大橋トリオが紡ぐ人間味のあるハイセンスでポップなアルバム『L』と『R』は2枚同時のリリース!

大橋トリオ | 2011.12.06

 新作は『L』と『R』のアルバム2枚同時リリース。今、 ポップ・マニアックな音楽ファンが最も注目する大橋トリオは、あふれ出る創作意欲をそのままシーンにぶつける。

 大橋の音楽の特長は、なんと言っても洗練されたコードワークから生まれる味わい深いメロディーと、多彩なアコースティック楽器の生演奏による人間味豊かなサウンドだ。今作でも、バンジョーやマンドリンなど、ダイレクトに感情を刺激する楽器の存在感が心地よい。また、『L』の「Be there」ではBONNIE PINKが、『R』の「モンスター」では秦基博がゲスト・ボーカルにフィーチャーされていて、グルーヴィーなボーカル・オリエンテッドな作品になっている。

 とても個性的な大橋の音楽的背景や、アルバム『L』と『R』、そして最新のライブについて聞いてみた。

EMTG:どんな音楽を聴いて育ったんですか?
大橋:けっこう 普通でしたよ。小3の時に父親にマイケル・ジャクソンのDVDを見せられてドラムがやりたくなったり、中学生の時に一瞬J‐POPに行きかけたけど、兄貴の影響で洋楽を聴くようになったり、クラプトンのアンプラグドを見て曲作りに興味を持ったりしてました。で、作曲に役立ちそうだったので、ジャズピアノを覚えるために大学に進んで。
EMTG:作曲のためにジャズピアノを?
大橋:ジャズの要素を曲に入れたい、ニュアンスとしてジャズのコードが役に立つだろうなって思っていたから。ジャズ・ピアニストになりたかった訳じゃないんです。今でも自分が歌うために弾いてますね。大学で“スウィングする”っていう感覚は身に付いたと思います。
EMTG:布袋寅泰カバーでは「ラストシーン」を取り上げてますけど、布袋さんから「この曲はぜひ大橋くんにやって欲しかった」って聞いてます。あれもジャージーなアレンジだったですね。
大橋:自分の中から自然に出てくるコードでやっただけなんで、「アレンジしたことになるのかな?」って思ったんですけど、ものすごく喜んでいただけてよかったです (笑)。
EMTG:大橋さんはギターも弾きますよね。
大橋:ジェームス・テイラーやジャクソン・ブラウン、それと吉川忠英さんの3人の影響でギターとかのアコースティック楽器に興味を持つようになりました。特に吉川さんは父親が音楽関係の仕事についてたので会わせてもらったんですけど、後で自分の好きなレコードのほとんどは吉川さんが弾いていたのが分かったりして「ああ、そういうことなんだな」って思ったり。
EMTG:最初は作曲家志望だったんですね。
大橋:そうですね。映画音楽を作る仕事からスタートしました。そこから歌うようになって。
EMTG:レコーディングで生演奏にこだわるのは?
大橋:あんまり意味を求めている訳じゃないんですけど、自分の性格がアマノジャクなので(笑)、主流がコンピュータ打ち込みなら、僕は生演奏でっていう。ほとんどの楽器を自分でできちゃうし、音はいいし、奥行きがあるし。うるさいのが好きじゃないんで、極力、音数を減らしたい方なんで、生演奏でちゃんと録った方が、音数が少なくて済むんですよ。
EMTG:生の良さって、どこにあるんだろう。
大橋:たとえばサンプリングのドラムの音って、曲に関係ないものを使うでしょ。でも生の場合は、一音一音、その曲のために叩いてますからね。
EMTG:そして新作はなんと2枚のフルアルバム!
大橋:震災もあって、歌詞を含めて今までの自分の世界観とは違うメッセージ性のある曲が出てきたんですよ。それを同居させる訳にはいかないので、2枚 に分けようかと。
EMTG:『L』と『R』になった。
大橋:はい。イメージとしては“線対称”の2枚にしたかったから、左右ってことなんですけど、“LOVE”と“REAL”でもいいし、聴く人が好きに受け取ってくれればいいと思ってます。
EMTG:『L』にはBONNIE PINKが、『R』には秦基博がゲスト・ボーカルで参加してますが。
大橋:二人とも “洋楽っぽい歌を歌う人”なんですよ。BONNIE PINKさんは歌詞も書いてもらって、自分の中にない花が一輪咲いた感じで、期待どおりでしたね。秦くんは前に関西のイベントで初めてライブを見て、いつか一緒にやりたいなと思ってたんです。男二人で歌うっていうのは微妙なんですけど(笑)、やってみたら面白かった。
EMTG:年末には恵比寿ガーデンホールで持田香織さんとライブ(12月20日のイベント“ルルティモ・バーチョ”)をやりますね。
大橋:持田さんは前に「静かな夜」っていう曲のプロデュースをしたことがあって。このイベントはお酒やフードもあって、お祭りみたいな雰囲気。呑みながら聴く方が音楽は楽しいし、楽しんでくれればこっちも楽しくなるし。クリスマス的なキラキラした雰囲気を大事にしたライブにしようと思ってますので、ぜひ遊びに来てください。

【 取材・文:平山雄一 】

tag一覧 アルバム 男性ボーカル 大橋トリオ

リリース情報

R

このアルバムを購入

R

発売日: 2011年12月07日

価格: ¥ 2,300(本体)+税

レーベル: rhythm zone

収録曲

1. Bing Bang (trio original version)
2. アネモネが鳴いた
3. 美しいもの
4. モンスター feat.秦 基博
5. シアワセの碧い鳥
6. Ethnic
7. ROOTs
8. the ice
9. ホルトノキ
10. The Long Parade

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発売日: 2011年12月07日

価格: ¥ 2,300(本体)+税

レーベル: rhythm zone

収録曲

1. Bing Bang
2. ユニコーン
3. Be there feat.BONNIE PINK
4. Starboard
5. First impression
6. ゼロ
7. Tea For Two
8. aquarium
9. COLD LETTER
10. わすれない

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「スヌーピー」&「クリスマスソング」
『スヌーピーのクリスマス』っていうCDがあって、ピアノ・トリオとか全編ジャズですごく渋い演奏をしている。今年のクリスマスにオススメです。

■ライブ情報

2012年3月2日(金) 大阪 なんばHATCH
2012年3月5日(月) 福岡 DRUM LOGOS
2012年3月6日(火) 熊本 DRUM Be-9 V1
2012年3月8日(木) 名古屋 ZEPP NAGOYA
2012年3月15日(木) 仙台 Rensa
2012年3月16日(金) 新潟 LOTS
2012年3月23日(金) 東京 渋谷公会堂

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください

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