レビュー
SF9 | 2017.06.06
SF9(エスエフナイン)は5vo+4mcで構成された9人組の新人男性ダンスボーカルグループで、グループ名は“Sensational Feeling 9”の頭文字をとったもの。そこには、世界を驚愕させる少年たちという意味と、“久”を数字の“9”で表わすことで、このグループの活動と人気が永久に続くようにという願いが込められている。
彼らが他のK-POPグループと大きく異なる点は、所属しているFNCエンターテインメントという事務所がFTISLANDを始めCNBLUE、N.Flyingなど韓国では珍しいバンドアーティストを多く手がけてきた事務所であるということ。そんなFNCが満を持して出陣させた事務所初の男性ダンスグループ。それが、SF9なのだ。
昨年10月に韓国でデビューするや否や、彼らは本国で大ブレイク。今回、異例の速さで日本メジャーデビューを決めた。日本のワーナーミュージックが韓国の男性ダンスグループと契約するのは彼らが初。4月に日本で開催されたSHOWCASEには、会場のキャパに対して10倍以上の応募者が殺到するなど、デビュー前からあちこちですでにセンセーションを巻き起こしているSF9が、日本デビューシングルでさらにその勢いを加速させる。
タイトル曲「Fanfare -Japanese ver.-」はアメリカ志向の強い韓国で、昨年あたりから人気が急速に拡大していったトラップ系ヒップホップ。こういうジャンルがダンスミュージックのメインストリームとして成立するのはK-POPならではだろう。ズドーンと響きわたる重低音ビートに、ファンファーレをイメージさせる派手な電子音をループさせたトラック、ラップメインの楽曲のなか“ラララッラ~ファレファレ、ファンファレー”と歌うご機嫌なサビは1度聴いたら病みつきに。メンバーがラッパで華やかにファンファーレを吹くキメポーズにも注目だ。
2曲目にはいま流行りの90‘sなブラックミュージックを経由させたアーバンエレクトロなヒップホップチューン「ROAR -Japanese ver.-」を収録。こちらはサウンドがとにかくオシャレ! 洗練されたトラックの中でこの曲の愛称となった“ブルルン”が耳を捉えてはなさない。車のエンジンをかけたり、ハンドルを回したりするダンスで話題となった曲だ。
そして、ダンスでSF9の名が一躍有名になったのが、通常盤の3曲目に収録されている「K.O. -Japanese ver.-」。9人編成というスタイルを生かして作られた、まるで組体操でも見ているかのような“水車ダンス”の振り付けは、何度見ても衝撃的インパクト。これらのオリジナリティー溢れるダンスで、SF9が日本のダンスミュージクにセンセーションを巻き起こす!
【文:東條祥恵】
リリース情報
Fanfare
発売日: 2017年06月07日
価格: ¥ 1,111(本体)+税
レーベル: ワーナーミュージック・ジャパン
収録曲
1.Fanfare -Japanese ver.-
2.ROAR -Japanese ver.-
3.K.O. -Japanese ver.-