開演を待つ間、場内のスクリーンにYouTubeで公開された「ソナポケ☆DISCO」の振り付けガイドムービーが映し出され、メンバーの動きをマネて一緒に踊るソナサポ（＝ファンの愛称）。ライブへの期待感が最高潮に達したとき、客電が消え、大歓声とともに真っ暗な会場の客席一面に青いペンライトが光り輝く。高揚感を煽るSEが流れ、上段のステージからmatty、eyeron、ko-daiの３人がゆっくりとせり上がってきた。かつてBOφWYの氷室京介氏が放った名言“ライブハウス日本武道館へようこそー！”と声高らかに叫んだeyeron。そして“日本で一番熱いお祭り、楽しんでいくよー!!”と言いながら階段を駆け下りてメインステージへ。ソナポケイズムSPECIAL?夏の陣? in 日本武道館のオープニングを飾ったのは、ソナポケらしさ全開の切ないラブソング「365日のラブストーリー。」。そう、この曲は前ツアー“ソナポケイズムVol.3”の本編ラストを飾ったナンバーで、またソナポケとソナサポとのスペシャルな時間が刻み始めたのだ。

　上質なサウンドを創り出しながら、手拍子したり腕を左右に振ったりと、ソナサポを誘導していくmatty。客席の青いライトは曲に合わせて揺れ、早くもステージとの一体感を生み出した。“悲しいナミダは今日はさよなら。楽しんでいくよー！”とeyeronが叫び、「さよならナミダ」へ。“You！ You！”とソナサポを指差しながら笑顔で歌うeyeronとko-dai。8,500人のソナサポを前に、これまでのライブと変わらずソナサポ１人１人に語りかけるように歌を届けていった。

“今日はみんなで一緒に泣いて、一緒に笑って、楽しい時間を過ごしていきたいなと思います！”とko-daiが言い、「あなたのうた」へ。“あなたと出会えて本当によかった♪”のパートを特に感情込めて歌い、“いつでも、いつでも、本当にありがとう、みんな!!”と叫んだ。「100年先まで愛します。」では、ステージバックの映像によって教会にいるような演出で披露し、感動を誘った。

　今や“ラブソングマスター”と称される彼ら。さまざまなシチュエーションで描かれたラブソングたちを、愛に溢れた温かい歌声で、ひと言ひと言、心を込めて歌い上げていく。登場人物に感情移入しながら聴くこともできるし、明日を前向きに生きるための彼らからのメッセージとして、また大切な人を思いやる気持ちを思い出させてくれる。曲ごと観る人それぞれの想いを重ねた場内は、愛や希望に満ちた空気感が充満していた。

　ko-daiが“DJ ko-chan”に扮して、ソナサポからの質問に答える大好評のコーナーも。さらに今回は、“一度はやってみたかったシリーズ”として、“DJ ko-chanのソナポケタイムショック”も行われた。なんと客席から１人、女性のお客さんをステージに招いてクイズに挑戦、という予想外の展開でソナサポを驚かせた。 　攻撃的なロックチューン「MIKATA」から後半戦スタート。センターステージからmattyが現れ、高くせり上がるステージの上でエレキギターを掻き鳴らした。 また「ソナポケ☆DISCO」では、31人のちびっこダンサーが登場。eyeron曰く“今、日本で一番熱い場所は武道館です！”も納得の、熱気にあふれたライブ空間を作り上げた。

　アンコールでは８月１日にリリースされたばかりのニューシングル「君と見る未来。」も披露。ウエディングソングの新定番曲となりそうなラブソングも、このときはソナポケからソナサポへの愛のメッセージとして受け止められた。“これからも相思相愛の関係でよろしくねー！”とeyeron。３人は花道を歩いてセンターステージへ行き、「LOOOP」でアンコールラストを飾った。歌い終わると３人手をつないでバンザイし、“ありがとうございました!!”と深々と頭を下げた彼ら。ソナサポから心からの拍手が贈られた。そしてスクリーンにて12月30日に初の単独アリーナ公演“ソナポケイズム in 名古屋 日本ガイシホール”が発表され、ソナサポを嬉しい驚きに包んだ。

【取材・文：牧野りえ】