ザ・マスミサイルがメジャー・シーンへ帰って来た！　6年間に渡るインディーズ活動で、バンドを更にタフなものへと鍛え上げた彼らは、今年の頭に再出発の準備を図るため、ライブ活動を一時休止。その充電期間を終え、9月5日にミニアルバム『HOPE#』をリリース！　いよいよ本格的に再始動となる。

　リード曲の「それでも恋をする」は“君”への想いを綴ったドラマチックなロックバラードで、これまでのパンクテイストの強い楽曲よりも大人になった印象を受けた。そんな洗練されたサウンドに乗せられた言葉達は、とにかく真っすぐだ。＜大切なのは一緒に悲しむことじゃない(「ニシジマ」)＞、＜【ソノママノキミデイテ】なんて言わないよ(「キミノブブン」)＞、＜死ぬのは駄目だと言うばかりで なんで死んだら駄目だかわかってねぇんだよ(「たとえそれがフィッシュストーリーだったとしても」)＞──それは、よくある“一歩踏み出せない人の背中を押す歌詞”とはちょっと違う。「HOPE#」には、僕達の当たり前の日常や、いまいちパっとしない心の中に一歩足を踏み入れて、上へグイと突き上げるような力強いメッセージが綴られている。

　本作を引っ提げ、ザ・マスミサイルは年末に東名阪ワンマン「Hope to HOPE#」を開催。アルバムタイトル通り、日常のテンションを上にあげてくれる希望が詰まった作品を聴き込んで、会場に是非足を運んでほしい。

【文：山口哲生】