ナオト・インティライミ初のアリーナ・ツアー「ナオト・インティライミLIVEキャラバン 2013＠ARENA Nice catch the moment！」のファイナル公演が10月31日と11月1日の2日間にわたり、横浜アリーナで開催された。会場を埋め尽くしたファンの年齢層は幅広く、家族、友だち、カップルなどなど、組み合わせも様々。楽しむ気満々の彼らの表情を見ているだけでも心がなごむ。そして、そんなファンの期待を裏切らないのがナオト ・インティライミのパフォーマンスだ。この日も広い会場を活かし、ポップでハジケたライブを展開。飽きさせない構成で、集まった1万2千人を魅了した。

　オープニングは、ステージに現れたナオト・インティライミが、背景のスクリーンのCG映像とシンクロしたアクションを披露するという演出から始まる。
　この派手な登場に続くのは「Unbelievable」や「Dreammaker」といったアッパーチューン。ダンサーを従え、ダンサブルなビートに乗って、ナオトも華麗な踊りを披露。シングルには優しいポップナンバーが多い彼だが、キレのいいダンスもライブには欠かせない要素なのだ。前半から完全に観客をお楽しみモードに引き込むと、3曲目からは「タカラモノ~この声がなくなるまで~」「ありったけのLove Song」などのシングル曲を連発。優しい歌声で場内を包み込む。

　そして、最初のMCでは「キッズ、どのくらいいるの？　中高年のパイセン・インティライミ、来てくれて嬉しいです！　メンズ！　女子、元気か？　十代元気？　二十代どうだ？　三十代！……」と、全世代のファンに呼びかけ、観客全員を巻き込んでいく。
　次のブロックで披露されたのは「Hello」「君に逢いたかった」など、おなじみのヒット曲。初めてライブに来たオーディエンスがいたとしても、難なく歌の世界に溶け込めたに違いない。かと思えば、なかなかライブで演奏するチャンスのなかった「BANANA」が飛び出すというサプライズ選曲も。子どもが大好きになりそうなこの曲、言ってみればナオト流の“みんなのうた”。ライブにはファミリーシートを用意する彼らしいセレクトだ。中盤ではメインステージから伸びる花道の先端に設置されたセンターステージへと移動。「Catch the moment」「365」などをしっとりと聴かせる。続けて11月27日にリリースする新曲「手紙」をお披露目（「手紙」についてのインタビューは11月後半に掲載予定）。そして、本編後半はナオト・インティライミの本領発揮となる。再びダンサーが登場し、「テキナビート」「Yeah!」などなど、お祭りチューンでテンションを上げ、本編ラストには「カーニバる？」を持ってくる。観客も一斉にタオルを振り回し、お祭りモードは最高潮に。広い会場の全体に気を配りながら、会場全体を笑顔に変えていく彼のパワーを見せつけられる瞬間だ。

　アンコール前には“ナオト”コールがおこり、その声援を受けながらナオトが登場。 「嬉しいよ！　声援は何よりの原動力だよ！」と、感謝の気持ちを伝えながら、1stア ルバムに収録された懐かしめの曲「キミライフ」を届ける。続く「今のキミを忘れない 」は、観客も歌に参加。その完璧すぎる出来映えにはナオトも「わぁ！　最高だ！　あ りがとう！」と感激の様子。「最高の歌声、どうもありがとう！　ずっと鳥肌が立って たよ！」。それぐらい、会場の一体感は素晴らしかった。最後に「もう1曲歌っていい？」と切り出した彼は「ナイテタッテ」。ここで、再びハジケた空気となる。
　文句なナシに楽しめる彼の音楽と、そのパーソナリティーに触れた多くの人が、ライブのリピーターになるのは当然かもしれない。12月28、29日の2日間、嬉しいことに、さいたまスーパーアリーナで、今回のツアーの追加公演も決定したとのこと。まだライブを体験していたい人は、ここはぜひナオト・インティライミのライブで忘年会を楽しんでみてはいかがだろう。笑顔になれるのは、まず間違いない！

【取材・文：海江敦士】
【撮影：ほりたよしか】