それでも惹かれてしまう女心を綴ったJUJUの新曲
JUJU | 2010.12.13
初のカヴァーアルバム「Request」が大ヒットを記録、誰もが認めるトップシンガーとなったJUJUから、ニューシングル「この夜を止めてよ」(ドラマ『ギルティ 悪魔と契約した女』主題歌)が届けられた。ドラマティックなメロディと“いけないとわかっていても、どうしても惹かれてしまう”恋愛を描いたリリック、そして、切ない情感がたっぷりと込められたボーカル。美しい憂いをたたえたこの曲によって、彼女の存在はさらに大きく広がっていくことになりそうだ。
- EMTG: ニューシングル「この夜を止めてよ」は、切なさがたっぷりつまったバラード・ナンバー。もともとはどんなテーマで制作された曲なんですか?
- 「『ギルティ 悪魔と契約した女』というドラマの主題歌なんですけど、そのストーリーと重なってるんですよね。何て言うかな、“この人のこと、好きにならないほうがいいのにな”って頭ではわかっていても、それでも惹かれちゃうことって多々あると思うんですよ」
- EMTG: いきなりディープな話ですけど(笑)、確かにそうですよね。
- 「ドラマに関していうと、菅野美穂さんが演じている主人公の状況はかなり特殊だと思うんです。無実の罪を着せられた女の人が、その冤罪の無念を晴らすために復讐の鬼になる。そのなかでたまたま知り合った刑事さんと恋に落ちてしまうっていう。そんなことはドラマの設定なのであまりないんですけど(笑)、でも日常に置き換えてみると、どう考えても“好きにならないほうがお互いにとってラクなのにな”ってわかってるのに、どうしても好きになっちゃうことってあるんですよね。ハッピーエンドは望めないし、未来もない。だったら、いますぐにふたりの時間を止めてほしい??そういう気持ちを経験したことがある人って、少なからずいらっしゃると思うんですよ」
- EMTG: “情念”という言葉を使いたくなるくらい、本当に強い感情が描かれた歌ですよね。
- 「そうですね。松尾さん(この曲の歌詞を手がけている松尾潔氏)って、ホントにすごいと思います。松尾さんの歌詞にはいつも驚かされるし、“うわー、いいなあ。。”ってグッと来ちゃうんですよね。松尾さんだけではなくて、JINさん(編曲を担当したJIN NAKAMURA氏)のアレンジも素晴らしいし、さらに作曲が松本俊明さんですからね。MISIAさんの『Everything』を作曲された方なんですけど、この曲のメロディもめちゃくちゃ良くて」
- EMTG: 現在の音楽シーンを代表するようなクリエイターが揃ってる。必然的に名曲に仕上がって要るわけですが、そういう歌を歌うことにプレッシャーを感じたりしませんか?
- 「プレッシャーはあまりなくて、ただただ“ありがたいな”って思ってます。有ることが難しいってことじゃないですか、“ありがたい(有り難い)”って。これから先、この3人の方が揃うことはないかもしれないし、貴重な体験をさせてもらっているなって思います。この曲、歌っていてすごく気持ちいいんですよ。ぜひみなさんにも、歌ってほしいなって」
- EMTG: 難しそうですけどねえ、素人が歌うのは。
- 「いえ、この曲は大丈夫です!曲のなかに渦巻いてる情念に身を任せて歌っていいと思うんですよ。そうすると自然と曲に感情移入されるので、難しさよりも気持ちよさのほうが先にくると思います。」
- EMTG: がんばってみたいと思います(笑)。ちなみにJUJUさん、女の子の友達が「やめときゃいいのに」っていう恋愛をしてるとき、何か助言しますか?
- 「ぜんぜん言わないですね、私は。確かに“やめときゃいいのにな”とは思うし??私のまわりには、男を見る目がない女性が多いので(笑)??たとえば本人から“彼、どうかな?”って聞かれたら“私はあんまり好きじゃない”って言うかもしれないけど。だって、何を言ってもやめないでしょ? “やめとけば”“ そうだよね”って話になるんだったら、最初からそいう恋愛はしないと思うし。私にできることがあるとしたら、恋愛がダメになったあとの心のケアだけだと思う」
- EMTG: 大人ですね?。
- 「若干、大人と言われる年齢になってきてますから(笑)。それに私の仲良しの友達って、あんまり恋愛相談しないんですよ。そのときの状況説明はするけど、“どうしよう?”っていうのはないですねえ」
- EMTG: なるほど。JUJUさんと交流の深い、ニューヨークのプロデューサー・チームによる「Piece Of Our Days」もいいですね。ジャズの要素がたっぷり感じられるし、しかも現代的なポップスに仕上がっていて。
- 「『奇跡を望むなら...』とまったく同じチームなんですよ。“あ?、ニューヨークだな”って思いましたね、この曲のアレンジを聴いたとき。音楽的なニュアンスがものすごく良くって、しかも、随所に遊び心があって。“そうそう、ニューヨークのミュージシャンってこんな感じなんだよね。音楽って素晴らしいなあ”って思いました。しかも、この歌詞に出てくる“橋”っていうのがハドソン川のイメージに重なって…帰りたいです、そろそろ。。(泣)」
- EMTG: (笑)さらに「言葉にできない」(小田和正)のカヴァーも。
- 「あまりにも有名な名曲だし、もちろん私も大好きなんですけど、実際に歌ってみることで“あぁ、こういう曲だったのか”って意味がわかった気がするんですよね。“言葉にできない”ってことさえ口に出来ない、すごく深い気持ちが込められていて…。(カヴァーアルバム)『Request』で歌わせてもらった曲もそうですけど、聞き返すたびに、歌うたびに感じ方が変わるんですよね。小田さんのソロで聴いたときと、自分で歌ってみたとき、いっしょに歌わせてもらったときも、それぞれ違ってましたし」
- EMTG: 3曲を通して、これからの季節にぴったりのシングルになりましたね。
- 「そうですね。秋から冬にかけての季節は、私も大好きなんです。この時期のニューヨークもいいんですよねえ…」
【文:森朋之】
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