ナオト・インティライミ、「手紙」で描く“別れ”から始まる新しい一歩
ナオト・インティライミ | 2013.11.27
- EMTG:ニューシングル「手紙」のお話をうかがう前に、先日無事に横浜アリーナでファイナルを迎えたツアー(=“ナオト・インティライミ LIVEキャラバン2013@ARENA Nice catch the moment!”)についての感想からきかせてください。
- ナオト・インティライミ:まずは……全国アリーナツアーができることのありがたみを、(ツアーが)始まる前も、やっている最中も、そしてやり終えてからも感じております! 一番最初にやったアリーナクラスの会場は代々木(=国立代々木競技場第一体育館)で、それが2年前ですよね。で、去年は横浜アリーナと大阪城ホールの2ヶ所だけだけど、ツアーとしてまわって。今回、全国で1万人規模のライブを8公演もやらせていただくっていうのは、ホントにありがたくて。一般的にはホールツアーとアリーナツアーって、区別しにくい感覚があると思うんですけど、やっている側としては、とんでもなく次元が違うものなんですよ。その1万人規模のアリーナツアーを全国でまわれるっていうのは、すごく敷居が高いってことは身に染みていたんです。それを自分のような者がやらせていただけたのは、ホントに嬉しく感じましたね。
- EMTG:非常に思い入れのあるツアーだったんですね。さて、横浜アリーナのライブでも披露したニューシングル「手紙」ですが、まずタイトルの 「手紙」という響きに温かみを感じました。曲が生まれたのは、どういういきさつですか?
- ナオト:数年前からこの曲の土台があって、それを今のフィルターに通して歌詞やメロディーをつけて完成させた曲なんです。当時、どうやって出来たかって言っても、そんなに大きなキッカケがあったわけでもなく、ポッと沸いて出た曲だったと思います。
- EMTG:歌詞には、離れてしまった相手についての感謝の思いが表現されてますね。普通、別れてしまった大事な人に対しては、未練だったり、ネガティヴな感情も抱きがちですが、この歌では非常におだやかな気持ちを表現されてますね。
- ナオト:歌詞もメロディーとほぼ一緒……のような感じだったんですが、なぜ今、この曲を歌おうと思ったのか、そのハッキリしたキッカケはわからないんです。でも、今になってようやくこの歌をうたえる時期が来たんだなっていう気はしますね。書いた当時よりも、「こういう解釈もできるんだ」って思えるようになったんで。
- EMTG:後半の歌詞で《これは未練なんかじゃなくて まぎれもなく 揺るぎない 僕の「誇り」》っていう部分が非常に印象に残りまして。
- ナオト:まさにその部分は、この歌を象徴する表現というか。「思い出す」とか「振り返る」って行為って「引きずっている」みたいに女々しくてネガティヴなものに捉えられがちですよね。もちろん、そういう時期もあったはずなんです。でも、そういう感情も1周、2周していけば、そういう次元じゃなくなるというか、もっと強い思いに変わっていくってことが歌いたかったんだと思います。
- EMTG:男性の方が引きずるパターンが多い傾向にあるようですが、男性ファンも多いナオトさんから、悩める男性にアドバイスはありますか?
- ナオト:いやもう、引きずるだけ引きずったらいいと思いますよ。またステキな出会いがあれば、悩んでいたことなんてキレイに思い出に変わっていく し。自分でムリに「忘れて進もう!」って思っても難しいですから。
- EMTG:カップリングには「恋する季節」のアコースティック・バージョンが収録されていますが、アコースティック・アレンジだと、より優しい印象になりますね。「手紙」ともいいバランスだと思います。
- ナオト:これまでも、シングルのアコースティック・バージョンをシングルに入れたりしてるんですよ。やはり旅人系アーティストとしては、アコースティック・サウンドが好きだし、旅のあいだ、ポロポロ歌う時って、こんな雰囲気なんですよね。同じ曲でも違う感じになるのがいいと思います。
- EMTG:さて、シングル発売と同じ日にライブDVD『ナオト・インティライミTOUR 2011 ADVENTURE~時はナオト大公開時代~final in 両国国技館』が発売になります。ちょっと前のライブになりますが、両国国技館っていうのも、なかなかレアな会場ですね。
- ナオト:まずは角界の神様に、ちゃんとお辞儀して始めましたよ。枡席もあったし、知らない人同士が近い空間に座るっていうのもあって、独特な雰囲気でした。
- EMTG:そもそも、今年ってライブに関連する出来事が多かった年じゃないですか?
- ナオト:そうですね。ホールツアー、日本武道館でのノープランライブ、そしてアリーナツアーっていうタイプの違うエンタメをお見せできたっていうのは、ありがたい年だったなと思います。旅人としては、今年の2月に映画のドキュメンタリーとしてトリニダードトバゴとドミニカ共和国に行ってますし、そこでは旅の大切さも再確認しましたね。あと、この夏は役者として映画の撮影をさせていただいたんです。公開は来年なんですけど、そういう初めての役者体験ができたのも楽しかったですね。充実した1年でした。
- EMTG:濃い1年でしたね!
- ナオト:来年はブラジルでワールドカップがあるんで……行きたいですねぇ(笑)。でも、その前に12月28、29日にさいたまスーパーアリーナで 今回のツアーの追加公演があるんですよ! ライブでしか見られないナオト・インティライミが見られるんで、まだ僕のライブを見たことのない人には、絶対に見て欲しいです。「コイツ、ダンスもするんだ!」とか「こんな下ネタもぶっこんでくるんだ!」っていう一面も見られますから(笑)。自分のキャリア史上、一番大きい会場ですけど、12月は絶対に立ち止まらないっていう意気込みを見せる月ですからね。で……これ、何のために土日なのかと(笑)。年末だけど、28、29日なんて、ちょうどいい合い間じゃないですか! 追加公演とはいえ、全国からお客さんが集まるお祭りにしたいんです。まさに忘年会スペシャルになりますよ!
- EMTG:絶対に楽しくなりそうですね(笑)。忘年会ライブに期待してます!
別れてしまった相手に対する感情とは、未練や悲しみといったネガティヴなものが圧倒的に多い気がする。中には爽快感を覚える方もいるかもしれない が、大概は切ない感情が先に立つ。だが、時間の経過とともに穏やかな気持ちへと変わることもあるわけで。そんな感情を綴ったのがナオト・インティライミのニューシングル『手紙』だ。優しいメロディーとともに相手への感謝を込めた歌には、前に進もうとする強さも感じられる。今回は「手紙」に 込めた思いに加え、今年もノンストップの活動を続けた彼に、ライブを通して感じたことなどを語ってもらった。
【取材・文:海江敦士】
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左うちわ
スタッフ・インティライミと話してたんです。「あれ?どういう意味だっけ」。なんとなくはわかってたんですけど。安楽に、ゆとりのある、余裕のある、というか。「左うちわで生活する」みたいな。いつかそういうふうになりたいなと思いながらも、それもよくねぇな。必死こいて生きてるのが素敵なんだろうなって思ったりしました(笑)。
■ライブ情報
ナオト・インティライミ LIVE キャラバン 2013@ARENA Nice catch the moment!追加公演
2013/12/28(金)さいたまスーパーアリーナ
2013/12/29(土)さいたまスーパーアリーナ
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。