レビュー
奥田民生 | 2013.09.11
画期的なシングルだ。タイトル曲はもちろん直球勝負だが、オマケが凄い。握手券や総選挙投票券ではなく、限定盤に付いているのは、マルチトラックデータ。今回、すべての楽器をOTが演奏していて、その一つ一つの音がバラバラに聴ける。しかもそれを自分の好きなようにミックスできる。たとえばOTの声をバカでかくして、ドラムをちっちゃくしたり自由自在。タンバリンとギターだけで自分専用のカラオケだって作れちゃうというワケだ。これは3年前にやったセルフレコーディング・ツアー“ひとりカンタビレ”のCD版ということができるだろう。その意味でいえば、OTは画期的な事が大好きなチャレンジャー。音楽的冒険野郎なのだ。
そんなアイデアに追い打ちをかけるように、カップリングは斉藤和義とのライブテイク。ビールCM“大人エレベーターの会”のスペシャルイベントでのセッション音源は、聴きごたえ充分だ。僕は渋谷エッグマンなどでOTの「歌うたいのバラッド」を何度も聴いているが、このテイクはモノホンとの共演だけに最高の仕上がり。「And I Love Car」も 和義とのギターのリズムの突っ張り合いがスリリング。ぜひぜひ限定盤を手に取ってみてみて!
【文:平山雄一】