ファンキー加藤が解説するアルバム『ONE』収録曲。前半6曲、掲載。

ファンキー加藤 | 2014.08.27

 ファンキー加藤が「自分の分身」とはっきり口にする、そんなファンキー加藤のファーストアルバム『ONE』について1曲ずつ解説をしてもらう。東京ドームでの解散ライブの後に、ファンという光に向けて書いた『My VOICE』から始まった日々はこのアルバムに繋がる道だった。ROAD TO ONE。この作品へと線を繋いだ楽曲というひとつひとつの点とも言える収録曲を、紐解く。その前半。


1.「リスタート」
EMTG:名曲。これがシングルでもいい、というくらいにファンキー加藤らしさもある1曲。
ファンキー加藤:追い詰められた状態で制作した『My VOICE』を作ったことによって少し気持ちが落ち着いたんですよね。それで冷静に、でも自分の女々しさをうまく言葉として乗せられたので、とても愛着のある1曲ですね。
EMTG:この曲を聴けばご自身があの解散をどう感じていたか、今、どんな想いでソロへと踏み出したかが、そのまま綴られていますよね。
ファンキー加藤:本当の意味で、タイトル通りなんですよ。ここまで自分の想いを吐露出来たからこそ、リスタートできた。全部言葉にしたことによってスッキリして「じゃあ、いこうか」って気になれた。だからこそ1枚目のアルバム『ONE』の1曲目は『リスタート』。
EMTG:インストアでの記憶も蘇りますよね。
ファンキー加藤:今のところ全部のライブがこの曲で始まっているし、僕の熱い気持ちが届いたのかCMソングでもずっと流れていますし、単純に僕のソロとしてのイメージも強いですからね。この曲での幕開けは必然だと感じていますね。


2.「輝け」
EMTG:握手した全国のみなさんの声へのアンサーソング、と言っていた2枚目のシングルが2曲目に。
ファンキー加藤:『My VOICE』、『リスタート』と地続きの歌。この2曲があり、再会できた人たち、もしくは新たに出会えた人たちと、交し合った言葉、感情から生まれた曲ですね。一人一人とちゃんと話して答えてあげる時間はなかったけれど、もらった言葉、聞かせてくれた話に対してのアンサーを籠めた曲です。
EMTG:頑張っている人たちへの応援歌だけど、自分に対しての応援歌でもある、と話してくれたのが印象的でした。
ファンキー加藤:どこかで、応援してくれるみんながこういう風に言ってくれてるんじゃないかな、僕自身にこんな風に応援してくれるんじゃないかなっていうのを思っていて。勝手な妄想ではあるんですけど、そういう声も掬って曲を書きましたね。
EMTG:清涼飲料水のCMソングでもあるので、疾走感や爽快感もすごくって、言葉が届きますよね。
ファンキー加藤:爽やかですよね。言葉もですけど、ライブで歌うと今ではイントロが流れるだけで会場がワッと盛り上がるので、これはもっとライブでやっていけば、今よりも輝いていく曲になると思います。


3.「終わらない未来」
EMTG:インタビューでも話してくれていますが、仮タイトルが「6月3日」だったという1曲ですね。
ファンキー加藤:これは僕の我が儘で、この位置に収録させてもらったんです。この曲がアルバムの中で一番、僕自身なので。僕自身に近いところに存在している曲だから、早めに収録しておきたいなっていう気持ちがあったんですよね。だから3曲目に。苦しかった一年前の自分に向けた曲であり、涙腺が緩む曲でもあるからこそ、早く聴いてもらいたかった。レコーディングから感情移入しすぎちゃって大変だったのは初めての経験でしたね。自分の想像を超えて何かを起こしてくれるような気がしているので、早く聴いてもらいたいです。
EMTG:今、これを歌うことによって、FMB解散翌日の、「6月3日」の自分はどう変化すると思う?
ファンキー加藤:ちゃんと前を見れるようになったから、少しずつ良き思い出になるという感覚かな。もちろんまだあの時の感情は近くにあるんですよ。みんなの涙を思い出しちゃうから、あの日のDVDが見られない、とか、生々しいものはあるんだけど、少しずつそれが美しき思い出に変わりつつある。それは自分が前に進めているからだと思っています。


4.「太陽」
EMTG:ファンキー加藤のソロワークスの中でも異色な曲ですよね。
ファンキー加藤:そうですね。ドラマの主題歌っていうのはいいきっかけを頂けたな、と思うんですよね。そこから考えていった曲なので。君を守る、大切な人を守るって言うのはどういうことなのかを自問自答しながら書き上げていった曲です。
EMTG:ラブソングだけどこれまでとは切り口も違いますよね。
ファンキー加藤:「好き」という気持ちを前面に出して曲を書いてきたことは多々あるけど、「君を守る」ということをフィーチャーして書いたことはなかったから、そこはドラマとのコラボレーションの結果、いい相乗効果だったと思います。あとはやっぱり、共作してくださった川村結花さんが、天才ですよ、本当に。
EMTG:川村さんとは久しぶりの共作だったと思いますが、いかがでしたか?
ファンキー加藤:川村さんとは今、サザンオールスターズのコピーバンドを一緒にやってるのですが、それもあって以前よりもずっと意思疎通がしやすくなったんですよ。一番最初の共作の時は、スタジオに入っても僕はすごく緊張しちゃってたし、向こうも気を使ってくれている状態で、お互いの感情をぶつけ合うことはできなかった、というか、そこまでの関係性を築けていなかった。それがプライベートでも会うようになってから、意見を言い合うことも出来るようになったから、今回は制作をしていても楽しかったし、本当の意味でも共作が出来た気がしています。


5.「My VOICE」
EMTG:真ん中に、『My VOICE』。ライブで言えば、『太陽』で一度、熱を落ち着かせて、また行くぞ!という転換の感覚ですよね。
ファンキー加藤:そうです。『ONE』というライブをやっていて、セットリストを作っていく感覚ですよね。しかもこれはサビ頭で歌始まりだから、急に流れを変える感じですよね。
EMTG:そこでの、曲間の、余白の作りにも期待しちゃいますね。ライブっぽさを。
ファンキー加藤:曲間に僕は気をつけていて。スタッフさんも「任せた」ってスタジオを出て行くのですが、延々と籠って、曲間を作ってますね。それこそ0.5秒刻みで。どれだけ余韻を残すか、で本当に違ってくるんですよね。
EMTG:ファンキー加藤に光を届けてくれたこの曲は真ん中に収録。それはなぜ?
ファンキー加藤:これは本当に僕にとってのスペシャルな歌ですし、間違いなくファンキー加藤はこの1曲から始まったから。ずっと大切に歌っていく曲だと思います。だからこそ真ん中で、改めて聴いてもらいたい一曲ですね。


6.「まわせ!」
EMTG:ライブでタオルを回して盛り上がるアゲアゲソング。
ファンキー加藤:これはYANAGIMANってプロデューサーと作ったんですけど、ふたりで夜中のスタジオでタオル振り回して、どれくらいのテンポが一番気持ちよく踊れるか、とか。「ここでタオルを投げるようなトラックにしましょう!」とか。「ここはタオルをみんなで掲げたいんで、もうちょっと壮大な感じにしてください」とか、言いながら作っていったんですよ。
EMTG:リアルなライブ感(笑)!
ファンキー加藤:そうそう。リアルなライブ感。本当に汗をかきながら作っていった曲なんです。
EMTG:聴いてくれる人と「一緒に」というイメージが強かったのかな。作っていて。それをとても感じる曲なんですが。
ファンキー加藤:うん、うん。淋しがり屋なので、僕自身が(苦笑)。でもそうなんだと思うんです。みんなとひとつになりたい、とか。どうしたら一体感を生み出せるか、喜んでもらえるか、一緒に声をあげられるか。みんなで「オイ!オイ!」ってやれる場所もあるし、早くみんなの前でやりたいですね。一緒に歌って、タオルをまわしましょう!

【取材・文/えびさわなち】





 ■次回、集中連載最終回!!
 ファーストソロアルバム『ONE』収録曲、セルフライナーノーツ、後半をお届けします。
 第4回目はこちら



 
 応募期間は、9月7日まで。
 ※コインケースの色は選べません。
 ※当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。

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リリース情報

ONE(初回生産限定盤A)[CD+DVD]

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2014年09月03日

ドリーミュージック

[CD]
1. リスタート
2. 輝け
3. 終わらない未来
4. 太陽
5. My VOICE
6. まわせ!
7. 愛の言葉
8. 僕らの詩
9. CHANGE 
10. Good Show
11. もっと勉強しておけばよかった 
12. 桜 ふわり ふわり
13. FLY

[DVD]
ドキュメンタリー映画「ファンキー加藤My VOICE ~ファンモンから新たな未来へ~」完全収録!

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お知らせ

■ライブ情報

「I LIVE YOU 2014」in 日本武道館
2014/09/19(金)日本武道館
2014/09/20(土)日本武道館

カルピスソーダ presents ファンキー加藤 白熱 ALL STANDING LIVE!
2014/09/29(月)なんばHatch
2014/10/01(水)Zeep Tokyo

ファンキー加藤×TSUTAYA 1stアルバム『 ONE 』発売記念スペシャルライブ
2014/11/05(水) 都内某所

ONE FOR HALL TOUR 2015
2015/01/24(土)【千葉】市川市文化会館 大ホール
2015/01/31(土)【山梨】コラニー文化ホール(山梨県立県民文化ホール)
2015/02/06(金)【神奈川】神奈川県民ホール
2015/02/08(日)【栃木】宇都宮市文化会館
2015/02/13(金)【福岡】福岡サンパレスホール
2015/02/14(土)【鹿児島】宝山ホール(鹿児島県文化センター)
2015/02/21(土)【和歌山】和歌山県民文化会館
2015/02/22(日)【滋賀】滋賀県立芸術劇場(びわ湖ホール)
2015/02/28(土)【愛知】名古屋国際会議場センチュリーホール
2015/03/01(日)【愛知】名古屋国際会議場センチュリーホール
2015/03/07(土)【広島】広島市文化交流会館(広島文化学園HBGホール)
2015/03/08(日)【山口】周南市文化会館
2015/03/14(土)【埼玉】大宮ソニックシティ
2015/03/15(日)【埼玉】大宮ソニックシティ
2015/03/27(金)【香川】香川県県民ホール(アルファあなぶきホール)
2015/03/29(日)【高知】高知県立県民文化ホール・オレンジホール
2015/04/04(土)【大阪】大阪国際会議場(グランキューブ大阪)
2015/04/05(日)【大阪】大阪国際会議場 (グランキューブ大阪)
2015/04/11(土)【岩手】盛岡市民文化ホール 大ホール
2015/04/12(日)【秋田】秋田県民会館
2015/04/18(土)【奈良】なら100年会館
2015/04/20(月)【兵庫】神戸国際会館 こくさいホール
2015/04/25(土)【大分】iichikoグランシアタ
2015/04/26(日)【長崎】長崎ブリックホール
2015/04/29(水・祝)【熊本】市民会館崇城大学ホール
2015/05/04(月・祝)【北海道】ニトリ文化ホール
2015/05/06(水・祝)【北海道】函館市民会館
2015/05/09(土)【宮城】仙台サンプラザホール
2015/05/10(日)【福島】郡山市民文化センター 大ホール
2015/05/16(土)【新潟】新潟県民会館
2015/05/17(日)【長野】ホクト文化ホール
2015/05/23(土)【富山】富山オーバード・ホール
2015/05/24(日)【福井】福井フェニックスプラザ
2015/05/30(土)【徳島】鳴門市文化会館
2015/05/31(日)【愛媛】松山市民会館・大ホール
2015/06/06(土)【岐阜】長良川国際会議場
2015/06/07(日)【静岡】静岡市民文化会館大ホール
2015/06/13(土)【鳥取】米子コンベンションセンター(BIG SHIP)
2015/06/14(日)【岡山】岡山市民会館
2015/06/21(日)【沖縄】沖縄市民会館
2015/07/03(金)【東京】NHKホール
2015/07/04(土)【東京】NHKホール

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