WEAVER、ネクストステージを感じさせるニューシングル「夢じゃないこの世界」をリリース!
WEAVER | 2013.06.26
- EMTG:新曲「夢じゃないこの世界」は、約1年半ぶりのシングルになるわけですね。久々のシングルということで、特に目指した方向性はあったんでしょうか?
- 杉本雄治:まず、自分達の音楽が届いていない方々が、まだまだたくさんいるなっていうのは感じていたんですね。今年はZeppもやってきたんですけど、もっと大きいところでもライブをしてみたいとも感じたし。そこで思ったのは、バンドという枠にハマッてしまうのではなく、いろんな人にWEAVERみたいなバンドのあり方もあるんだってことを届けたいっていうことだったんです。そのためにどうしたらいいかを考えた時、やっぱり自分達の一番の武器であるキャッチーなメロディーだったり、ポップな部分を、胸を張って伝えられる曲にしようと思いました。
- EMTG:やっぱりギターレスのバンドは珍しく思われてしまうと感じていたとか?
- 河邉徹:ギターバンドって、J-POPの中でも圧倒的に多いし、ピアノをフィーチャーしたバンドで出来ることは限られてますからね。もちろんピアノがあるからこその良さもあるんですけど。でも、僕らはピアノバンドになりたかったわけでも、今回のシングルをピアノバンドが好きな人に届けたいわけでもなくて。純粋により多くの人に興味を持ってもらえるようなシングルにしたかったんです。そこで、制作には絶対に新しいプロデューサーの人に入ってもらおうって3人で考えていたんですね。
- EMTG:より客観的な視点を持っている人に入ってもらったと。
- 河邉徹:それで田中隼人さんにお願いしました。田中さんはFUNKY MONKEY BABYSさんのプロデュースもされてきた人なんですが、僕らとは違う要素を持っていらっしゃるので、僕らも何か新しいことを得られると思ったんです。きっと、新しい文化を発信している若い人達にもWEAVERの音楽を届けるキッカケを田中さんに作ってもらえるんじゃないかと。
- EMTG:皆さんも十分若いのに(笑)。田中さんとの作業で新鮮に感じたことはありましたか?
- 河邉徹:ボーカロイドの発想とかアニメソングの持つ良さまで吸収できたらいいなと思ったんです。僕らからすると、そういう音楽って最初、“ん?”っていう印象があったんですけど(笑)、ポップさやキャッチーさについては、すごく参考になりました。
- EMTG:なるほど。ただ、WEAVERらしいメロディーラインはしっかり残っているので違和感はないですよね。むしろ、直球のラブソングだったので、そこに驚きました(笑)。
- 河邉徹:そうですね。特に1月に出した『Handmade』っていうアルバムを作った時は“ラブソングを作るぞ!”っていう感覚はなくて……。それが今回、“シングルを作るぞ!”っていう気分で制作に向き合ったら、このテーマが出てきたんです。やっぱりラブソングって、昔も、これから先の未来永劫、もっとも人々が共感できる歌詞のテーマのひとつだと思うので、広がりやすい歌を作りたいという思いが、ラブソングにつながったような気がします。
- EMTG:原曲を作った杉本君は、もとからラブソングのイメージで作曲したんですか?
- 杉本雄治:この曲が出来たのは、『Handmade』を作っていた途中ぐらいで。その時はまだ迷いがあったというか――ポップな部分も見せたいし、マニアックなこともしたいっていうどっちつかずで、結局アルバムには入らなかったんですよね。で、改めて今回のシングル用の選曲をしている時に“この曲のサビは強いね”って話になったんです。そこからまた組み立て直して今の形になりました。歌詞と共通した部分があるとしたら、どんどん前に進む推進力みたいな、強い意志の主人公が描きたかったところだと思います。 河邉徹:そういう青春の甘酸っぱさみたいな要素を表現するのは、今回ちょっと悩んだところでもあるんですけどね。でも、曲を聴いた時に感じた切なさは、リンクさせたいと思って。
- EMTG:切ないけど、前向きな気持ちにもなれるのは、WEAVERらしいと思いますよ。一方で、カップリングの「サマーチューン」は、まさに夏らしい夏ソングですね。タイトルそのものっていう(笑)。
- 杉本雄治:僕は夏が嫌いなんですけどね(苦笑)。
- 河邉徹:僕は好きです!
- 奥野翔太:僕も好きですよ(笑)。
- EMTG:2対1ですね(笑)
- 河邉徹:これは曲を聴いた時に、今までにないほどポップで明るいテンションだと感じました。
- EMTG:もしかして杉本君、夏を意識した曲だったんですか?
- 杉本雄治:実は意識してました(笑)。
- EMTG:えっ? 夏は嫌いなのに?(苦笑)。
- 杉本雄治:はい(笑)。この曲が出来たのは『Handmade』より前で、これからどういう音楽を作っていこうかってメンバーですごく悩んでいた時期だったんです。その時は自分達らしさみたいなものを意識せず、いろんな曲を作ってみようっていう時期で。それでこういうらしくない曲を……(苦笑)。
- EMTG:そんな(笑)。メロのよさと、爽やかさが十分“らしい”と思いますが。
- 杉本雄治:そんな気持ちで作っていたので、当時は迷いもあって出せずにいたんですね。そして、全国ツアーを終えて、自分達の気持ちも外に開いてきたところにタイミング良くタイアップ(=河合塾CMソング)のお話もいただけて、季節も夏で……いろんな巡り合わせがハマッて出すことになりました。
- 河邉徹:この曲はとにかく明るい曲だったんで、イメージとしては夏の清涼飲料のCMみたいな感じでした(笑)。そういう世界だろうってことで、歌詞も振り切ってます。その中でも、みんなに共感してもらえるWEAVERらしい夏の歌は意識しましたね。
- EMTG:らしいと思いますよ。間奏にインプロビゼーションのようなバンド演奏が入ってますから(笑)。これはWEAVERじゃないとできないと思います。
- 奥野翔太:普通だったらギターソロがウィ~ンっていくところですよね(笑)。
- EMTG:ライブでは、この部分は毎回アレンジが変わりそうだし、一筋縄でいかないところが楽しみですよね。
- 河邉徹:ありがとうございます(笑)。
- EMTG:そして「1/4世紀」は言うまでもなく、発売日後に誕生日を迎える“河邉徹のテーマ”とも言える作品ですが。
- 奥野翔太:発売日もわかっていたし、6月29日にNHKホールで行う“WEAVER Special Live 2013~河邉徹、四半世紀誕生祭~”に向けた曲を作ったらいいんじゃないかってことで作り始めてたんです。要するに誕生日や結婚式で、家族や大事な人にメッセージを届けられるようなバラードを作りたいと。素朴なメロディーで純粋に言葉が届くような曲になればいいなと思って作りました。
- EMTG:そういう意味ではベースも引き算したプレイに徹してますね。
- 奥野翔太:『Handmade』でグイグイいくところはやり尽くせたし、今後シングルでシンプルなポップソングを作ったとしても、ライブでいろいろやれるだろうっていう自信がこの前の全国ツアーで持てたんですよ。この曲は誕生祭に向けて作ろうって思っていたし、肩肘張らずに曲作りができました。
- EMTG:リアルに親が聴いたらホロリとしそうですよね。
- 河邉徹:ホントに(苦笑)。ただ、曲をもらって歌詞を書く時は、あまりパーソナルなものになりすぎず、みんなに共感してもらえるような家族への感謝の歌にしたいと思ったんです。しかも、こういう歌って好きなタイミングで出せるわけじゃないし。それがこういう形で発表できたのはよかったと思います。
- EMTG:ところで、なぜこれほどまでに河邉徹の誕生日がフィーチャーされることになったんですか?(笑)。
- 河邉徹:まぁ……ちょうど年が1/4世紀だったし(苦笑)。
- 奥野翔太:何となく祝おうぜ……って(笑)。
- 杉本雄治:えーと、そんなに深い意味はないんですよ(笑)。
- 河邉徹:実は全国ツアーのファイナルのZepp DiverCityがソールドアウトして、その追加公演的なニュアンスもありつつ、でも、内容は全然違ってるんですよね。せっかく座席のあるホールライブだし、視覚的にも音楽的にもこだわった新しいパフォーマンスができたらいいなと思ってます。
- 杉本雄治:ホールならではの響きの良さがあるし、今まで作ったことのない音の入れ方もアレンジしてやりたいと考えてます。
- 河邉徹:選曲も幅広くなると思いますし、楽しみにしていてほしいですね。
- EMTG:なるほど。ライブもひと味違うものになりそうですね。「夢じゃないこの世界」のようにこだわりを取り払ったシングルも出したわけだし、いい意味で可能性が広がったんじゃないですか?
- 杉本雄治:今までは自分達が憧れているバンド像にあてはめようとして迷いがあったと思うんです。でも今は、そこから一歩踏み出して、自分達がいいと思える世界観も作り出せる自信もついてきましたからね。これからもっと世界を広げられるような気はしてます!
今年1月にリリースしたニューアルバム『Handmade』では、メンバー3人で奏でるシンプルな音にこだわったWEAVER。その後、東名阪のZeppを含む全国ツアーを行い、個々のパフォーマンスに磨きをかけてきた。そんな彼らがニューシングル「夢じゃないこの世界」をリリース(6月26日発売)。それぞれがバンドを見つめ、そして生み出した楽曲には、生命力とシンプルな感情が詰まっている――しかも、ラブソングというスタイルで。よりキャッチーなメロディーとサウンドに進化した彼らに、曲に込めた思いをきいてみた。
【取材・文:海江敦士】
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ビデオコメント
リリース情報
お知らせ
●杉本雄治
フォトショップ
今、いろいろ合成できたりしてすごいじゃないですか。“写真撮ったら目が赤くなったのでどうにかしてください”とか“カップルで写真を撮ったら前 に子どもが写りこんでしまったので、どうにかしてください”とか。そういうのを修正した画像をヒマな時に見てます。
●奥野翔太
怖い話 まとめ
怖いヤツもあるんですけど、別にそうでもない話もあって。そういうのはちょっと腹が立ちますけどね(苦笑)。特に「リアル 怖い話」がリアルに怖 いです(笑)。
●河邉徹
ドッキリ
YouTubeにあがっている海外のドッキリものなんですけど、1時間くらいあるんですが、つい見ちゃうんですよ。すごく面白いです。特に騙され たほうも幸せになれるようなドッキリはいいですよね。みんながミュージカルみたいに歌い始めたりみたいなドッキリ(=フラッシュモブ)は楽しいと 思います。
■ライブ情報
WEAVER Special Live 2013〜河邉徹、四半世紀誕生祭〜
2013/06/29(土)NHKホール
Amuse 35th Anniversary BBQ inつま恋 〜僕らのビートを喰らえコラ!〜
2013/07/13(土)、14(日)静岡県・つま恋
JOIN ALIVE 2013
2013/07/20(土)いわみざわ公園
情熱大陸 SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZA’13
2013/08/03(土)大阪府 万博記念公園もみじ川芝生広場
2013/08/10(土)東京・夢の島公園陸上競技場
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。