Nothing’s Carved In Stoneのニューシングル「ツバメクリムゾン」は、爽快な ロックチューン!
Nothing’s Carved In Stone | 2013.12.18
- EMTG:7月25日の横浜BAY HALLを皮切りに、5枚目のオリジナルフルアルバム『REVOLT』を引っさげてまわった全国12ヵ所のツアー『TOUR REVOLT』のファイナル(=Zepp Tokyo)を見せてもらったんですが、すごく前向きさを感じて、今まで以上に飾りのないストレートなライブだったなと。アルバムタイトルどおりの“革命・抵抗”を感じさせる印象を受けたけど、村松くん的にはどう?
- 村松拓:ツアーに出る前は、もっと内側に向かっていくライブになるかと思ってたんですけど、ライブ前にリハで集まって音を出した時、メンタル的には意外とフラットで。“バンドで音を出すのが一番楽しいし嬉しいな”っていうところに、ツアー直前には帰れていたので、少し達観していた部分があった気がします。それまでは、少し自分の気持ちが縮こまってたなって思えたんです。だから、アルバムの世界の中に深く入っていきたいというのと、よりオープンになっていきたいという気持ちを、自分たちの中で冷静に受け止められてたので、ツアーはすごく充実してましたね。今思い返しても、本当にすごくいいツアーだったと思います。
- EMTG:お客さんも、いつも以上に自分たちを解放して音を楽しんでた感じだったし、すごくいいライヴだったと思います。そして『REVOLT』後、初のシングルとなる訳ですけど、今作は、そんなストレートさを感じる1枚だよね。今の村松くんの言葉にあったように、“バンドで音を出すのが一番楽しいし嬉しいな”っていうところを感じたというか。
- 村松拓:まさに、今回の「ツバメクリムゾン」は、『TOUR REVOLT』とか夏フェスと同時進行で作った曲だったんです。ツアーの合間を縫って曲作りをして、レコーディングしてっていう状況の中で生まれたんで、そういうモードだったというか。だから、お客さんを引っぱって行く前向きなパワーやライヴっぽさがあって、疾走感溢れる曲になったんじゃないかなと。確かにウチのバンドにしては、今までにないスカッとするストレートさがあるし、本当に作った時期の気持ちが詰め込まれた1曲になったと思います。
- EMTG:そうだね。すごくライブが見えた1曲だった。
- 村松拓:だからライブでやるのも楽しみなんですよ。
- EMTG:Cメロからの流れなんて、ライヴで聴いたら泣きそうになるんだろうなって感覚があって。そこには、ストレートとは言いながらも、やっぱりNothing’s Carved In Stoneにしか出せない、さすがのスキルとセンスがあるなと思いました。個人的には、“空っぽの夜に叫べ”ってとこ、最高にキタなぁって。
- 村松拓:ありがとうございます(笑)。そうなんですよね。ストレートとは言いながらも、やっぱり今回もリズムにはすごくこだわったし。そこはNothing’s Carved In Stoneらしいストレートさにしたかったんで。あと、歌詞が日本語なんですけど、誰が主人公なのか解らない状態で書かれているんですよ。一応、ツバメが主人公なんだけど、ツバメが春を運んでくるのか、自分がツバメで春を運んでいくのかは、聴いてくれた人たちが自分なりに解釈してもらえたらいいかなって思って。
- EMTG:なるほど。楽曲的には、ツアーとかで受けた衝動がそのまま吐き出されたモノとなった訳だけど、歌詞的には、どういう状況で生まれていったモノだったの?
- 村松拓:“これを書きたい!”って思って書いた訳ではなく、なんとなく自然と生まれてきた歌詞だったんですよ。
- EMTG:「ツバメクリムゾン」というタイトルの中にある、“クリムゾン”って、深い赤のことでしょ? 色って、何かを象徴するモノでもあると思うけど。
- 村松拓:ですね。“クリムゾン”は、エンジとか真紅を示す言葉ですからね。そこも、なんとなく自然と“クリムゾン”だったんですよ。本当に自然に浮かんできたというか。けど、それを言うなら、俺、「Red Light」とか「赤い群青」とか、自分でもすごく不思議なんだけど、どうしても“赤”になっちゃうんですよ。前に、その理由を自分でもいろいろと考えたことがあったんです。赤ってすごく情熱的な色だし、そこに意味があるんじゃないかってね。ただ、俺の中で赤って、いろんな景色が混ざり合ったモノなんですよ。夕焼けもそうだし、血の色もそうだし、パッションや情熱を色に例えたら、噴火するというイメージでも赤だろうし。地獄や孤独も、果てしなく黒に近い赤を想像するし。自分の中にいろんな気持ちが芽生えた時から、どうも赤のモードが多いみたいなんですよね。
- EMTG:何かすごく心理的なモノを感じるね。
- 村松拓:そうなんです。実際に、この曲を作ってる時も情熱的なモノを表したかったんですよ。この歌詞のキーポイントは、“消えゆくまで”っていうところと、“空っぽの夜の叫べ”っていうところだったりするんです。俺としては、決意表明みたいなモノでもあって。情熱をもう一回持って、いろいろと背負って、もう一度ここから始めようかなっていうね。メジャーに行くことって商業的なことでもあって、音楽をやってるとそこにすごくマイナスなイメージを持たれてしまったりするんですよ。
- EMTG:解る気がします。だから敢えてインディーズでやり続ける人も多いからね。
- 村松拓:そう。けど、俺たちはメジャーを選んで、今ここに居る。その意味を、すごく考えた時期でもあって。いろいろ考えたら、メジャーってやっぱり、いろんな経験が出来たり、チャンスを掴めるきっかけでもあるなって。そんな思いがある中、あれこれ考えてても始まらないから、とにかく一発でもいいからデカイ花火打ち上げて、燃え尽きてやろうっていう気持ちになったというか。「ツバメクリムゾン」は、そんな思いを書いた曲になったと思います。最近はいろいろと深く考えるのが面倒臭くなって(笑)、あんまりグチャグチャ考えないようにしてるんですけど、「ツバメクリムゾン」は、今の俺からの決意表明であるのは確かですね。
- EMTG:やっぱりツアーを通して感じた心境が出たのかもね。
- 村松拓:そうかも。Zepp Tokyoも埋まって、昔とは見える景色が少しずつ変化してきてるんですよね。バンドの状況も変わってきたし。バンドで成功したいという欲とか、目立ちたいという欲とか、自分たちがやってることを面白がって欲しいって気持ちだって、今では多くの人たちと共有出来るモノになってきたんですよね。そう考えたら、いい状態まで来れたと思うんです。もちろん俺たちは、今以上の場所をこれからも目指したいから満足してるわけじゃなくて。でも、一対一という気持ちで音楽を伝えていきたい思いは、昔も今も変わってないんですよ。だから、たくさんの人たちが目の前で盛り上がってくれて、多くの人が音源を聴いてくれるのは素晴らしいけど、俺たちは、もっと好きなことやって、その好きなことをもっとみんなに伝えていきたいんです。そこが目標というか。そのためには、もっとハングリーでいたいし、もっと新しいモノを求めたいし、新しい自分たちに変わっていきたい。それが自然と歌詞になったのかもしれないです。もっと裸になった自分たちを見せたかったというか。
- EMTG:本当に“今”を切り取った1曲になったんだね。カップリングの「It means」の方は?
- 村松拓:「ツバメクリムゾン」も「It means」も、両方共、(生形)真一が元のネタを持ってきたんですよ。「It means」もアコギのフレーズが最初にあって。そこからアレンジ決めて、リズム決めて、この形になるのは、結構早かったですね。世界観が固まるのがすごく早かった。
- EMTG:「ツバメクリムゾン」とはまた全然違うアプローチだよね。ギターの印象もまったく異なるし。ちょっと今までのNothing’s Carved In Stoneには無かった感じというか。
- 村松拓:そう。真一が言ってたんですけど、この曲は、ちょっといなたいコード進行なんですよね。ウチのバンドって、洗練されたコード進行にこだわっているバンドであって、いつも最初の段階でコード進行を決めるのに時間をかけてるんです。でも、そこを今回は敢えて、ちょっと大人っぽいというか、ちょっと古いというか、つまり、いなたいんですけど、“そのいなたさを敢えて活かして曲を作ったらどうなるのか?”と。それが真一にとって、この曲を作る時のテーマだったみたいなんです。だから、いままでのNothing’s Carved In Stoneには無い空気感になったんじゃないかな。あと、俺、スティングが好きなんですけど、彼が歌で空気感を出す感じもすごく好きなんですよね。ハミングだけで人間性が伝わっちゃうというか(笑)。Nothing’s Carved In Stoneでも、そういうのやってみたかったんです。自分の歌の幅も広げたかったし。今回の「It means」は、コード進行の雰囲気的にそれが出来そうだったんで、1つの挑戦にもなりましたね。自分的にはすごく満足してます。
- EMTG:なるほど。歌詞は英詩ですが、内容的には?
- 村松拓:楽曲の空気感を大事にして、景色の見える歌詞にしたかったんです。「ツバメクリムゾン」は、春を運ぶイメージだけど、「It means」は、孤独とか枯れ葉が舞うイメージの曲調だったんで、そんな空気感を出したかったんです。衝動で突っ走って、ハッと我に返ったときに孤独を感じる……そういうのって、若い頃よくあったと思うけど、それこそが何かを生み出す原動力でもあるんですよね。裏表のない丸裸な気持ちを表せる衝動って、すごくクリエイティブでもあると思うんです。俺たちにも、そういうところがあるけど、実は半面寂しさもある。そんなところを歌詞にしてみたかった。
- EMTG:なるほどなるほど。「ツバメクリムゾン」にも通じるモノを感じるね。
- 村松拓:「ツバメクリムゾン」の歌詞と対になってるんです。歌詞の内容的にね。“空っぽの夜に叫べ”って部分とか、すごく通じてて。最初から意識していた訳ではなかったけど、意味あって繋がったのかなって思いましたね。景色は違うけど、ちゃんと繋がっているのかなって。
- EMTG:そうだね。そして、今回3曲目4曲目には、冒頭で話してくれたZepp Tokyoでのライヴ音源「村雨の中で」と「Sick」が収録される訳ですが。
- 村松拓:これはメンバーの投票によって選ばれた2曲です(笑)。自分たちの中で、特に満足してる2曲。とにかく、ライブ感を伝えたいという思いから、ライブ音源を入れました。初回限定盤にはライブ映像が収められたDVDも付いているので、まだライブを観たことない方は、まずこの映像で体感して欲しいです。もちろん、いつもライブに来てくれてる方たちは、その時の空気感を蘇らせてもらえたら嬉しいと思います!
- EMTG:ライブと言えば、2014年も1月19日の福岡を皮切りにツアーも始まりますしね。
- 村松拓:今回はアルバムツアーではなく、このシングルを引っさげてのモノになるので、いつもよりも自由度の高いライブになると思うし、自分たち的にも未知で、すごく楽しみなんです。きっと初めての人たちも、いままでずっと来てくれる人たちも楽しめると思うし、21日に大阪、22日に名古屋、29日、30日には新木場STUDIO COASTでやりますので、是非遊びに来て下さい! 待ってます!
5枚目のオリジナルフルアルバム『REVOLT』を引っさげてまわった、全国12ヵ所のツアー『TOUR REVOLT』を大成功させ、新たなるシングルを放つNothing’s Carved In Stone。
いままでにないストレートさを放つニューシングル「ツバメクリムゾン」は、いったいどんな思いで作られたのだろう? Nothing’s Carved In Stoneの“今”を切り取ったこの1枚が作られていった過程を、バンドを代表してボーカルの村松拓に訊いた。
【取材・文:武市尚子】
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背油 家ラーメン
前は、たぶん、『汁無しラーメン』を検索したって言ったんじゃなかったかな?(笑)。でもね、今回もラーメンです(笑)。最近も相変わらず、家で ラーメン作るのに凝ってるんですよ。それもあって、担々麺とか『かむくら』系のラーメンは、市販の麺を使って作れるようになったんですけど、背油 系のラーメンが作れるようになりたくて、『背油・家ラーメン』で検索しましたね(笑)。背油系のラーメンって美味いんです! そういえばこの前、 家でチャーシュー作りましたよ(笑)。
■ライブ情報
Dive Into The Crimson Tour
2014/01/19(日)福岡県 DRUM LOGOS
2014/01/21(火)大阪府 なんばHatch
2014/01/22(水)愛知県 名古屋DIAMOND HALL
2014/01/29(水)東京都 新木場STUDIO COAST
2014/01/30(木)東京都 新木場STUDIO COAST
※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。
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