チリヌルヲワカが、ニューアルバム『アナログ』をリリース!

チリヌルヲワカ | 2013.04.11

 ライブバンドとしてめきめき評価を上げているチリヌルヲワカが、ニューアルバム『アナログ』をリリースする。力強いロックサウンドに乗って、哀愁や怒りや願いが、独自のタッチで描かれる。全7曲のどれをとっても、普通の曲は一つもない。驚きや笑いとともに、バンドの真剣なメッセージが伝わってくる。このロックの確信犯たちは、あまりにも普通の愛しか歌わないバンドだらけのシーンに風穴を開けそうだ。ソングライタ―&ボーカル&ギタリストであるユウ(ex.GOGO7188)にインタビューしたのだが、他のメンバーも自信満々。以下のコメントをEMTGに寄せてくれた。(右カラム参照)

ユウ:去年の暮れぐらいから新曲をちょこちょこ作り始めて、メンバーと「来年は新譜を出そう!」って話してて。
EMTG:のんびりしてるね(笑)。
ユウ:他の人たちと比べると、ゆるいかもしれないです(笑)。メジャーのレコード会社にいるわけじゃないから、自分たちの好きなタイミングで出せるんですよ。曲も「何曲入れる」って決めないで、できただけ入れればいいかなって。マイペースでやってます。
EMTG:曲自体もマイペースな感じがする。たとえば「手遊び」は、リズムが変な跳ね方をしていてすごく面白い!
ユウ:私が曲を作ってきて、自分の弾くパートを決めて、メンバーみんなに弾き語りで聴かせると、みんなは2,3回聴いているうちにそれぞれが自由にアレンジし始めるんです。
EMTG:かなり変わったリズムだと思うけど。
ユウ:聴いた人から「普通だね」って言われたくない。自分で「これはちょっと普通かな?」と思うことはあるけど、「私たちがやってるんだからたぶん普通じゃないだろうな」って。
EMTG:あはは、それって自信満々っていうこと?
ユウ:何でしょうね(笑)。普通じゃなくしないと、私たちがやる意味がない。たとえば「連鎖」は普通過ぎるバラードだったから、わざと変なリズム・パターンに変えたり。でも、メンバーとは「マニアック過ぎるかな?」っていうチェックは常にしてます。新譜を出したときに、わかりやすくてストレートな曲が受けてたりして、自分たちではわからないところもあるから聴く人の反応は気にしますね。
EMTG:自分たちが面白いと思う部分と、リスナーが面白いと感じる部分にはズレがあるからね。
ユウ:そうなんですよ。それはアルバム作りの中で意識しないといけない要素でもあるし。
EMTG:ちなみに「永久-とこしえ-」はイントロがベートーベンみたいで、その後のギターがアラビアンな感じで、いちばん笑った
ユウ:笑わせようとは思ってないですけど、くどいメロディは意識しますね。やり過ぎな感じが、自分たち特有だから(笑)。
EMTG:確かに、やり過ぎだ(笑)。
ユウ:みんなが聴いて面白がってくれるのが嬉しい。あっさりして普通なのは、イヤですね。サビだけくどい曲は、よくあるじゃないですか。私はAメロからいいメロディじゃなきゃイヤ。「Aメロからサビみたい」って言われたい。だからくどいんですけど(笑)。今のメンバーになってから3枚目のアルバムで、ライブをめちゃくちゃやってきたから、みんなの絡み具合もいいしリズムも合うし、ウマも合う。その中で作ったから、今回は今まででいちばん考えずに自然に作れましたね。
EMTG:バンド感もすごく出てきた。
ユウ:私は GO!GO!7188を解散して、チリヌルヲワカになったんですけど、チリヌルヲワカが私のソロとして見られているのかなっていうのが、いちばん気になってた。なので、この前、キネマ倶楽部でのライブでお客さんから、チリヌルヲワカにカバーして欲しい曲のリクエストを募集してみたんですよ。で、石川さゆりさんの「津軽海峡冬景色」と、椎名林檎さんの「ここでキスして」をやった。両方ともソロの人の曲を選んだんですけど、お客さんはチリヌルヲワカがバンドとして演奏したことを喜んでくれたし、自分の考えすぎだったなと思えました。
EMTG:よかったね。そして今回のアルバム『アナログ』を聴いて、いちばん感じたのは、ユウちゃんの書く歌詞が変わったことだった。
ユウ:チリヌルヲワカを始めた頃は、歌詞が難解、ひねり過ぎって言われることもあったんです。もともと、使いたくない言葉は避けて、自分の好きな言葉だけで書いてた。だからわからなくて当たり前と思って作っているところもあったんですけど、伝わらないのは悔しい。でも、自分の歌詞をいちいち説明するのもイヤだし。もうちょっと自然な表現のほうがいいのかなと思って、2ndアルバムは自分らしさを後回しにして、わかりやすくてひっかかる言葉を使ったらうまくいったんです。自分ではストレート過ぎるかなとも思ったんですけど、聴いてくれる人に受けた。で、こういうストレートな歌詞の曲がアルバムに」あったら、逆に他の曲でマニアックなことをやってもいいんじゃないかなって思えて。
EMTG:ああ、そういう変化だったんだ。たとえば「作りかけの歌」の♪へたに描いた落書きだって 額に飾れば芸術だろうか♪っていうフレーズにそれを感じる。♪盾と鉾が今日も戦を繰り広げているんだ♪って続く部分もいいよね。
ユウ:エラそうなこと言ってます(笑)。今、確かに音楽があふれかえっていますけど、それでも新しい曲がどんどん生まれているのがすごいと思う。どこまでも無限に出て来るのがすごい。そんな気持ちも、こもっています。
EMTG:面白いね。アルバム・タイトルの『アナログ』は、どんな気持ちを込めて付けたの?
ユウ:「手遊び」って曲もそうなんですけど、文明がすべて奪われるとしたら、残るのは人と人のつながりでしか救われない。
EMTG:♪結んだ両手と 開いたその心と 手を打ったその音に 救われるだろう♪って、わかりやすくて、しかもユウちゃんらしいね。
ユウ:それが人の根底にあるものだと思うんですよ。このアルバムにはそういう曲が多いので、“アナログ”っていうタイトルにしました。
EMTG:チリヌルヲワカが大切にしてるライブも、“アナログ”だもんね。楽しみにしてます! 

【取材・文:平山雄一】

tag一覧 女性ボーカル チリヌルヲワカ アルバム

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ビデオコメント

リリース情報

アナログ

アナログ

2013年04月20日

ヤマミチレコード

1.作りかけの歌
2.イロメキ
3.手遊び
4.永久-とこしえ-
5.マシーン
6.虎と馬
7.連鎖

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お知らせ

【メンバーリコメンド】
[イワイエイキチ(B.)]
■今作のアルバム「アナログ」で、お気に入りの一曲

「連鎖」

■お気に入りの理由。

このバンドの新しいスタイルのバリエーションが見えました。

[阿部耕作(Dr.)]
■お気に入りの一曲。

「手遊び」

■お気に入りの理由。

演奏の自由さとアレンジの遊び心、言葉遊びの裏にある意味、ギター二本のリズムソロ!チリヌルヲワカらしさ満載!

[坂本夏樹(G.)]
■お気に入りの一曲

「虎と馬」

■お気に入りの理由。

古いのに新しい、ヲワカらしい矛盾がたまりません。


■マイ検索ワード

ふとんカバー x 白
欲しかったんで、探しました。


■ライブ情報

チリヌルヲワカ Presentsツーマンイベント 「ヲワカとダレカ ~ tricot 編 ~」
2013/04/19(金)新代田 FEVER 

『チリヌルヲワカ to OKINAWA travel』
2013/04/25(木)Output沖縄

ねごと「 お口ポカーン!!卒業旅行は全国ツアー ~GREEN and motion~」
2013/04/29(月) 札幌PENNY LANE 24 

チリヌルヲワカ「ヲワカ 春の蛇パンツアー(読み:はるのじゃぱんつあー)」
2013/05/18(土)仙台LIVE HOUSE enn 2nd
2013/05/24(金)岡山PEPPER LAND
2013/05/26(日)福岡DRUMSON
2013/06/01(土)大阪Music Club JANUS
2013/06/07(金)名古屋APOLLO THEATER
2013/06/08(土)神戸太陽と虎
2013/06/15(土)渋谷CLUBQUATTRO

「チリヌルヲワカ・homme 2MAN LIVE!!in 松江」
2013/06/02(日)松江AZTiC canova

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。


チリヌルヲワカ オフィシャルファンサイトOPEN!!

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