カサリンチュ、癒され度マックスのシングル「故郷(ふるさと)」をリリース!
カサリンチュ | 2015.04.29
- EMTG:今作「故郷(ふるさと)」はデビューの頃からずっとライブで披露してきた曲ですね。
- タツヒロ:この曲はデビューが決まった時に作ったんです。高校卒業後、音楽の世界を夢見て上京したものの、専門学校卒業を期に島に帰る道を選び、島で仕事をしながら音楽を続けていたんですね。そこでデビューという音楽の道が開けて。“奄美大島からデビューできるんだ!? すごいな?、ありがたいな?”って思った時に、都会での生活があったからこそ今があるんだろうなって感じたので、その頃のことを曲にしたいなと思って作ったんです。
- コウスケ:僕も一度、上京していて。ある意味、挫折感バリバリで島に帰ってるので、この曲を聴いたときは上京していた当時の心境とリンクしましたね。
- EMTG:デビューして5年、今リリースしようと思ったのはなぜですか?
- タツヒロ:デビューしてからも兼業ミュージシャンとして地元で仕事をしながら音楽活動をしてたので、地元にいる時間がちゃんとあったんです。2013年に退職して音楽一本になってふるさとを離れる時間が長くなってきて、改めて自分たちのふるさとを思い返したりできるようになったので、タイミング的には今だなって思いましたね。
- コウスケ:東京とか特に、地方から出てきてる方が多いじゃないですか。そういう意味ではそれぞれにふるさとがあるわけなので、この歌が響くんじゃないかなって思いますね。
- EMTG:今回のリリースに合わせてレコーディングされたんですか?
- タツヒロ:実は結構前にレコーディングしたものなんですよ。いつ頃でしょう? たぶん3年くらい前だと思います。
- EMTG:そんなに前ですか!? その時にリリース案もあったんですか?
- タツヒロ:いや、それはなかったはずです。具体的にいつっていうことではなく、すぐに出せる状態にしておきたかった感じですかね。
- コウスケ:あたため過ぎですよね(全員爆笑)。
- タツヒロ:カビが生える前で良かったです。
- EMTG:はい! でも、すごく新鮮に聴けました(笑)。
- タツヒロ:やっぱりちょっと声が若いなと、3年分くらい(笑)。でも改めて聴いた時にいい声だと自分でも思えたので、録り直す必要ないなと。特にそういう会話もなかったですし。今の自分の声じゃないので、なおさら僕自身もふるさとを思い出しながら客観的に聴ける感じがありますね。
- EMTG:風の音を感じさせるコウスケさんのヒューマンビートボックスも印象的でした。
- コウスケ:曲を聴いた時、全体的に風が合うのかなって思って。“ッカッヒュ? ッカッヒュ?”は自然に出てきたビートボックスですね。
- EMTG:カップリングの「あなたの物語」は、毎日放送の情報番組『ちちんぷいぷい』内のコーナー「廣田遥の肩こってませんか?」のテーマ曲でもありますね。
- タツヒロ:元トランポリン選手の廣田遥さんが、大阪界隈のいろんな職業の方にお話をうかがうコーナーなんですけど。どんな曲を作ろうかな って思った時に、僕は小さい頃からじっちゃん、ばっちゃんの話を聞くのが好きだったなっていうことだったり、親の夢ってちゃんと聞いたことがあんまりないんじゃないのかなって思って。そういうことをイメージしながら歌詞を作っていきましたね。ガンガン前に出るような曲じゃなくて、企画にそっと寄り添えるような感じになったらいいなって思って。
- EMTG:先ほどおっしゃったように、歌詞を聴いて“そういえば親の夢って聞いたことなかったな!”と気づかされました。
- コウスケ:そうですよね。島は何かにつけて集まるんですよ(笑)。それが昔は煩わしかったりもしたんですけど、今はいいなって思いますね。そこで自然とそういう会話になったりしますよね。聞いてないのに“昔はな?”って言ってくるおっさんもいるから(笑)。
- EMTG:今はコウスケさんが言う立場になっていませんか?(笑)。
- コウスケ:そうなりつつありますよね?。ってコラッ!(全員爆笑)。
- EMTG:もう1曲「カーテンコール」は、今までのカサリンチュにはなかったタイプの曲ですね。
- タツヒロ:僕は日本工学院専門学校の卒業生なんですけど、そこの学生さんと一緒に曲を作ったんです。作詞作曲はもちろん、楽器やコーラス、レコーディングも学生さんなんですよ。
- EMTG:もともと一緒にやることになったきっかけは何だったんですか?
- タツヒロ:今メジャーというフィールドで活動させてもらっているので、僕らと絡むことで学生さんたちにいい刺激になったらいいなと思って声をかけさせてもらったんですよ。そしたら“是非に”という良いお返事をいただいて。夢を追いかけている学校なので、“隣にいる友達が夢を諦めようとしている時にあなたなら何て言葉をかけてあげますか?”っていうテーマで曲を作ってもらって、その中から良いと思ったものを選ばさせていただいたんですけど。僕らじゃ出てこない詞だったりメロディだったりして、すごい楽しかったですね。
- コウスケ:歌詞も二十歳前後の子が書いたものではないように感じますよね。
- EMTG:そうなんですよ! “あなたは泪も一緒に飲み干すように空を仰いだ”と寂しさを表現していたり、とても二十歳前後の学生さんが書いたとは思えない歌詞ですよね。
- コウスケ:素晴らしいですよね。あとレコーディングでも、マイクのセッティングも学生さんがやってて、すごく新鮮な感じでした。
- タツヒロ:夢を目指して真っただ中にいる子たちが作ってる曲なので、その世代の人たちに響くといいなと思いますし、僕らの世代でもいろんなこと感じますし、そういう意味で広くいろんな人に届いたらいいなって思いますね。
- EMTG:さて、仙台HooKから始まったカサリンチュ前線上昇ツアー“春だから新曲つれて今、会いにゆきます。”も4月29日のumeda AKASOでファイナルを迎え、『故郷(ふるさと)』発売記念リリースイベントも決まっていますね。
- タツヒロ:今回の前線上昇ツアーはサブタイトルが“新曲つれて今、会いにゆきます。”だし、新しいカサリンチュを観ていただきたいなっていうところからいち早く新曲を披露しました。ファイナルの大阪は、『ちちんぷいぷい』で絡んでいることもあるので、特別なことをしたいなと思ってますね。そのあとのリリースイベントは、不特定多数の人に聴いてもらえるチャンスなので、ツアーとはまた違う雰囲気を楽しみたいです。
鹿児島は奄美大島出身のデュオ、カサリンチュ。優しいメロディーにヒューマンビートボックスを取り入れるという個性的なサウンドでジワジワとファンを増やしている。そんな彼らが、デビューの頃からライブで披露し続け、音源化を希望する声も多かった名曲「故郷(ふるさと)」を、ついにリリース! なぜ今なのか、そしてこの曲はカサリンチュにとって、どんな意味があるのか――。たっぷり語ってもらった。
【取材・文:牧野りえ】
リリース情報
A LA QUARTET
発売日: 2017年07月19日
価格: ¥ 2,800(本体)+税
レーベル: avex
収録曲
1.夏の彗星
2.Refrain
3.ハザマステップ
4.共鳴列車
5.手紙
6.純白のドレスを君に
7.海辺のイエスタデイ
8.room
9.Hot & Spicy
10.サイエンスティック・ラブ
11.静寂の嵐
12.家路
13.桜花転生
14.ANSWER
ビデオコメント
リリース情報
お知らせ
■ライブ情報
カサリンチュ前線上昇ツアー”春だから新曲つれて今、会いにゆきます。”
2015/04/29(水・祝)大阪:umeda AKASO
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
カサリンチュ前線上昇ツアー”春だから新曲つれて今、会いにゆきます。”
2015/04/29(水・祝)大阪:umeda AKASO
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。