最強のコーラスワーク、メンバー4人の圧倒的な歌唱力で高い評価を得ているDEEP。彼らの1年ぶりとなるニューアルバムのタイトルは『YOUR STORY』（2月15日発売）。誰の日常にも寄り添ってくれる楽曲達が収録され、暖かみのある歌声が心地よい仕上がりだ。初回限定生産豪華盤に は昨年行われた日本武道館の映像がフルで収録されているというボリューム満点の新作について、メンバー全員に語ってもらった。

EMTG：ニューアルバム『YOUR STORY』は冬が似合う曲が多い気がしますが、前作の『LOVE STORY』もちょうど1年前のリリースだったんですよね。

TAKA：割と冬の曲も多めに入っているので、この時期にはピッタリのアルバムに仕上がっていると思います。

EMTG：今回もタイトルには“STORY”という言葉を入れてますが、やはりこだわりがあるんでしょうか？

TAKA：DEEPになってからは3枚目のアルバムになるんですが、いずれも“STORY”って言葉を入れてるんですね。1stが『DEEP ~brand new story~』、2ndが『LOVE STORY』、今回が『YOUR STORY』で、ずっと“STORY”をキーワードに作らせていただいてます。

EMTG：ちなみに、タイトル候補も結構たくさんあったんじゃないですか？

YUICHIRO：実は『LIFE STORY』っていう候補もあったんですよね。もともと“あなたの生活にあてはめて聴いてください”っていう思いがあったからなんですけど、それをもっとわかりやすく伝えようってことで『YOUR STORY』になりました。

EMTG：なるほど。そのレコーディングはスムーズでした？

TAKA：そもそも、アルバム制作そものもがタイトなスケジュールだったんですよ。ライブハウスツアーをまわりながら、東京に戻った時にレコーディングして、そこからまた地方に行って、帰ったらまたレコーディングっていう繰り返しで（苦笑）。

EMTG：どの曲も大変な状況下で制作されていたんですね。特に皆さんの場合、声が重要だし、体調管理には気をつかいますよね。

RYO：そうですね。ツアーが47都道府県のライブハウスツアーでしたから、体調管理は一番苦労したかもしれません。

EMTG：風邪なんてひけないですもんね。

KEISEI：時期も冬だし、宿泊先のホテルは乾燥しているし。マスクは欠かせなかったです。

EMTG：では、ここで収録曲の中から、気になる1曲をそれぞれに選んで解説していただきたいと思います。

YUICHIRO：僕は「Intro~YOUR STORY~」からの「ROCK YOUR BODY」ですね。曲を作っていただく時は、洋楽のサウンドもすごく意識したんですよ。この曲はクラブで流しても、間違いなくアガる曲だなと。個人的にもすごく気に入ってます。歌ラップもやったりしてますし、かなりアガる曲になるんじゃないかと思います。

RYO：僕は4曲目の「Make It」です。まず曲調が新鮮だったんですよ。オートチューンで声に加工することって、そういえばなかったなって。シチュエーションとしては、ぜひ車の中で聴いていただきたいです。

KEISEI：僕は一番最後の曲で「You Are Beautiful」（正確にはボーナストラック手前の曲）。ホントにDEEPらしいし、女性の耳元でささやくような感じで……キザですいません（笑）。

TAKA：「Everything」ですね。MISIAさんのカバーなんですけど、女性の曲を男性が歌うのってすごく新鮮で斬新なんですよ。そこにDEEPらしさを表現するとなると、コーラスワークでアレンジするのが自分達らしいんじゃないかなと。ライブの時に書いてもらっているアンケートでも、女性の曲をカバーして欲しいっていう声をいただくし、それで去年のライブハウスツアーでは、各自が日替わりでカバー曲をソロで歌ったりしたんですよね。そこで女性の曲をカバーしていたという流れもあったので今回、カバーさせていただきました。面白いのは、女性の曲を男性が歌うと、その時点でオリジナルっぽくきこえることですね。

EMTG：確かに雰囲気が変わると思います。

TAKA：原曲の壮大な雰囲気は壊さずに良さは残したんですが、ホントに歌い手として歌いがいがある曲なんですよ。

EMTG：DEEPの皆さんくらい歌がうまければ（苦笑）。まぁ、実力はともかく、カラオケで歌う人、たくさんいますもんね。では、4人に選んでもらった以外に、気になるボーナストラック「Tejina~original ver.~」について話していただけますか？

YUICHIRO：この曲は去年シングルで出した「君じゃない誰かなんて~Tejina~」よりも前にレコーディングしていた曲で、歌詞も最初にあった元々のものだったんです。で、“こっちの歌詞もすごくいいよね”って話になって、“せっかく形になっているのに、これが世に出なかったら悲しい”ってことで、今回収録しました。だから、これはファンの人も初めて聴くことになると思います。

EMTG：そうなんですか！

YUICHIRO：歌詞が違うんです。オリジナルバージョンの方が、より具体的な情景が浮かんでくると思うんです。“あ、相手の女性は小柄なんだな”とか。

EMTG：今後、また別のバージョンが出たりして。

YUICHIRO：いや、これで完結です（笑）。

TAKA：アナザーストーリーのパート2が出たりしてね（笑）。

EMTG：それも面白いですね（笑）。ところで、初回限定生産豪華盤のバージョンには、何と昨年日本武道館で行ったライブ（2011年5月31日）の映像がまるまる収録されているとか。改めてご覧になったと思いますけど、ご感想は？

TAKA：またやりたいと思いました。

RYO：これだけお客さんがいたんだなって。ホントにやったんだなって実感がわきますね。当日はもう一瞬で終わったような感じだったので。

KEISEI：無心だった自分を冷静な自分の目で見ると、“ああ、こういう動きをしていたんだな”って思い出します。

EMTG：やっぱり武道館って特別な場所ですもんね。

TAKA：特にDEEPにとっては僕らが出会った場所（＝「EXILE VOCAL BATTLE　AUDITION 2006」）だし。その出会った場所に帰ってきたっていうライブだったので、すごく特別な思いがあります。

EMTG：いい話ですね。では最後になりますが、アルバムをかかげたツアー『DEEP LIVE TOUR 2012 “YOUR STORY”』についての意気込みをお願いします！

TAKA：アルバムをひっさげてのツアーということで、ライブで披露していない曲も聴かせられると思うんです。自分達もすごく新鮮な気持ちだし楽しみです。

EMTG：以前、DEEPのライブをカップルで見に来ると、必ず結ばれるという伝説があったみたいですが。

KEISEI：たくさんの事例がありますし、その通りです（笑）。僕ら、バラードでラブソングが多いので、雰囲気が作れるんでしょうね。ライブ中にもカップルが手を繋ぎ始めたりとか（笑）。今回のツアーでも、そういう空気を出していきたいです。

EMTG：そこから彼ら、彼女達の“STORY”が始まるわけですね（笑）。

YUCHIRIRO：あ、そうそう！そういうことです（笑）。