レビュー
シクラメン | 2014.03.20
前作シングル『マナザシ / ブチコメ!!』を通して、聴く者の夢に向かう情熱や想いを鼓舞し、後押ししてくれたシクラメン。そんな彼らから、今回も夢へ向かう躊躇や不安を吹き飛ばして、傍らで励ましてくれるような楽曲たちが届けられた。
タイトル曲「どんなに どんなに」は、夢に向かう不安に対し、「大丈夫だよ」と優しく声をかけてくれる、ストリングスも感動的なミディアムナンバー。ゆったりとしたテンポながら、けっしてバラードに留まらず、心に寄り添ってくれる安心感がたまらない楽曲だ。内にあるちっぽけな勇気を奮い立たせるシクラメンからのエールは、聴く者の胸にいつまでも残り、踏み出した一歩が、大きな夢へと繋がっていることを確信させてくれる。
一方、カップリングの「ウィーアーワン」は、タイプもガラリと変わり、希望や夢をグイッとたぐり寄せる力を擁したナンバー。気持ちの繋がりを歌い、「共に夢の舞台に立とう!!」と、力強く腕を引っ張ってくれる楽曲だ。♪諦めるわけにはいかない! こんなところで終われない!♪というメッセージも気強く、まるでサッカーの試合を観戦する時のみたいに、みんながウォーッと声を合わせて歌う光景が目に浮かんでくる。
夢を諦めてしまいそうな現在の自分自身を励ますのはもろちん、そんな状況にいたかつての自分を想い返す人も多そうな今作。今回も聴き終わった後、夢や望みへの確信に、また一歩近づいている自分に出会えるはずだ。
【文:池田スカオ和宏】