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CHEMISTRY、川畑ソロ、堂珍ソロと、Trinity(三位一体)なライヴをレポート!

CHEMISTRY | 2012.03.21

 昨年後半に川畑 要、堂珍嘉邦がそれぞれソロ・ツアーを行なったり、今年に入ってからは川畑 要がドラマに出演するなど、デビュー10周年を越えて、活動の幅がさらに広がりをみせているCHEMISTRY。そんな彼らが、ニュー・アルバム『Trinity』を引っさげて、全国ツアーを行った。

 『Trinity』は、そのタイトルどおり“三位一体”というテーマで、CHEMISTRYとしての楽曲に加え、川畑 要と堂珍嘉邦のソロ曲も5曲ずつ収録した3部構成のアルバムだったが、このツアーでも、アルバムの内容に沿った形で、CHEMISTRYとしてのステージに加えて、二人のソロ・パフォーマンスも大きくフィーチュアされていた。

 コンサートの前半は、まずCHEMISTRYの二人で、『Trinity』からの楽曲を中心に歌われていった。オープニングでじっくりと二人の歌を聴かせ、そこから徐々に盛り上がっていくという構成で、観客を彼らの世界に引き込んでいく。そして3曲目が終わったところで、突然「ハッピー・バースディ」のメロディが流れ、観客みんなで合唱する中、“11”をかたどったローソクが飾られたケーキがステージに登場するというサプライズ。
そう、この日は、CHEMISTRYのデビュー記念日で、彼らの11歳の誕生日なのだ。
二人は「なんか、会場に来た時から、周りが変な空気だったんだよ」と驚きながらも、会場全体が、とても温かい雰囲気に包まれていく。そしてその後のナンバーでは、4人のダンサーも登場し、ライブはさらに盛り上がっていった。

 続いて、川畑 要のソロ・コーナーに突入。ここでも『Trinity』収録ナンバーを中心に、ダンサーやDJたちとともに、ヒップ・ホップ・テイストの楽曲や、ハウス・ナンバーなど、ダンサブルなパフォーマンスが展開されていった。まさに、コンテンポラリーR&Bアーティストとしての川畑 要が体現された、とても彼らしいステージだ。体全身を使い、歌い、踊る彼の姿からは、CHEMISTRYでの彼とはひと味違う、よりアグレッシブな印象を受けた。

 そして次は堂珍嘉邦のソロ・コーナー。こちらはガラリと雰囲気が変わり、ロック・バンドをバックに、彼自身もギターを弾きながら、ロック・フィーリング溢れるステージが展開されていく。ソロ・シンガーというよりは、ミクスチャー・ロック・バンドのボーカリスト、といったイメージだ。照明も全体的にダークで、また全編英語詞の曲を歌うなど、CHEMISTRYとはまったく異なる、不思議な空間がクリエイトされていった。一般的には、ソフトなイメージもある彼だが、このようなゴリッとしたロックを歌う姿は新鮮だ。まさにソロならではのパフォーマンスだといえるだろう。
またこのソロ・パートでは二人とも、未CD化の楽曲も歌うなど、アルバムよりもさらにディープな世界観が展開されていった。

 そして、後半は再びCHEMISTRYとしてのステージ。ここでは懐かしいナンバーや、久し振りに歌うナンバーなども披露された。また後方のスクリーンで繰り広げられた、アメコミ風のコマ割りの中で彼らが歌ったり、スマートフォンの画面の中で彼らが歌ったりという演出も楽しい。もちろんシンガーとしての彼らの表現力の豊かさや、ハーモニー・ワークの美しさなどもしっかりと伝わってきて、音楽的にもとても充実したステージだ。
最後は、11歳の誕生日を記念して、観客との記念写真を撮影。アンコールも含めて3時間以上、とても内容の濃い、そして楽しいライブだった。

 まさにライブ・エンターテイナーとしてのCHEMISTRYの素晴らしさと、彼らの“過去”“現在”“未来”をバランス良く表現していた、充実感溢れるコンサートだったといえるだろう。


【取材・文:熊谷美広】

tag一覧 ライブ 男性ボーカル CHEMISTRY

リリース情報

Trinity(初回生産限定盤)

Trinity(初回生産限定盤)

2012年01月25日

DefSTAR RECORDS

ディスク1
1.Trinity
2.NONONO
3.Independence
4.Dreamy Life
5.eternal smile
ディスク2
1.New Arrival
2.sub‐way
3.STOP
4.HERO
5.Sweet pain
ディスク3
1.Lucid dream
2.Failure
3.Believe
4.She knows why
5.悲しみシャワー

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お知らせ

■ライブ情報
CHEMISTRY TOUR 2012 -Trinity-
2012/02/04(土)戸田市文化会館
2012/02/05(日)大阪国際会議場メインホール(グランキューブ大阪)
2012/02/11(土)パシフィコ横浜・国立大ホール
2012/02/18(土)高知県民文化ホール・オレンジホール
2012/02/25(土)福岡サンパレス
2012/02/26(日)神戸国際会館こくさいホール
2012/03/07(水)NHKホール
2012/03/10(土)札幌市民ホール
2012/03/17(土)新潟県民会館
2012/03/20(火)広島ALSOKホール
2012/03/25(日)仙台サンプラザホール
2012/03/31(土)名古屋国際会議場センチュリーホール
2012/04/07(土)那覇市民会館
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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