなるけど、ファーマーではあるっていう感じですかね（全員爆笑）。

EMTG：今まではタツヒロさんの有給休暇をやりくりしてのライブでしたが、これからはいろんなところでライブが観られそうですね。さっそく12月には全国ツアーが決定しましたね！

タツヒロ：今まで以上に音楽に費やす時間が増えるので、これからの新しいカサリンチュの音楽を楽しみにしていただきたいです。ライブは僕ら２人でやってるんですけど、やっぱりライブがいちばんかなって思ってるんで、ライブもどんどんやっていきたいと思ってます。

コウスケ：とにかく一回、ダマされたと思ってライブに来てください！

【取材・文：牧野りえ】