Acid Black Cherryの新曲は、スラップベースをフィーチャーしたヘヴィーナンバー

Acid Black Cherry | 2013.08.06

 Acid Black Cherryが8月7日にリリースするニューシングル「Greed Greed Greed」。前回のシングルリリースから、実に1年半ぶりとなる本作は、アッパーなスラップベースをフィーチャーしたヘヴィーなナンバーだ。新たな挑戦を取り入れながらも、歌詞ではエロティックな世界観を表現。Acid Black Cherry(以下 : ABC)らしい作品に仕上げている。シングル発売後はProject「Shangri-la」の1つでもある全国47都道府県をまわるツアーもスタートするようで、今年後半はアクティヴな姿が各地で見られるはず。さっそく新曲制作のエピソードやツアーへの意気込みをyasu自身に語ってもらった。

EMTG:「Greed Greed Greed」は久々のシングルですね。やはり勢いのある曲を出してきたあたりに熱い意気込みを感じます。
yasu:そもそも前回のシングル(=「イエス」)がバラードだったし、そのあとカバーアルバム(=『Recreation 3』)を出して歌モノが続いたんで、ここは一発ハードなサウンドでシングルを出したいなと。そこは僕もスタッフも同じ意見だったんですよ。
EMTG:特に今回レコーディングに参加したリズム隊が淳士(ABCツアーメンバーとしてもおなじみのドラマー。SIAM SHADE/BULL ZEICHEN 88 )とIKUOさん(スーパーセッションベーシスト。BULL ZEICHEN 88 )じゃないですか。結果、ハードな路線だけど、これまでのABCにはないラウドでミクスチャーなサウンドが再現されましたね。
yasu:実は曲を作る時に、スラップベースの入った曲にしようと思っていて。
EMTG:それで、こういうブリブリのベースになったんですね!
yasu:はい。で、曲を作るために、1年くらい前からベースを練習していたんですよ。教則DVDを買ってね(苦笑)。
EMTG:えぇ?……わざわざ!
yasu:スラップも何となくは弾いてたんですよ。でも、今後もアレンジをしていく上で、スラップのメカニズムもちゃんと知っておきたいなと思って。
EMTG:完璧主義ですねぇ……。
yasu:まぁ、スラップの曲って、だいたいファンクが多かったりするじゃないですか。でも、それをヘヴィーなサウンドで出来たらカッコいいかなって思ったんですよね。なので、「Greed Greed Greed」はベースラインから出来た曲なんです。
EMTG:そうなんだ! 新しい才能が開花してるじゃないですか!
yasu:いやいや(笑)、あと、ボーカリストが曲を作っているっていうと、メロディーだけ“フ~ン”って作って、あとは人にふって“たのんまーす!”みたいに思われがちじゃないですか(苦笑)。
EMTG:そんなことは思わないですよ(笑)。
yasu:思われてもいいんですけど、実際にそうでありたくはないんですよね。やっぱり僕自身、バンドをずっとやってきて、“この曲のイントロがカッコいい!”って感覚で育ってきましたから。自分もそこにカッコよさを感じさせる曲を作りたいと思うんです。
EMTG:アレンジにこだわるところがさすがバンドマンですね。さて、今度は歌詞についてお聞きしたいのですが、こちらは従来のABCらしい欲望全開の内容になってますね。英語の言葉を日本語風に聞かせているのが、いいテンポを生んでると思います。
yasu:もともとデモで“ほにゃらら英語”を歌ってたんですよ。ただ、こういう曲って英語の方がノリもいいし、グルーヴもいいんですよね。ホントは英詞にしたかったんですけど、たとえ簡単な英語を並べたとしても、漢字ひと文字の方が日本人だったら分かるじゃないですか。あと、シングルだし伝わりやすい言葉の方がいいのかなと。それで、聴いた感覚では英語っぽい響きにしておいて、歌詞を見た時に“日本語だったんだ”と思ってもらえれば。
EMTG:面白いですよね。冒頭の“愛 降臨”は“I calling”に聴こえるし。いい意味ですけど……いわゆる暴走族的なセンスっていうんですかね(苦笑)。
yasu:はははは! “夜露死苦”みたいなね。何か意図はくみ取れますよね(笑)。魂が見えるっていうか。それって日本人ならではの感覚ですよね。
EMTG:すごく簡単に書いている風ですけど、譜割りを考えながら、英語の響きと日本語の意味を合わせていくって、かなり大変な作業じゃないですか?
yasu:そうなんですよ! 結構大変な作業なんですよ!
EMTG:そこが、実にうまくハマッてると思います。そして、そのハードでちょっとエロさを感じる曲のあとで……Recreation trackの「輝きながら」の美しい歌が流れるというギャップが(笑)。これは徳永英明さんのカバーですね。
yasu:昔、インディーズの頃、「(徳永さんと)声が似てる」って言われたんですよ。当時は今よりも声が細かったし、ちょっとかすれていたんで、ライブの時のアンケートにも“徳永さんの声に似てる”って書かれてましたね。もちろん、学生時代にはカラオケでも歌っていた曲なので。
EMTG:なるほど。これまでも、シングルのカップリングではカバーを入れてきてますが、これ、完全にyasuのカラオケヒストリーですよね(笑)。
yasu:そうです、そうです(苦笑)。
EMTG:そこで意表をついて曲を選ぶ時もありますけど、「輝きながら」はかなり王道じゃないですか?
yasu:僕自身がこの曲で徳永さんを知りましたからね。僕にとっては徳永英明=「輝きながら」なんです。多くの人は「壊れかけのレディオ」だったりするんでしょうけど。本音を言えば、カバー曲は“え? そこ?”っていう意外なものを選びたいんですよ。ただ、3月に『Recreation 3』を出した時、かなりベタな選曲したんですよね。そしたら、その方がファンに喜ばれたっていう(苦笑)。
EMTG:王道には王道の良さがあるわけですよね。そして! 8月からはいよいよProject『Shangri-la』の1つ、全都道府県ツアーが始まります。現在発表されているツアースケジュールでは12月後半まで続いているし、スケジュール見たらこれで今年も終わったなって感じじゃないですか?(笑)。
yasu:ホントっすよね(苦笑)。ツアーをやりながら制作も進行していくので――。
EMTG:おお、まだまだ新曲が聴けるとは素晴らしい!
yasu:そのあたりも含めてProject『Shangri-la』なんです。曲もあればあるほどいいわけで。
EMTG:働きますねぇ!
yasu:ホントはイヤですよ(苦笑)。今年前半もオフみたいな曲作り期間をもらってたんですけど、プレッシャーでしかなかったですから(笑)。
EMTG:そうでしたか。でも、ツアーは仲良しのサポートメンバーとも一緒だし、ライブでぜひ発散して欲しいですね。ちなみに、滅多に行かない場所でライブがあるようですが、特に楽しみにしている場所はありますか?
yasu:全都道府県は初めてですからね。行ったことのない場所っていうのは、基本楽しみではあります。とはいえ、ベタに楽しみなのは伊勢神宮のある三重と、出雲大社のある島根。伊勢神宮が20年に1回、出雲大社が60年に1回の遷宮(せんぐう=神社の本殿の造営または修理の際に、神体を従前とは異なる本殿に移すこと)なんですよね。そのタイミングで全国ツアーができるなんて!……っていうところで、すごく偶然だなと。別にスピリチュアルなことにハマっているわけではないんですが、そういう年にその土地を訪れるなんてなかなかできないですよね。ぜひ行ってみたいです。

【取材・文:海江敦士】

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リリース情報

Greed Greed Greed(初回限定盤)[CD+DVD]

Greed Greed Greed(初回限定盤)[CD+DVD]

2013年08月07日

motorod

ディスク:1
1. Greed Greed Greed
2. 輝きながら… 【Recreation Track】

ディスク:2
1. Greed Greed Greed 【music clip】
2. OFF SHOT

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芦名未帆 春原未来
AV女優さんで、これは……っていう新しい子はいるかなと(笑)。春原未来なんて、”そんな顔してそんなに?”っていう。僕はかわいいとか人気があるとかっていうところには興味がないんです。いかに振り切っているかという部分が大事。そういうガチっぽい部分にハッとしますね(笑)。


■ライブ情報

Project Shangri-la 1st Season
〜北海道・東北tour〜

2013/08/13(火)福島:福島県文化センター
2013/08/17(土)秋田:秋田市文化会館
2013/08/21(水)宮城:仙台サンプラザホール
2013/08/23(金)山形:山形市民会館
2013/08/25(日)青森:リンクステーションホール青森(青森市文化会館)
2013/08/29(木)北海道:小樽市民会館
2013/09/02(月)北海道:ニトリ文化ホール
2013/09/06(金)北海道:旭川市民文化会館
2013/09/09(月)北海道:帯広市民文化ホール
2013/09/13(金)北海道:函館市民会館
2013/09/15(日)岩手:盛岡市民文化ホール

Project Shangri-la 2nd Season
〜北陸・甲信・東海tour〜

2013/09/30(月)愛知:名古屋国際会議場 センチュリーホール
2013/10/04(金)三重:三重県総合文化センター
2013/10/08(火)岐阜:長良川国際会議場
2013/10/10(木)静岡:富士市文化会館ロゼシアター
2013/10/15(火)山梨:コラニー文化ホール(山梨県立県民文化ホール)
2013/10/30(水)福井:福井市文化会館
2013/11/01(金)長野:ホクト文化ホール 中ホール
2013/11/06(水)新潟:新潟県民会館
2013/11/08(金)石川:本多の森ホール
2013/11/13(水)富山:高周波文化ホール(新湊中央文化会館)

Project Shangri-la 3rd Season
〜関西・中国tour〜

2013/11/21(木)大阪:大阪国際会議場(グランキューブ)
2013/11/25(月)岡山:倉敷市民会館
2013/11/29(金)山口:山口市民会館
2013/12/02(月)広島:広島文化学園HBGホール
2013/12/06(金)鳥取:とりぎん文化会館 梨花ホール
2013/12/11(水)島根:出雲市民会館
2013/12/13(金)京都:京都劇場
2013/12/15(日)京都:京都劇場
2013/12/20(金)和歌山:和歌山市民会館
2013/12/22(日)滋賀:びわ湖ホール
2013/12/24(火)兵庫:神戸国際会館こくさいホール
2013/12/27(金)奈良:なら100年会館

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください。

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