go!go!vanillasの音楽歴史を振り返るテキスト連載「go!go!music」第3回!
go!go!vanillas | 2015.05.02
- 長谷川プリティ敬祐(B):なかなか好評をいただいてるようですね、「GGM」。ありがとうございます!では連載3回目ということで、今回のお題は「ジャケ買いで成功した1枚」。今回はひとりずつ出して行こう。まず怜也から。
- 宮川怜也(G):俺?はい。Jungleの『Jungle』っていうアルバム。
- 牧達弥(Vo・G):けっこう最近だね。
- EMTG:去年2014年の7月にリリースされた作品です。
- プリティ:どういうの?
- 宮川:持ってきたよ、これ。黒地に金の文字で書かれてる。
- プリティ:よくこれをジャケ買いしようと思ったな。情報がなんにもないぞ?
- 宮川:当時、Daft Punkの『Random Access Memories』とか、Breakbotとかを自分のなかで聴いてる時期だったんだけど。タワレコでPharrell Williamsのアルバム『G I R L』がバーンて置いてあったの。その隣にJungleがあるのを見つけて。このジャケット、ヤバくない?センスを疑うというか。
- 3人:疑うのかよっ(笑)!?
- プリティ:ちょっと紙には高級感があるよね。
- 宮川:そう。それがなんかマフィア感があるなと思ったんだけど(笑)。Pharrellの横にあったからついでに買って。聴いたら意外にもオシャレな感じだった。
- 牧:R&Bとエレクトロダンスミュージックみたいな感じよね。俺も試聴機で聴いた。
- プリティ:それは試聴しないで買ったの?
- 宮川:うん。しなかった。
- 牧:しろよ(笑)。怜也は今まで相当それで失敗したことあるだろ。
- 宮川:うん、相当失敗もしてる(笑)。
- プリティ:これは運が良かったってことね。じゃあ、次は僕がいきます。 The Dresden Dollsっていうふたり組バンドなんだけど。ピアノがAmanda Palmerっていう女で、ドラムがBrian Viglioneっていう男で。その『The Dresden Dolls』っていうアルバム。 俺、高校のとき、サブカルチャーとかアングラ的なものとかすごく好きだったから、それで買って。
- EMTG:ジャケット写真にもふたりの姿が映ってますね。
- プリティ:ボーカルのAmanda は顔もインパクトがあって。眉毛全剃りで、模様で眉毛を書いてる。なんか妖しい匂いがプンプンするでしょ。
- 牧:この男のドラムがかっこいいんだよね。同じ男女ふたり組ってところで、当時はThe White Stripesと比べられてた。
- プリティ:牧も、The Dresden Dolls好きって言っちょったよな?
- 牧:っていうか、お前がDVDを見せてくれたんだよ。
- プリティ:そうだ。牧と他の友達とアメリカに行ったときに、中古レコード屋でThe Dresden DollsのライブDVDを見つけて。 ライブを映像で見るのが初めてだから、超テンションあがって、みんなでアメリカで見たんだよ。そしたら、そのAmandaが腕をあげた瞬間、わき毛がボハッって映って(笑)。大ショックだった!
- 3人:あはははははは!
- 牧:それもファッションなんじゃない?ドイツにドレスデンっていう街があるよね。
- EMTG:The Dresden Dolls自体はアメリカのバンドなんですけど、バンド名はそのドイツのドレスデンからとってるみたいですね。
- ジェットセイヤ(Dr):そういえばドイツ人ってわき毛剃らんのやろ?
- プリティ:そうなの!?
- 牧:全員?
- セイヤ:全員じゃないけど、そういう文化があるって聞いた。
- EMTG:田舎に住む年配の女性は剃らない人もいるらしいです。
- 宮川:でも最近なんか……わき毛女子って流行ってない?
- 3人:えーっ!?
- 牧:ウソやろ(笑)?
- 宮川:セレブ的な感じのさ。
- 牧:ああ、それは海外でしょ?
- 宮川:うん、レディ・ガガとかの影響ですきっ歯が流行ったりもしたけど、次にくるのはわき毛らしい。
- EMTG:日本人から見るとちょっと驚きですよね。
- プリティ:ちなみに、The Dresden Dollsは想像したとおり大当たりでした。じゃあ、次は牧いこうか。
- 牧:これはですね、大学1年生のときに買いました。Fleet Foxesの『Fleet Foxes』という1stアルバム。 これ、何がすごいって宗教絵画をそのまま使ってるようなジャケ写なのね。このとき、Vampire Weekendとかも出てきたから、ちょっとクラシックにポップスを落とし込んでいくのがオシャレ、かっこいいっていうのがあって。こいつらはまさにバロック音楽をポップに昇華したっていうので話題になってた。
- EMTG:ジャケ写の絵は、16世紀を代表するネーデルランド絵画の巨匠ブリューゲルという人が描いた「ネーデルランドの諺(The Netherlandish Proverbs)」という絵だそうです。
- 牧:これを見たとき思ったのは、これを背負ったら音楽が良くないとヤバいじゃんって。
- プリティ:確かに。
- 牧:これだけ凝った絵なのに、音が悪かったり、何かの二番煎じ感があったらさ……。
- プリティ:だから(音楽の)質の高さが滲み出てるよね。
- 牧:聴いたときにも、すげぇバンドが出てきたなと思ったもん。そこから一時期フォークロックみたいなのが流行ってたし。その先がけ感はあったのかな。
- プリティ:セカンドもこういうのが続いていくの?
- 牧:セカンドはこれ印象派っぽい感じになるんだよね。(『Helplessness Blues』 )
- プリティ:これはこれで背負ってるよね。
- 牧:でも演奏はそんなに変わってなかったね。やっぱりファーストのほうが満を持して出てきたぜって感じがあるじゃん。これは欲しくなるでしょ?
- プリティ:これは部屋に飾りたいよね。最後はセイヤ。
- セイヤ:『STAR TREK』のサントラVol.2です。これはエピソードがあって。19歳のとき、高校生の頃からやってた前のバンドで、千葉のライブハウスに出るときがあったんだけど。そのライブ当日にSEを忘れたことに気づいて。
- 牧:あー、あるある。
- プリティ:よくある。
- セイヤ:で、近くのCD屋で買いに行って。 もともとのSEは『狂い咲きサンダーロード』(1980年に製作された過激な暴走族映画)の一部を切り取ったのを、自分で作ったMDに入れて鳴らしよったから。全然変わるけど「いいっしょ」と思って。
- 牧:相当変わるなあ(笑)。
- セイヤ:ジャケットも持ってきとる。これよ。
- 牧:うわっ、かっこいいな。ん?でもこれ……。
- セイヤ:カバーが壊れてる(笑)。(編集部注:外蓋がついてません)
- 牧:斬新すぎるよ、これ。何も守ってないじゃん。
- 宮川:それ最初から?
- セイヤ:たしか最初からぶっ壊れとった。中古で100円とかそれぐらい。
- プリティ:ちなみに『STAR TREK』は知ってたの?
- セイヤ:いや、知らない。で、後で見ようと思って全然見てないっていう(笑)。ちなみに入場は2曲目でした。
- 宮川:どういう曲だったの?
- セイヤ:テテテテテテテテンッ♪っていう曲。
- プリティ:いや、それ記事にしたらよくわからないから(笑)。
- セイヤ:来るぞ、来るぞ!って感じの曲やった。
- プリティ:いわゆる映画のサントラだね。
- 牧:ちなみにそのライブはどうたったの?
- セイヤ:機材を壊して怒られた(笑)。
- 牧:最悪じゃんっ!
go!go!vanillasが音楽に触れた歴史を振り返る短期集中連載『go!go!music!!』。
毎回、テーマに沿って、メンバーが1人1曲ずつセレクト。
セレクト理由や、曲にまつわるエピソードを語りながら4人の音楽ルーツを紐解きます。時には、メンバーのリアル&レアなネタも飛び出すかも?
それでは大好評の連載第3回目、お楽しみください!
ジャケ買いで成功した1枚
※画像をクリックすると大きく表示されます。
牧達弥(Vo・G):Fleet Foxes 「Fleet Foxes」
宮川怜也(G):Jungle 「Jungle」
長谷川プリティ敬祐(B):The Dresden Dolls「The Dresden Dolls」
ジェットセイヤ(Dr):STAR TREK「サウンドトラックvol.2」
最近なんか……わき毛女子って流行ってない?(怜也)
【取材・文:秦理絵】
次回は6月更新!!お楽しみに!!
リリース情報
[配信]リビルド
発売日: 2017年02月15日
価格: ¥ 250(本体)+税
レーベル: ワーナーミュージック・ジャパン
収録曲
01.リビルド
リリース情報
お知らせ
■ライブ情報
go!go!vanillas presents READY STEADY
go!go! vol.02
2015/05/05(火祝)
新代田FEVER
ゲスト:SAKANAMON
バイリンガールとマザーアイランドツアー
2015/06/11(木)
仙台 MACANA
2015/06/13(土)
札幌 cube garden
2015/06/19(金)
広島 NAMIKI JUNCTION
2015/06/21(日)
福岡 DRUM Be-1
2015/06/26(金)
梅田 CLUB QUATTRO
2015/06/27(土)
名古屋 CLUB QUATTRO
2015/07/01(水)
新潟 CLUB RIVERST
2015/07/04(土)
恵比寿 LIQUIDROOM
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
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