レビュー

the telephones | 2011.10.14

「うわーっ、逞しくなったなぁ...」
これがthe telephonesのニューアルバム『Rock Kingdom』を一聴した時の私の第一印象だ。
それはまさにアルバムのジャケットの如し(除く顔)。それもプロテインでの作られた肉体ではなく、きちんと肉を食べ、それが血肉された感じなのだ。

変わらず攻め感たっぷりでダンサブルな音楽性ながら、やはり電圧の変化も関係しているのだろう、よりソリッドになったというか、より分厚く豪気になったというか。リズム隊のグルーブやウネリ度もアップし、それらに引っ張られるようにボーカル石毛の歌声もより自由さと奔放さを増している。
これはやはり今回のレコーディングがニューヨ―クで行われたことにも大きく関連してそうだ。NY在住エンジニアAlex Newportの下、7月1日から1ヶ月をかけ、彼の地元にて録音された今作は、いわゆる骨太ロックバンドが放つような、ミッドとローがキチンと前面に出た、これまで彼らに多少足りなかった豪快さが全体的に現れたものとなった。

「DISCO AGE MONSTER」のドラムのロー部の活かし方や、ギターリフの音質。抜き差しを活かしたドラマティックさも印象的な「Yeah Yeah Yeah」、怒涛さと勢い、程良いダンサブルさを有した古臭いギターも二ヤリな「Punk Is Not Heavy Metal」、緩やかな上昇感やエアリーな心地良さを持った「JUST ONE VICTORY」、フロアの阿鼻叫喚も浮かぶ「AAUUOOO」、アコギも取り入れた歌に重点が置かれた「New York City」、セカンドラインのリズムを彼らなりに解釈した「Can’t Stop Loving You」等々が収まっている。

POLYSICS同様、欧米でも十分に受け入れられそうな彼ら。今作を聴いていると、あながちそれも遠い未来ではない気がしてくる。Telephonesよ、スーパーアリーナ制覇の次の目標は世界だ!

【 文:池田スカオ和宏 】

リリース情報

Rock Kingdom

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Rock Kingdom

発売日: 2011年10月12日

価格: ¥ 2,667(本体)+税

レーベル: EMIミュージックジャパン

収録曲

1. White Elephant
2. DISCO AGE MONSTERS
3. Yeah Yeah Yeah
4. Punk Is Not Heavy Metal
5. Just One Victory
6. A A U U O O O
7. I Am Me
8. Crash The TV
9. New York City
10. Can’t Stop Loving You
11. Make Some Noise (demo track) (Bonus Track)
12. (エンハンスド)NY Documentary July 2011/「Can’t Stop Loving You~scene of NY REC~ (Music Clip)」「New York City」

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お知らせ

■ライブ情報

12/23(金祝)「 SUPER DISCO Hits FINAL !!! ?そして伝説へ?」@ さいたまスーパーアリーナ
OPEN 16:00 / START 17:00
席種 ブロック指定立見/スタンド自由  前売 ?3,731.0-(ミンナサイタマ)  当日 未定
一般発売日: 2011年10月 30日 (日) AM 10:00~

※その他のライブ情報、詳細はオフィシャルサイトをご覧ください

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