UVERworldが「I LOVE THE WORLD」（2015年8月）以来、約1年ぶりの新作となるニューシングル「WE ARE GO／ALL ALONE」をリリースする。昨年9月から結成15周年、デビュー10周年を飾る大規模なアニバーサリー・ツアーを敢行した彼ら。このシングルからは“15周年／10周年”の節目の時期を超えたUVERworldが、既に新しいフェーズに突入していることをダイレクトに感じてもらえるはずだ。

まずはテレビ東京系アニメ「パズドラクロス」オープニングテーマに起用されている「WE ARE GO」。“Genesis／Discover new fate”という決意表明にも似たフレーズから始まるこの曲は、野性的なバンドグルーヴと刺激的なサックスのフレーズが絡み合うナンバー。サビの“We are”という歌詞をオーディエンスが大合唱しているシーンが生々しく浮かび上がる、まさにアンセムと呼ぶに相応しい楽曲だ。“自分を捨てて生きるのは そりゃもう ほぼ自殺行為”という強烈なラインに象徴される、驚異的な前進志向に貫かれたリリックを含め、「WE ARE GO」はUVERworldとファンを結ぶ新たなテーマソングとなるだろう。
アコギを軸にしたトラックが印象的な「ALL ALONE」はオーガニックな雰囲気のヒップホップ・チューン。この曲の中心にあるのは、“人はみんな孤独”という圧倒的な事実だ。建前や常識を押し付けられ、息が詰まるような思いをしている人々に対してTAKUYA∞はやはり“やりたい事をやれ”と鼓舞する。リスナーに対するこの真摯な姿勢が、UVERworldの核であることは言うまでもない。

「ALL ALONE」はオリジナル映像企画『１秒先 向かう者と ただ訪れる者』の第１弾テーマソングになることも発表されている。ドキュメンタリー映画「UVERworld DOCUMENTARY THE SONG」（2012年）の監督をつとめるなどメンバーとも親交が深い中村哲平が手がけるこの映像企画は、UVERworldの新たな表現ツールとして大きな注目を集めることになりそうだ。
さらに「Colors of the Heart」（Live at Marine Messe Fukuoka 2015.12.30)「心が指す場所と口癖 そして君がついて来る」 (Live at Zepp Tokyo 2008.06.02)という2曲の貴重なライブ音源も収録。今年7月6日にメジャーデビュー11周年を迎え、8月からは全国ツアー「UVERworld SUMMER TOUR 2016」がスタート。また2017年2月には、さいたまスーパーアリーナで約23,000人を動員する男性客限定「男祭り」が決定している。シングル「WE ARE GO／ALL ALONE」、そして、その後に続く全国ツアーのなかでUVERworldはさらに増幅するモチベーションと新たな音楽的進化を力強く示してくれるはず。既に巨大な成功を収めている彼らだが、その視点は（おそらく我々が想像する以上に）遙か先を向いているようだ。

【文：森朋之】