通信教育類の勧誘の実質的なスタートは1月1日が主なのだと言う。イメージ的には新学期や新生活の開始に当たる4月からの印象があったのだが、この新春の気分は、人に何か新しい決意めいたことを促し、それがそのテレビCMとリンクし、”そう、これだよ、これ、これ!!”となるらしい。うーん、言われてみれば、確かに自分もそんな気分になったことがある。
そして、今回のいきものがかりの新曲「いつだって僕らは」も、2012年度のユーキャンのTVCMとして新春のテレビから頻繁に流れており、きっと多くの人を、”よし今年はこれを始めるか!!”的な気持ちにさせていたことだろう。
彼らにとって2012年の新年第一弾シングルとなる今作は、柴咲コウ、向井理、木村多江、武田鉄矢等、そのキャスティングや受講のシチュエーションは変われど、どのCM毎にも、観る者に、”よし、やるゾ!”とのやる気を引き出し、背中を押し、鼓舞してくれるナンバー。これまで彼らの楽曲の多くを手がけながらも、意外にもシングルのタイトル曲としては初という、ギターの山下が書き下した同曲は、軽快でウキウキ、今にも飛び出したくなるのも特徴的。ストリングスやチャーム類がキラキラ感を生み、聴いてるだけで何でも出来る気分にさせてくれる。

そして、カップリングには彼らがインディーズ時代にリリースし、現在は廃盤となっている『七色こんにゃく』に収録していた「赤いかさ」のリメイクも収録。これまで作品として聴きたくとも聴けなかった楽曲だけに、ファンは垂涎の1曲と言えよう。

【 文：池田スカオ和宏 】