実力派ボーカル4人からなるボーカルグループのDEEP。バラードを歌わせたら絶品の彼らが、2013年2月13日、待望のベストアルバム 『DEEP BEST』をリリースする。代表曲の「君じゃない誰かなんて~Tejina~」「未来への扉」「白いマフラー」など、甘い歌声とハーモニーの美しさが印象 的な楽曲満載で、思わず大切な人に贈りたくなる1枚だ。もちろんメンバーにとっては歴史が詰まったベストでもある。ここでは、それぞれの思い入れ のある曲や、これまでの活動を振り返ってもらいながら、メンバー4人にベストへの率直な思いを語ってもらった。

EMTG：２月13日にベストアルバム『DEEP BEST』がリリースされますが、改めて収録曲を聴いて感じたことはありますか？

RYO：前身のCOLORから数えると6年やってきたわけですけど、これが節目というよりはむしろ、ここから新たなスタートが切れたらいいなと感 じています。そしてDVDが入っているバージョンには今までのPVも収録されているんですけど、自分達の歴史も感じるし、ちょっと懐かしいですね （苦笑）。

YUICHIRO：さすがにバラードの印象が強いっていうのは、まわりから言われました。

EMTG：名曲ぞろいですが、それぞれ、特に印象的だと思う曲をあげていただけますか？

RYO：僕は自分で作詞をした「SORA~この声が届くまで~」ですね。この曲はCOLORの頃からあって、初めて自分で作詞したんです。当時の バージョンとは違うけど、ミュージックビデオの収録でもストリングスの生演奏を聴いて感動したことも思い出しますね。

YUICHIRO：僕は「君じゃない誰かなんて~Tejina~」です。この曲はDEEPの名刺代わりになる曲というか、たぶん初めてDEEPの 音楽を聴く方も、素直に入りやすい曲だと思います。それに、ひとりひとりのボーカル力が試される楽曲でもありますし、ファンの方からもすごくに人 気の楽曲なので。

EMTG：これまでも、バージョン違いで長く歌われてきた曲ですもんね。

YUICHIRO：そうなんです。これからもまだまだ育っていく楽曲なのかもしれないですね。たぶん一生歌い続ける曲だと思います。

KEISEI：ホントは全曲と言いたいんですけど……「未来への扉」はドラマ（＝『医龍-Team Medical Dragon-３』）っていうビッグタイアップがついて、DEEPの曲の中でもたくさんの人に知られた曲でもありますし、もう1曲あげさせていただくなら「白いマフ ラー」ですね。

EMTG：お、2曲ですか（笑）。

KEISEI：「白いマフラー」はミュージッククリップに長澤まさみさんに出演していただいたんですよ。一生の思い出です！（笑）。「GO」みた いなアップテンポのシングルは初めてで新しいチャレンジだったし。

EMTG：3曲言いましたね（笑）。

TAKA：ホントに僕らのヒストリーが詰まってますから。じゃあ、僕は敢えてミュージックビデオの方から選ばせていただきます。曲は「希望の桜」 ですね。楽曲としては以前からあった曲（＝1stアルバム『DEEP~brand new story~』収録曲）なんですけど、ミュージックビデオは初収録なんです。映像は、僕達の結成からの流れをイメージさせる、ドキュメンタリー調のクリッ プ。アルバムも歴史をたどっているベストなんで、それとリンクしている感じですね。このクリップを見てもらえば、視覚的にも僕らの歴史がわかって もらえると思います。

EMTG：初回生産限定盤には昨年、NHKホールで行ったライブ映像も入っているので、至れり尽くせりですね。

RYO：これを見て、僕らがどういうライブをやっているか、知っていただきたいです。

EMTG：気になるのはCDのボーナストラックに収められたカバー曲ですね。これがまた絶品の仕上がりで！　選曲も素晴らしいんですけど、どう やって決めたんですか？

RYO：スタッフさんも含めて、みんなでカラオケに――。

EMTG：えっ？　楽しそうですね。それ！

RYO：何十曲も歌って、候補を紙に書いてからセレクトしました。もちろん、何回かにわけてカラオケに行ったんですけど（笑）。

EMTG：まぁ、れっきとした選曲会ですからね！　で、その選考基準はどういう部分だったんですか？

KEISEI：懐かしい曲で、僕らのやっている音楽とは、ちょっとジャンルが違うような曲……とか、いろいろ試行錯誤しながら選びました。

EMTG：意外だけどハマる曲をさがしたんですね。でも、曲を決めたあとも、ボーカルアレンジを含め、制作作業もあるから、かなり大変だったん じゃないですか？

RYO：今回はコーラスをより聴かせたいと思ってコーラスを多めに入れました。特に「HARD TO SAY I’M SORRY」（Chicagoの代表曲）では、かなり厚いコーラスが聴けると思います。

EMTG：これは80年代の代表曲ですよね。実は、かなり刺さりました（笑）。

RYO：昔からみんなで“いつかこの曲のコーラスをやってみたいね”って言ってたんです。

YUICHRO：いい曲ですよね。

EMTG：ちなみにリリース日を見ますと2月13日……見事にバレンタインデーの前日なんですが――。

KEISEI：バレましたか（笑）。まさにそういうパッケージにしてますね。最近、CDを手に取ることが少なくなっているご時世で、逆にCDをプ レゼントするのって新鮮だと思うんですよ。ちょうどバレンタイン・シーズンですし、チョコレート代わりじゃないけど（笑）、プレゼントにしたら面 白いんじゃないかなと思いまして。

EMTG：いや、このアルバムって、何だか誰かにプレゼントしたくなりますよね（笑）。DEEPの皆さん的には、どんな人にプレゼントして欲しい ですか？

KEISEI：あのー、そもそも僕らのライブにはジンクスがあるじゃないですか。

EMTG：あ、好きな人と一緒に行くと、必ずカップルになれるという……あれですか？

KEISEI：そうですね。ファンクラブには結婚しました、みたいな報告もたくさん来ているんです。だから、好きな人にこのベストアルバムをプレ ゼントして聴いてもらって、最終的にはライブに来ていただければ……っていう。すべては1枚のCDから始まる恋っていうんですかね。しかもCDは 一生残るものですから。

YUICHIRO：ぜひ手にしていただきたいです。

EMTG：ちょうどライブツアーも3月からスタートしますしね。

RYO：ライブハウスですし、お客さんとの距離感も近いから楽しみです。

TAKA：細かくまわるツアーは久しぶりだし、僕らからみなさんに会いに行きます。実は今年、DEEPはライブイヤーなので。

EMTG：え？　いろんな予定があると？

YUICHIRO：たぶん、より進化したDEEPを見ていただけることになると思います。

EMTG：何やら気になりますが（笑）。

YUICHIRO：まぁ、期待していてくださいということです！

EMTG：わかりました！　楽しみにしておきます！

【取材・文：海江敦士】